【まとめ】大手3社の「SIMロック解除」はどうなった?

●今夏モデルは、半年使ったらSIMロック解除が可能!

まず、SIMとは、ケータイやスマートフォンに挿し込まれている小さなICカードです。そこには電話番号など契約者個別の情報が記録されていて、これがないと電話やモバイルデータ通信を利用できません。

NTTドコモ、au(KDDI)、ソフトバンクが販売するスマホやタブレットは、それぞれの事業者のSIMでないと使えないようにロックされています。つまり、ドコモのスマホにauのSIMカードを挿しても使えないわけです。この状態を「SIMロック」と呼びます。

「SIMロック解除」とは、そのロックを解除して、他社のSIMでも使えるようにするサービスのこと。総務省の指導により、今年の5月以降に発売されたすべての携帯電話(auが4月23日に発売したGalaxy S6 edge SCV31を含む)が、SIMロック解除の対象となりました。それで、話題になっているわけです。なお、2015年4月以前に販売が開始された端末を、5月以降に購入した場合、その端末は対象外です。

ただし、購入して、すぐにロックが解除できるわけではありません。ドコモの場合は、購入日から6カ月以上、auの場合は180日以上、ソフトバンクの場合は181日以上、経過している必要があります。要するに、半年間はロックされたままで使わなくてはならないということです。

これは、転売目的で購入して、すぐにSIMロックを解除することを防ぐことが大義名分。ですが、夏休みに海外旅行に出かける人も多いでしょうし、「すぐにロックを解除できたら便利なんだけどな〜」、「ドコモの従来端末(2015年4月までに発表されたモデル)は、購入後すぐにロックを解除してもらえたんだけどなぁ〜」という声があるのも事実です。

実は、ドコモはこれまでも、Androidスマートフォンの多くは、ユーザーの希望に応じて有料(3000円/税抜)でSIMロック解除に応じてきました。今後は、条件によっては無料でロック解除ができるようになり、今秋発売されるであろうiPhoneも対象になります。しかし「新たに6カ月という縛りを作ったのは改悪」という見方ができないわけでもありません。

●オンラインで申し込めば、ロック解除料は無料!

SIMロック解除の申し込みは、オンライン(Web)もしくは、ドコモショップ、auショップ、ソフトバンクショップなどの事業者系列店で行えます。

オンラインで申し込む場合は無料ですが、キャリアによって手続き方法は若干異なります。ドコモの場合は、パソコンで「My docomo」に接続して申し込みます。申し込み完了後に、SIMロックを解除する端末で、案内される操作を行うとロックを解除できるそうです。

auとソフトバンクは、スマートフォンから専用のWebページに接続して、ロック解除を申し込めます。現時点では、その詳細が発表されていませんが、パソコンからでも申し込めるようになるかもしれません。ドコモとの違いは、ロック解除申し込み後に、ロック解除後に使う予定のSIMを挿して、案内される操作を行うことでロックを解除できるとのこと。つまり、あらかじめ他社のSIMや格安SIMなどを用意する必要がありそうです。

店舗に端末を持っていてロックを解除してもらう場合は、3000円(税抜)の手数料がかかります。ただし、この場合は次に使うSIMを持参する必要はありません。なお、ドコモの場合は電話でも申し込みができ、手数料は3000円(税抜)。また、ドコモはガラケーのSIMロック解除は、オンラインや電話では申し込めず、店舗のみで受け付けます。この場合は無料です。

注意したいのは、すでに解約した端末のSIMロックを解除したい場合です。ドコモとソフトバンクは、本人が購入・契約した端末で、なおかつドコモは解約後3カ月以内、ソフトバンクは解約後90日以内に手続きをする必要があるので注意が必要。

auは、本人が購入した端末ではなくても、auが販売して180日以上経過している端末であることが証明できれば対応するとし、解約後の対応期間は設定していません。つまり、友人から譲ってもらった解約済みの端末でも、解約から3カ月以上過ぎていればSIMロックを解除してもらえるということです。ただし、あくまでも現時点での情報で、今後、条件が変更される可能性もあるので、注意しましょう。

●SIMロックを解除するメリットは?

というわけで、これからスマホを機種変更する人は、「半年後にはSIMロックを解除できる」ということを頭に入れて、購入する機種を選ぶべきでしょう。SIMロックを解除すると、ユーザーは下記の3つのメリットを得られます。

メリット1●海外旅行時に安いSIMに差し替えて使える!
携帯電話事業者は海外でも、国内の電話番号で発着信できるローミングサービスを提供していて、定額のパケット通信サービスも提供しています。SIMロックを解除した場合、渡航する国によっては、これらの割高なローミングサービスを使わずに、格安のプリベイド式のSIMなどを利用できるので、より経済的にスマホを使えるようになります。
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メリット2●格安SIMへ乗り替えて、スマホ料金を節約できる!
現在使っている携帯電話事業者との契約を解約し、MVNOの格安SIMに乗り換えることができます。MVNOとは、「OCN モバイル ONE」や「IIJmio」「楽天モバイル」など、大手キャリアのネットワークを借りて格安の通信サービスを提供する事業者です。

契約するプランやスマホの使い方にもよりますが、スマホ料金を半額以下にできるということで、じわじわと人気を集めています。MVNOが格安SIMとセットで販売するスマホもありますが、キャリアが今夏に発売するスマホに比べるとスペックは低めで、ほとんどの端末は、防水・ワンセグ・おサイフケータイに対応していません。最新のハイエンド端末を格安SIMで運用できることは大きなメリットといえるでしょう。
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ただし、現在契約中のプランの更新月ではない月に解約すると、9500円(税抜)の解約金が発生し、端末を割引価格で購入している場合は、別途違約金が発生する可能性もあります。ケースバイケースではありますが、いわゆる“2年縛り”が解けた時点で解約するのが現実的です。

メリット3●中古ショップに売りやすくなる!?
格安SIMで使えるSIMフリー端末は徐々に増えていますが、まだ大手キャリアのスマホに比べるとバリエーションは多くありません。SIMロック解除によって、Xperia Z4、Galaxy S6 edgeなど、世界的に人気が高いスマホもSIMフリーにできるわけです。こうした、最初からSIMフリーでは販売していない端末は、中古市場で高値で取引される可能性があります。また、Disney mobileなどの個性的なモデルや、限定モデルなどの類にもプレミアムが付くかもしれません。
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現状でも、ドコモの多くのスマホはSIMロックを解除しなくても、ドコモのネットワークを利用するMVNOの格安SIMで使えます。同様に、auの多くのスマホも、auのネットワークを利用する格安SIMで使えます。しかし、SIMロックを解除すると海外のキャリアも含め、より多くのネットワークで使えるようになるので、中古市場での価値が若干上がる可能性もあります。

●結論

ただし、現時点ではSIMロック解除がどこまで盛り上がり、SIMフリー市場がどこまで広がるかは読めない部分もあります。「5万円で買った端末が、10万円で売れるかも」なんて過剰な期待はしないでくださいね。そういうことは、まずないと思いますので。

格安SIMのデータ通信料がキャリアよりも圧倒的に安いのは事実ですが、通話料は従量課金なのでキャリアよりも割高です。サポートサービスもキャリアに比べると、まだまだ脆弱という見方もあります。興味のある人は、2年縛りが終わったタイミングでSIMロックを解除し、キャリアの契約を維持したままで、お試しとして使ってみるのもいいかもしれませんね。

(文/村元正剛)

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