空飛ぶスポーツカー「ホンダジェットエリート」搭乗レポート【ホンダジェットの全貌】

ビジネスジェット大国のアメリカでは、自家用車でジェット機の横に乗りつけるのが常識。今回はその雰囲気から体験させてもらった。クルマは当然ながらホンダの「オデッセイ」

■ホンダのクルマに乗ってホンダの飛行機へ…

フライト前に機体の解説を受ける搭乗者たち。美しい塗装には「ホンダらしく自動車の塗装技術を使っている」(藤野さん)という。

■ゴルフバッグやスーツケースは機体後方の荷物室に

キャビンの後方に当たる部分には、小型機とは思えないほど広い荷物室を備える。これなら大きな荷物でも収納するのが余裕だ。エンジン真横辺りにある機体側面からアクセスする。

ハッチが閉じると出発だ。「チェックリストが自動化されており、5 ~7分で飛行前の確認が終わります」(藤野さん)

■マーシャラーに誘導されて離陸の滑走路へ

気付かないうちにエンジンが始動。振動はほぼ感じない。「揺れは疲労に大きく影響します。本機ではそれを大幅に軽減できています」(藤野さん)

■スピードに乗って一気に急上昇!

滑走路に入ると速度が急に増し、体がグッとシートに押し付けられる。ホンダらしさを感じる甲高いエンジン音もあり、まさにスポーツカーのよう。加速してから離陸して飛び立つまでアッという間だ。「機体が軽いので加速と上昇性能がスゴいんですよ」(藤野さん)

 

<考え抜かれた空間レイアウト>

機内は小型ビジネスジェットとは思えないほど、ゆとりある空間が広がる。「まず考えたのは、広いキャビンを作ること。そのためにはどうすればいいかを考えた結果、エンジンは主翼の上に付けるしかないと行き着きました」(藤野さん)

<“自然層流”を利用する機体設計>

▲赤外線カメラによる層流域可視化画像

航空機における空気抵抗は、速度と燃費の両面で大きな影響を及ぼす。ホンダジェット エリートは“層流”と呼ばれるスムーズな空気の流れを生み出すよう設計された。まるで鳥のような独特のノーズや主翼のデザインには、自然層流を保つ工夫が施されている。

【次ページ】気になるHondaJetの機内は?

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