ワークマンでここまで揃う!焚き火に使える七つ道具を試してみた【実践編】

■着火に便利な先端クネクネバーナー

着火バーナーターボフレキシブル(499円)

焚き火台に正しく薪を組み、着火剤や焚き付けをセットして、いよいよ着火というところでライターやマッチが薪の隙間から入らず、着火剤に火が届かなかったこと、ありませんか? こうなると悲しいかな、せっかく煙突効果や全体のバランスを考えて美しく組んだ薪を崩さなければなりません。

そんなときに、この先端ノズルがクネクネと動くタイプの小型バーナーがあるととっても便利です。ステンレスパイプの長いノズルは全方向へフレキシブルに動くので、薪の隙間や、BBQコンロの網の間などからも自由自在に、火を狙い撃ちすることができるのです。

バーナー本体は風に強いターボタイプ。このターボ式というのは、空気と混合した燃料を燃焼筒内部で完全燃焼させ、その強い炎をノズル先端から吹き出すタイプのバーナーです。また燃料を自分で再充填できる設計なのもポイントが高いですね。

実際に使ってみても、火力が高く、また自在に目的の場所に火を届けられるので、とても使いやすかったです。ただしバーナー本体の向きによって、燃焼の強さが変わる癖があるようで、体勢によっては立ち消えすることもあり、その点は少し気になりました。

■焚き火を自在に操る薪バサミ

三条仕込みの薪ハサミ(1900円)

さて着火も成功し炎が安定してきたら、あとはゆっくり焚き火を楽しみましょう。ゆらゆら揺れる炎を眺めながらの至福の時を左右する道具が、薪ハサミです。

焚き火の間中ずっと手に持つ重要ギアなのに、ついつい古くて形崩れしたハサミを使っていませんか? バネが弱ったり先端が曲がったりしたハサミでは、薪を持ち損ねることも多く、せっかくの至福の時間にイライラしてる人もいるのではないでしょうか?

そこで手に入れたいのが、しっかりとした頑丈な薪ハサミですが、ワークマンで手に入るこの「三条仕込みの薪ハサミ」は、なかなかの逸品でした。まず名前がそそられます。ハイクオリティな金属製品が多数生み出される町、新潟県三条市。その三条で古くから農機具を作る老舗ファクトリーで、職人さんが丹精込めて作ったのが、この薪ハサミなのです。

鋼鉄製の本体はズシッとした重量感があり、間違いなく頑丈そう。交差部分や先端部分の加工は丁寧で、ガタつきなくピタッと動き、大きく重い広葉樹の薪も、小さな小枝も、どちらもしっかり掴むことができました。

木製グリップも洒落ていて、なかなかカッコ良いですが、持ち手部分が少し小さいのが気になります。手の大きさは人にもよると思うのですが、私の手には少し窮屈に感じました。ただ開閉動作に問題はないので、あとは好みの問題かもしれません。

前回から引き続き、紹介してきたワークマンで手に入る「焚き火の七つ道具」たち。ひと通り使用しながら焚き火を楽しむ過程で やはりまず気づくのは、そのリーズナブルな価格と、価格に似合わないクオリティの高さですね。この値段でこの道具が手に入るのかと、驚くことしきりでした。

また全体を通して、デザインの良さも目に付きました。最近ネット通販で多い有名メーカーの完全コピー品にはないオリジナルなデザインは、その道具を所有し使う楽しさを倍増してくれると思うのです。

もちろん価格を抑えるために、やや小さかったり、機能がイマイチだったりする点もなくはありません。でも、少々の不便を楽しむのもアウトドア活動の魅力のひとつ。低価格ながら頑丈で、シンプルなデザインのワークマンの焚き火道具たちは、傷など気にせず気軽にガシガシ使え、アウトドアの相棒として、なかなか良い選択だと思います。みんなさんもぜひ試してみてはいかがでしょうか。

<写真・文/阪口 克>

阪口克|旅と自然の中の暮らしをテーマに国内外を取材するフリーカメラマン。秩父郡長瀞町の自宅は6年かけて家族でセルフビルド。著書に『家をセルフでビルドしたい』(文藝春秋)、『ビジュアル版焚き火のすべて』(草思社)、『ファイアーサイドクラフト』(山と渓谷社)ほか多数

 

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