理想の財布のサンプルが完成! ―「小さい財布」製作日記②

■違和感の正体

最初のサンプルが届いてから2週間後。ふたつめのサンプルが届いた。

おぉ~、いいじゃないですか! 違和感もないし。実は、最初のサンプルを手に取った時に少し違和感があった。それが何か分からなかったのだが、その違和感の正体はシルエットだったのだ。

ふたつめのサンプルと比べると一目瞭然なのだが、最初のサンプルはなぜかゆるく台形になっていた。甲斐さんいわく、全体のカタチについても、デザイナーからの提案ということで台形になっていたそう。そして二回目のサンプルは、初期段階で想定していた四角いフォルムになったとのこと。

▲左が最初のサンプルで右が二回目のサンプル。並べてみると最初のサンプルは下にいくにつれて広がっていくカタチなのが分かる

極端な台形というわけではないので、単体では違和感程度だったが、比べるとやはり違う。こっちの方がしっくりくる。手に取っても収まりがいい。

中はどうだろうか。さっそく開けてみる。

▲薄い点もポイント高し!

ファスナーは最初のサンプルと同じモノなのでとてもスムーズ。カーブになっている角部分も、引っ掛かることなく曲がっていく。ファスナーの持ち手は、少し大きめのレザーが付けられてて、ノールックでもサッとつまめる。コバの処理もしっかりしているので、手触りもイイ。しっかり仕事していることがよく分かる。こういう小さい部分にこそ品質の違いが現れるものだったりするので、思わず嬉しくなってしまう。

そして内部はというと…

▲小銭入れ部分がガバッと開く

これですよ、これ!

マチがあり、ファスナーを全開にするとガバッと開く小銭入れ。実はこの手のLファスナー型財布の場合、ファスナーの根元部分は閉じられていて、全開にしても小銭入れが開かないモノが多かったりする。その不満を解消する方法として採用したのが、このマチだ。ファスナーの根元部分を閉じず、かつ開閉するマチを取り付けることで、奥に入った小銭は取り出しやすく、そしてどれだけ入っているかもすぐに分かる。

▲ファスナーを閉じるとマチは内側に折り込まれる

しかも内側には、コシがあって柔らかめの質感を持つ水牛の仔牛のレザーを使用している点もポイントだ。 コインケース部分に弾力を持たせることで、小銭が隅に挟まりにくく、かつ取り出しやすいようにしている。そして手触りが良く、中に入れたお札やカードをやさしく守ってくれる。

これいい! すごくいい!

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