予想以上に重低音!ソニー新グラスサウンドスピーカーの音と灯りで部屋を癒やしの空間に

■揺らぐキャンドルの光に癒やされる

まずはどんな製品かをご説明。写真を見てもらうのが一番なんですが、透明のガラス管の中でLEDがキャンドルのように灯るという幻想的なデザインのスピーカーです。あえて電源オフでも撮影してみたのですが、ガラス部が透明過ぎて、これでは写真映えしませんね…。

とはいえ、ただ“映える”ためにガラスでデザインしている訳ではなく、透明の有機ガラス管を叩いた振動で音を鳴らすという独自構造になっています。有機ガラス部分はスピーカーとしては高域のツィーターを担当。下のスタンドに見える箇所に中低域を再生する46mmウーファー、さらに低域を増強するパッシブラジエーターも内蔵。有機ガラス管全面から高域・中域・低域が水平方向に均一に広がる独自の音響構造です。ガラスはLEDライトのホヤ的なただの飾りではない、オーディオメーカーのソニーがちゃんと考えて作ったオーディオ製品なんです。

オーディオとしてはBluetoothスピーカー扱いで、SBC/AAC/LDACコーデックにも対応。バッテリーも内蔵していて8時間の連続再生が可能です。

音楽再生についてはBluetooth接続でペアリングしたスマホで操作するのですが、本体にはタッチセンサーも搭載しています。背面にそっと触れてコントロールするイメージですね。

iPhoneと接続して音楽を流してみると…、心地よく響く音、というのが適切な表現ですかね。

宇多田ヒカル『あなた』の歌声は予想よりクリアで自然に広がるし、低音もズンと聴かせる演出。予想以上に重低音が響いたのでビリー・アイリッシュ『bad guy』を聴いてみるとズンズン聴こえる。低音不足にならないところは、よく分かってますね。音質的な相性として“叩く”ようなアタック感の再現が得意で、エド・シーラン『Shape of You』なんて、リズムの刻みもアコギもいい感じ。

“Sony Music Center”アプリからイルミネーション機能を“キャンドルライトモード”に設定しておくと、音楽連動で光が揺らぐ。これイチオシの設定です。

とはいえやはり、なんといっても家の中のいろいろな場所に置くだけでもうオシャレすぎる。

特に照明を落として、ライトの揺らぎをボーっと眺めているだけで癒やされる。ヒーリング効果もありそう。これって他のオーディオでは、まず得られない体験ですよね。

このソニー「LSPX-S3」、市場想定価格は3万9000円前後と発表されているので、決して“安くはないな”と思ってしまいますが、それはあくまでコスパ目線の話。“映える”インテリアで、音楽も心地良く聴けて、癒やしの体験も。そんなオーディオ製品ってなかなか他にありませんよ。

>> ソニー「LSPX-S3」

 

<取材・文/折原一也

折原一也|1979年生まれ。PC系出版社の編集職を経て、オーディオ・ビジュアルライター/AV評論家として専門誌、Web、雑誌などで取材・執筆。国内、海外イベント取材によるトレンド解説はもちろん、実機取材による高画質・高音質の評価も行う。2009年によりオーディオビジュアルアワード「VGP」審査員/ライフスタイル分科会副座長

 

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