最新ビジネスファッションを取り入れ“コギレーマン”に変身【ジャケパン編】

【識者の目_スタイリスト宇田川雄一さん】
清潔感が相手に好印象を与える

ダークスーツに白シャツが基本の会社であれば、毎朝の悩みといえばネクタイの色柄選び程度だった。しかし、ジャケパンが主流の職場になった瞬間、ジャケット、パンツ、シャツ、シューズなどすべての組み合わせを考えなくてはいけなくなる。

「その面倒さをいかに楽しみに変えるのかがポイントです」と宇田川さん。「ジャケットもスーツ同様、機能的なものが人気です。スーツカンパニーのトラベルジャケットシリーズは、専用ポーチに収納できるほどコンパクトになり、シワにもならないのが魅力。デザインもベーシックなので使い勝手がいいんです」

コンパクトでシワになりにくいジャケットならば、移動中はバッグの中に忍ばせておき、打ち合わせ直前に広げて着用できる。また、旅行や出張のバッグに忍ばせておけば、急に高級レストランへ行くことになっても安心。しかもウォッシャブルなので、洗濯できるのも魅力だ。

「最近は、ジャケットにチノパンやデニムを合わせる人も増えてきました。ただ、中にはデニムを合わせるのが難しいと感じている人もいるかもしれません。そんな時は、PT01のようなスラックスタイプがオススメです。いつもと同じ感覚で合わせられ、それでいてワンランク上のオシャレが楽しめます」

履き古したデニムは若さがないとキレイに見せられない。しかしスラックスタイプであれば、カジュアルな雰囲気ながら上品な印象も与えられ、女性からのウケも良くなるはず。

「女性ウケという意味では、時計やメガネといった小物で知的な雰囲気を演出することも重要です。シンプルでスマートなものを選ぶことで、爽やかな印象を与えられますからね。足もとはスニーカーがオススメです。スポーツ庁もスーツにスニーカーを提案していますし、世界的なトレンドでもあります。ただ、ここでハイテクスニーカーを合わせるのは上級者。シンプルでベーシックな白いスニーカーを選ぶことで、品格のある大人を演出できます」

「また、バッグは小ぶりながらA4サイズの書類も入るリュックタイプで軽快なスタイルに。オン・オフどちらでも使えてお得ですし、トゥミのデザインは、大人の装いに映えるんです」

スーツよりもカジュアルなジャケパンスタイルは、オンオフ兼用できるというのも大きな魅力。それだけに、あらゆるシーンで使えるモノを選ぶのをオススメしたい。その上で、清潔感のあるものを選べば、相手に好印象を与えられるはずだ。

 

<ジャケパンスタイルのコギレーマンに変身>

■洗える上にシワになりにくく、シーンを選ばない

ザ・スーツカンパニー
「ポリエステルストレッチリネンライク 2ツ釦セットアップJK」(1万8360円)

コンパクトに収納でき、シワになりにくいトラベルジャケット。吸汗速乾性があり、軽量でさらっとした生地感なので快適。また、自宅で洗えるウォッシャブルなのも大きな魅力だ。デザインはベーシックで飽きのこない2つボタンなので、あらゆるシーンやスタイルで気軽に羽織れる。

▲W26×H18.5×D3cmの専用ポーチに収納可能。軽量&コンパクトなので、気軽に持ち運べるのがポイント

■太めの体型でもスッキリ細身に

ピーティーゼロウーノフォワード
「Style 06」(3万9960円)

履くだけで美脚になるため、日本にもファンが多いイタリアのパンツ専業ブランド。コットンとリネンの混紡素材は、デニムより断然柔らかく履き心地も抜群。腰回りがややゆったりとしたテーパードシルエットなので、太めの体型でもスッキリと見える。フラップ付きのコインポケットがデザインのアクセント。

▲スラックスのように縦に入ったポケット。ジーパンとは違う上品なデザインなので、ジャケットに合わせやすい

■小型ながらA4サイズをしっかり収納

トゥミ
「HARRISON 「ウィンザー」バックパック」(4万9680円)

モダンで飽きのこないデザインが人気のハリソンシリーズ。A4サイズが収納できる小型のバックパックで、耐久性があり滑らかなナイロン素材と、要所に配されたレザーのコントラストが美しい。フロントポケットは小物を整理して収納できる各種ポケットを用意。W26×H39.5×D8.25cm

▲メイン収納部の室内には、タブレット端末の収納に最適なポケットを装備。キルティング生地使いがポイント

■(写真上)王冠型のフォルムが知的なイメージを演出/(写真下)クラシカルなデザインが清潔感と上質感を演出

(写真上)イエローズプラス
「DARCY」(3万5640円)
(写真下)ユンハンス
「マックス・ビル(027 4701 00)」(15万6600円)

「DARCY」(3万5640円)

エルトン・ジョンやポール・ウエラーなど海外アーティストも愛用している日本のアイウェアブランド。細身のフレームで作られた王冠型のフォルムは、知的なイメージを演出してくれる。このモデルはリムに七宝焼きを施しており、その細やかなこだわりもまた、大人の余裕を感じさせてくれる。

▲七宝焼きならではのエナメルのようなグレーが印象

 

「マックス・ビル(027 4701 00)」(15万6600円)

ドイツの老舗時計メーカー・ユンハンス。このモデルは、バウハウス最後の巨匠とも謳われるマックス・ビルによる無駄のない美しいデザインが特徴。大きくラウンドしたドーム型のクラシカルなデザインは、カジュアルなジャケパンスタイルに清潔感と上品さを与えてくれる。自動巻き、ケース径φ38mm。

▲ドーム型の風防と、細く長い針のコントラストが美しい

■ジャケットやシャツに合わせることを想定

ヨーク
「STANLEY」(2万5920円)

企画から生産までを東京で行っているフットウェアブランドのスニーカー。すべての商品がジャケットやシャツに合わせることを前提に作られているので、ジャケパンなどビジネススタイルに合わせやすい。無駄なものをすべて省いたオーセンティックなこのモデルは、履きこむほどに足に馴染む爽やかな白いスニーカーに、上品さをプラスするレザーの質感。足もとを明るくすることで若々しさも生まれる。

▲爽やかな白いスニーカーに、上品さをプラスするレザーの質感。足もとを明るくすることで若々しさも生まれる

●スタイリスト宇田川雄一さん
東京都出身。ドレススタイルに興味を持ち、服飾の専門学校に入学。その後スタイリストのアシスタントを経て、2008 年に独立。モノ雑誌やウェブ媒体を中心に活動を始める。現在は、広告やアーティストのスタイリングなど多方面で活躍中

 本記事の内容はGoodsPress4月号50-51ページに掲載されています

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(取材・文/富山英三郎 撮影/江藤義典 スタイリング/宇田川雄一 イラスト/福原やよい)

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