【素朴なギモン】なぜ蚊取り線香は左巻きなのか

でも、それを渦巻き型にしたのはなぜ?

「当時の棒状の線香は40分程度しかもたず、しかも細くて煙が少ないので、同時に2、3本焚かなくてはいけなかったんです。しかし長くすると折れてしまうというので、創業者の妻・ゆきが『渦巻型にすればいい』というアイデアを提案しました。そこで、1895年(明治28年)から7年間の研究の後、渦巻型の蚊取り線香が誕生たんです」(宣伝部)

創業者の妻のアイデアだったんですね! これで燃焼時間は約7時間と大幅に改善! 寝る前に火を着ければ、一晩中蚊から守ってくれるようになりました。

この初期型の蚊取り線香は、なんと手巻きで製造していたそうです。

手巻き風景

でもよく見ると、今とは逆の「右巻き」。

「女工さんには右利きが多く、右巻きの方が巻きやすく生産性が上がるというので、当時の製品は右巻きでした」(宣伝部)

生産性を考えての右巻きだったんですね。熟練工の中には1日に3000~5000巻を仕上げる人もいたそう。

その右巻きから、今の左巻きに変わった理由は何だったのでしょうか。

「1958年(昭和33年)から機械による打ち抜きに製法が変わりました。その際に、他社さんとの差別化のため『左巻き』に変更しました」(宣伝部)

金鳥渦巻大正8

今の蚊取り線香が左巻きなのは、機械化という文明の進化の証でもあったんですね!

世界に羽ばたく蚊取り線香!

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