[Gear Maniax #102] SUREFIREの名作タクティカルライトを屋外照射テストしてみた

この製品の品名は“defender(ディフェンダー)”です。尖塔状のストライクベゼル、テールキャップを備えたそのルックスは、セルフディフェンスを目的としたものであることを体現しています。アメリカでは、それは許さることかもしれませんが、日本ではいかなる理由があっても許されることは無い携行理由です。

瞬時に閃光を発し、相手の視界を奪い、やむなき場合はストライクベゼルを使用するといった用途のものです。そのタクティカルなスタイルは、SUREFIREファンにとっては特別な存在のライトです。ディフェンダーモデルは、その時々で最高のスペックを発揮するLEDを搭載し、タクティカルなニーズに応え続けたモデルでもあります。そのことを踏まえた上で、照射画像をご覧ください。

今回の「E2DLU」は、最大で1000ルーメン。四桁の大台にのせてきたモデルですが、LEDの大型化に伴い集光性の具合は前モデルよりも軽減されています。ビームディスタンスは200m。常識的には充分遠方照射性に優れているといえますが、大型のリフレクターを持ったスポットモデルと比べると、集光具合は穏やかでユーザーから見た視界は意外とワイドです。

これまでよりも、幅広い視野を得られます。遠方からの危険の早期発見、対処に役立ちます。

▲消灯状態

▲Hiモード照射時

およそ50m付近であっても充分に照らせます。もちろん、そこに至るまでの面も隈なく照らせる点が素晴らしかったです。歴代のディフェンダーシリーズと比べてもワイドな照射パターンだと思います。

では、配光はワイドになったのならば、輝度は落ちたのか? 照らされる側に立ってその光を浴びてみました。

▲距離約30m に立って撮影

その閃光は非常に眩しく、直視に耐えられないものでした。これだけ離れた距離からその能力を発揮できることは、このライトの使用目的では充分なものかと思います。暗所にて突然こんな閃光を浴びせられたら、相当驚き、戸惑うのではないでしょうか?

▲横方向から見ると帯状のような光

SUREFIREのTIRレンズによる特徴的な配光。適度に光を散らしながらも、無駄の無い光の伸びを実感できました。

Hiモードでの連続点灯時間は、長くても数分がいいところ。夜は肌寒くなってきたこの季節でも、ボディの加熱具合は顕著です。細身のボディに、小振りなヘッド。これに四桁のルーメン値を求めるということは、連続点灯は考慮されていません。あくまでも、そのようなライトであると認識してください。

室内であれば、Lowモードの5ルーメンでもホットスポットは発生します。決して配光が広いわけではありませんが、暗所での行動には充分耐えられる明るさだと思います。ちなみに、Lowモードであったとしても、2m程度の近距離ではその光を直視するとかなり眩しい。ルーメン値からは想像し得ない輝度の高さを感じました。

久しぶりの屋外照射にて感じたこと。

屋外の照射では、屋内のそれとあまり変わらないモデルも多くあります。このライトに関しても、概ね想像通りのものでした。より高いルーメン値の獲得のために、ビームディスタンスを犠牲にしている感じは否めませんでした。しかし、仮にもっと絞られた光だったとして実用性や使いやすさに大きな影響を与えるかといえば、そうではないかもしれません。私としては、距離にも、配光の広さにも不満はなく、むしろ本来このライトが持つ特性を理解するのであれば、この光の広がり方はベストマッチなような気がしました。

ただ、遠くをスポットに照らすのではなく、危険を察知し、彼我共に傷つくことなく避行出来るのであれば、それが最大の防御であると思います。それを可能にするのがこのライトです。(アカリセンター価格:「E2DLU-T E2D DIFENDER TACTICAL シングルモード1000ルーメン」3万440円、「E2DLU-A E2D DIFENDER ULTRA 2段階調光 5/1000ルーメン」3万440円)

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(文・写真/アカリセンター・HATTA)

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