●惣菜づくりに定評のある福岡のローカルスーパー『ダイキョーバリュー』。その長者原店に誕生した手づくりパン工房がいま注目を集めています。スーパーの総合力を生かした調理パンの実力とは?
惣菜づくりに力を入れる福岡のローカルスーパー「ダイキョーバリュー」をご存知でしょうか? 近年は全国放送のテレビ番組で特集されるなど、ひと味違うスーパーとして注目を集めています。
そんなダイキョーバリュー長者原店の売り場に誕生した手づくりパン工房が、いま地元で話題になっています。
惣菜づくりで培った技術を生かした調理パンは、スーパーのものとは思えない完成度。こちらで買い物を続けて20年以上になる筆者が現地で取材し、その魅力を探りました。
▲今回お話を伺った商品企画部長の秋吉さん。イチオシはBLTホットサンド。惣菜の技術とパンの完成度、その両立を体現する一品
ダイキョーバリューは創業47年。本店・弥永店を中心に展開し、長者原店も30数年にわたり地域の食卓を支えてきました。鮮魚、精肉、青果、惣菜を自社で手がける体制が特徴で、売り場全体が連動した商品づくりを行っています。
▲惣菜コーナーのすぐ横に構える対面式工房。スーパーの一角から生まれる本格パンという意外性も魅力
そもそも、ダイキョーバリューの惣菜は全国規模のコンテストで受賞を重ねるほどの実力派。長者原店がある粕屋町は、パン屋が多いエリアとしても知られています。その中で生まれたのが、惣菜の技術を生かしたこのパン工房です。
■惣菜の総合力が生む、ここだけの調理パン
▲惣菜売り場の強みを生かした主役級のラインナップ。甘い系からボリューム系まで、売り場発想の本気パンがそろう
パン工房は惣菜部門の一角として運営されています。具材はすべて店内から調達。鮮魚部門が背わたまで処理したエビ、精肉部門の「くんちゃまベーコン」、姉妹店のある対馬から仕入れる「とんちゃん」など、売り場で扱う素材がそのままパンに生きています。
パン屋のようにパン単体で勝負するのではなく、スーパー全体が連動して一つの商品をつくる。その仕組みこそが長者原店の強みです。
揚げ物に使うパン粉も例外ではありません。焼き上げた食パンの耳を活用した生パン粉は、軽やかな衣が具材の旨味を引き立てます。素材を無駄にしない循環も自然に生まれています。
▲売り場越しに調理風景が見えるライブ感も魅力。現場の声が届く距離感が、商品づくりに生きている
さらに特徴的なのが、売り場に面した対面式のパン工房。キッチンの様子が見える設計で、作り手とお客様の距離が近いのも魅力です。
“マスタード抜き”など、訪れる人の細かな要望にも柔軟に対応できるのは、この距離感があるからこそ。ライブ感のある売り場が、パンをより身近な存在にしています。
■具材を支える、生地そのものの完成度
▲生地の成形から焼き上げまで店内で完結。惣菜部門の一角で毎日焼き上げる、ライブ感のあるパンづくり
もちろん、いくら惣菜が魅力的でも、生地が伴わなければ印象には残りません。店内で成形し焼き上げる生地は、しっかり感じるバターの風味と、もちっとした弾力。その奥にふんわりとした軽さもあり、具材との相性もよく考えられています。
初めて口にしたとき、スーパーのパンという先入観をいい意味で裏切られました。具材を引き立てながら、パンそのものの存在感もしっかり感じられる絶妙なバランス。
惣菜パンだけでなく、甘い系も本気です。「フレンチトースト」は前日から卵液に漬け込み、じっくり味を含ませてから焼き上げます。フルーツは青果売り場から。「あんバター」には、姉妹店のおはぎ専門店で使用しているこだわりのあんこを使用。
また、土日限定のハニーバタートーストは、パン専門店同様に、生クリームやナッツも厳選しており、売り場同士の連携が、そのまま味の厚みに反映されています。
▲ハニートースト(土日限定・税込486円)厚切り食パンにバターとはちみつをたっぷり染み込ませて焼き上げ。外サクッと中しみしみの贅沢仕立て
パン工房があるのは、いつも通う地元のスーパーの中。特別な場所ではなく、日常の買い物の延長で出合える存在です。対面式で焼き上げる様子が見える安心感と、売り場の総合力を生かした具材選び。その積み重ねが、評判を広げている理由なのかもしれません。
取材を通して見えてきたのは、惣菜づくりとお客様、そして現場の声に重きを置いてきたダイキョーバリューだからこそ生まれたパンのかたちでした。
日常の中に、きちんとおいしい選択肢がある。その安心感こそが、このパン工房のいちばんの魅力です。
●SHOP INFO
ダイキョーバリュー 長者原店(Daikyo-Studio 手づくりパン工房)
住所:福岡県糟屋郡粕屋町長者原東3-1-10
TEL:092-939-2798
営業時間:9:00〜21:30(パン工房は売り切れ次第終了)
定休日:不定休
https://www.instagram.com/daikyo_chojabaru/
●著者プロフィール
asako|福岡在住のWEBディレクター。フードアナリスト3級。大手グルメメディアでの店舗支援・情報発信の経験を活かし、現在2歳と6歳の子育てをしながら、地方創生食文化大使として福岡・佐賀の食の魅力や親子スポットをInstagramで気ままに紹介しています。
https://www.instagram.com/imasanok009/

























