ミッドレンジなのにハイエンド級な部分も!「AQUOS sense7」は高コスパな予感

プロセッサーはSnapdragon 695 5G(最大2.2GHz)で、RAMは6GB、ROM(ストレージ)は128GB。4570mAhの大容量バッテリーを内蔵しているので、「IGZO OLED」による省電力効果も加えて、電池持ちには期待していいでしょう。

前モデルのAQUOS sense6から大きな進化を果たしたのがカメラ。前モデルでは広角+標準+望遠のトリプルカメラを搭載していましたが、AQUOS sense7は広角+標準のデュアルカメラ。と聞くと、スペックを落としたように思われるかもしれませんが、最もよく使う標準カメラをハイエンドモデル並みの性能に向上させています。

▲左がAQUOS sense6、右がAQUOS sense7

▲高性能な標準カメラを背面パネルのセンターに配置

標準カメラには1/1.55型のイメージセンサーを採用し、有効画素数は約5030万画素。さらに、フラッグシップの「AQUOS R7」の高画質化技術を応用した画質エンジン「ProPix4」を搭載。暗い場所での撮影性能が向上し、夜景撮影時の白飛びや黒つぶれも解消。また、AFが全ての画素を使う像面位相差AFになったため、AF速度も前モデルから約2倍速くなっています。

▲センサーサイズは前モデルから66%も大きくなった

▲AF速度は約2倍に進化

メディア向けに開催された体験会でいち早く触れてきましたが、AFが速いので、連続撮影がしやすく、室内でも鮮やかな色で撮影できました。夜景モードも撮影に要する時間が短めで、ハイエンドモデル並みのシャープな画質での撮影を楽しめそうです。

▲AFが速く、AIの被写体認識もスピーディ

▲撮影した画像を拡大してみた。細部まで鮮明に写る

前モデルではディスプレイ内(それ以前のモデルはディスプレイの下)にあった指紋センサーは本体右側面に移動。他メーカーでは電源ボタンに指紋センサーが搭載されることが多いのですが、AQUOS sense7は独立した指紋センサーを搭載。筆者は前モデルのAQUOS sense6を持っていますが、AQUOS sense7の指紋センサーのほうが使いやすく感じました。

▲右側面に音量ボタン、電源ボタン、指紋センサーを搭載

▲上部にnano SIM/microSDスロットを搭載

▲底部にイヤホンジャック、USB Type-Cポート、スピーカーを搭載

インカメラによる顔認証にも対応しています。しかも、マスクを着けていても認識してくれる機能が追加されました。マスク着用時は、マスクで隠れない部分で本人を認識しますが、他人を認識してしまう確率は0.002%未満、つまり10万に2人未満ということ。自分がマスクを着用した顔写真を向けてもロックが解除されず、性能はかなり高いように思えました。

▲顔を登録する際に、マスク着用時でも認証するか否かを設定できる

おサイフケータイや防水・防塵に対応。eSIMにも対応しています。シャープによると、オープンマーケット向けのSIMフリーモデルの発売も検討しているそうです。

▲eSIMにも対応

▲AQUOSならではの便利機能も引き続き搭載

 

■AQUOS sense7 plusは動画の視聴体験を向上

AQUOS sense7 plusは、AQUOS sense7よりもひと回り大きい約6.4インチのIGZO OLEDディスプレイを搭載。プロセッサー、RAM、ROM、カメラのスペックはAQUOS sense7と共通。バッテリー容量は、AQUOS sense7よりも多い5050mAhですが、電池持ちはほぼ同等と考えていいでしょう。

▲AQUOS sense7 plusのカラバリは、ディープカッパー、シルバー、ブラックの3色

▲サイズは約160×76×8.2mmで、重さは約172g。AQUOS sense7よりもひと回り大きい

AQUOS sense7との差分は画面サイズだけではありません。AQUOS sense7 plusには、動画専用のプロセッサーが搭載されていて、フレーム補間によって、動きのある映像を滑らかに表示できるようになっています。一般的な映画のフレームレートは24fpsですが、AQUOS sense7 plusでは5倍の120fpsとなるフレーム補間を実現。実際に、オリジナルの24fpsの映像と120fpsに補間さえた映像を見比べると、カクカクとせず、動きがスムーズに再生されることを確認できました。120fpsの滑らか画質に見慣れると、元のカクカク画質には戻れなくなりそうです。

▲120fpsへのフレーム補間技術を採用

AQUOS sense7のリフレッシュレートが最大60Hzであるのに対して、AQUOS sense7 plusが最大120Hzであることも利点。しかも、1秒間に120回更新される画面の間に黒画面を挿入することで、最大240Hzの画面駆動を実現しています。

▲最大240Hzの「なめらかハイスピード表示」に対応

動画を快適に楽しむために、シャープが「スマートフォンAQUOS史上最高のサウンドを実現した」というステレオスピーカーも搭載。左右の音が干渉しないように、それぞれを本体内部の機構から独立させたボックス構造を採用し、低音域の平均音圧は約2倍、再生可能な帯域幅は約1.4倍に広がっているそうです。実際に聴いてみると、従来モデルよりも大きな音で出力でき、左右からバランスよく響くので、動画の視聴体験が向上すること請け合いです。

▲左右それぞれにエンクロージャーを採用したデュアルスピーカーを搭載

 

■気になる価格は…

AQUOS sense7、AQUOS sense7 plusともに「ワンランク上のミッドレンジ」と印象。現在ミッドレンジを使っていて、「よりスペックの高い機種に買い替えたいが、ハイエンドモデルは高すぎて…」という人には絶好の選択肢となりそうです。価格はまだ発表されていませんが、AQUOS sense7は前モデル(3〜5万円台)と同等以上、AQUOS sense7 plusは、それよりも若干高い価格になると予測されます。

>> シャープ「AQUOS」

 

<取材・文/村元正剛(ゴーズ)

村元正剛|iモードが始まった1999年からモバイル業界を取材し、さまざまな雑誌やWebメディアに記事を寄稿。2005年に編集プロダクション「ゴーズ」を設立。スマホ関連の書籍・ムックの編集にも携わっている。

 

 

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