振るのは打席じゃなくキッチンでね。鉄フライパン「SWING PAN」のハンドルは本物のバットなんです

1951年に八尾市で創業した藤田金属。暮らしに身近なフライパンや鍋などを製造する町工場です。昔ながらの調理器具はもとより、近年では取っ手が取れてそのまま食卓に出せる「フライパン ジュウ」をはじめ、センスあふれるオリジナルのプロダクトをを多数生み出しています。

そして新たに登場したのが「SWING PAN」。ハンドルに使われているのは正真正銘、ミズノが製造するベースボールバットの不適合材。プロ選手たちのオーダーにあわせて製作されるミズノのベースボールバットは、熟練の職人の手によりミリ単位の調整をしながら作り込まれていきますが、使う木材によっては削るうちに木の節が出てきてしまうことも。節のあるバットは衝撃に弱く折れやすいため、残念ながら商品として出荷することはかないません。

せっかく作り込んだバット材、そのまま廃棄してしまってはもったいない! ということで、活躍の場をバッターボックスからキッチンに移して製品化したのが今回のフライパンというわけです。

ハンドル部分には製品化できなかったメープルバットのグリップ部分をそのまま使い、本体には藤田金属の人気商品「GARTEN」シリーズと同等の鉄製パンを使用。成形は職人の熟練の技を駆使したヘラ絞りによるもので板厚は1.4~1.6mm、熱伝導率と保温性に優れるという鉄の特性のおかげで肉も野菜もふっくらおいしく火を通せます。

またフライパン表面には同社独自開発の“ハードテンパー”加工済み。本来であれば購入直後に行う必要のあるシーズニング処理が製造工程ですでに完了しているので、一般的な鉄フライパンと比べてこびりつきにくく、錆びにくくなっているのもうれしいところ。もちろん使えば使うほど油が鍋肌になじんでどんどん使いやすくなるし、またハンドルとして使われているバットも耐久性に優れるメープル材を使っているため、経年変化を楽しみながら自分だけの1本に育てるという楽しみも味わえます。

サイズはφ20cmとφ26cmの2タイプで、いずれのタイプもガス・IHはもとより電気コンロなどあらゆる熱源で使えるオール熱源対応。テフロン加工のアルミパンなどと比べれば当然重さはあるけれど、強火でがんがん煽っても平気な頑丈さも頼もしいところ。握り慣れたグリップ付きのフライパンを我が家にお迎えすれば、ニガテのフライ返しもダイナミックに振れるかも?

ただし材料となるバットの在庫の都合もあって、いずれのサイズとも数量限定商品。ただし、都度再販予定ありとのことです。

>> 藤田金属

<文/&GP>

 

【関連記事】

◆目的は違えど“振れる”。野球バットがフライパンのハンドルとして生まれ変わりました
◆まさにクラフトマンシップ!三条の鍛冶職人が木槌で叩いて作った渾身のフライパン皿
◆大人気“四角いフライパン”のハンドルが着脱式に進化!さらに収納しやすくなったぞ!

トップページヘ

この記事のタイトルとURLをコピーする