4999円でアクティブノイズキャンセリング付きってコスパ高すぎ!

いきなりですが、イヤホンにいくらなら出せますか? 上を見ればキリがないし、ウン万円なんてそうそう出せるものじゃない。音質が良くて機能性もバッチリで、なおかつ安い、そんなイヤホンがあればもちろんうれしい。だけど、そもそもイヤホンって何を基準に選べばいいのかよく分からない…。

いまやポータブルオーディオ界隈は完全ワイヤレスイヤホン一色です。しかも、ネット通販などでは、信じられないぐらい安いものも見つかります。中には数千円でノイズキャンセリング機能搭載なんてものもあったり。

そんな中、たまたま訪れた近所のGEO(ゲオ)で見つけたのが、税込4999円の完全ワイヤレスイヤホン「GRFD-SWE500HT01」。この価格でなんと“アクティブノイズキャンセリング機能搭載”ってマジか! ん? いやちょっと待て。この間、ノイズキャンセリング機能付きでもっと安いイヤホンをネット通販で見かけたことがあるぞ。

これはちょっとあらためて確認したほうがいいかも。いや、そもそもアクティブノイズキャンセリングってなんやねん! ということですぐさまGEOから2台借りてみました。

 

■ノイキャン付きだと低音がよく聴こえる!

1台は自分で試して、1台はオーディオライターの折原一也さんに試してもらいました。お互いに一週間ほど使ってみたあと、感想を聞きに折原邸へ。

▲折原一也さん(左)。PC系出版社の編集職を経て、オーディオ・ビジュアルライター/AV評論家として専門誌、Web、雑誌などで取材・執筆。国内、海外イベント取材によるトレンド解説はもちろん、実機取材による高画質・高音質の評価も行う。2009年によりオーディオビジュアルアワード「VGP」審査員/ライフスタイル分科会副座長

&GP円道 折原さん、先日お送りしたGEOの完全ワイヤレスイヤホン、試してみました?

折原 はい。自宅や移動の電車や街ナカなどで使ってみましたよ。

▲ケースのフタを開けるとイヤホンが自動的にオンになり左右がペアリングされる

円道 感想を伺う前に、聞きたいことがありまして。このモデル、アクティブノイズキャンセリング(ANC)機能が付いているんですが、これってそもそもどういう機能なんですか?

折原 ノイズキャンセリングの一種です。

円道 えぇ…。じゃなくて、アタマに“アクティブ”が付いたノイズキャンセリングって何がどう違うのかが知りたいんですが…。

折原 ですよね(笑)。ノイズキャンセリング機能というのは、一般的には音楽を聴いている時に周囲の騒音(ノイズ)を低減してくれる機能になります。そしてアクティブノイズキャンセリングは、イヤホンに付いているマイクで拾ったノイズに逆位相の音を当てることで、音の波同士を打ち消すものになります。

▲アクティブノイズキャンセリングの仕組み

円道 ネット通販に数千円の激安イヤホンに“ノイズキャンセリング機能搭載”と書かれているものがあるんですが、あれにも付いてるってことですか?

折原 いや実は、その手の激安モデルは通話用のノイズキャンセリング機能だけが付いていて、それを“ノイキャン搭載”って言っている場合も多いんです。

円道 ん? それは自分の声を拾うマイクにノイズキャンセリング機能が付いているってこと?

折原 そういうことですね。だから音楽を聴く時に周囲のノイズを低減はしてくれません。

円道 マジか!

折原 あとはまれにパッシブノイズキャンセリングと言っているものもありますが、あれは厳密に言うとノイキャンではありません。遮音性の高いイヤーピースを使っているからノイズが入ってきませんよ、ってことであって、いわゆるノイキャンというのはアクティブノイズキャンセリングのことを指します。

円道 電気的にアクティブにノイズを消せる機能が付いてるなんて、結構お高くなりそうなイメージですね。

折原 2年ぐらい前から3万円前後の高級モデルに搭載され始めたんですが、最近はだいぶ価格もこなれてきた印象はあります。とはいえ、4999円でアクティブノイズキャンセリング機能付きはたしかにお値打ちかも

▲GEO「GRFD-SWE500HT01」(4999円)。コーデックはSBCとAACに対応。ケースはサイズ60.1×27.1×38.9mmで重さ約43.2g。IPX4の防水性能があるので、スポーツ時にも安心して使える

円道 そもそも付けるメリットってなんなんですか?

折原 日本人は特になんですが、電車の中で音楽を聴く人が多いですよね。電車って騒音だらけじゃないですか。実は音楽の低音の成分って周囲の騒音の影響を受けると聴こえなくなってしまうんですよ。普段さほど気にしてなくても、電車や街ナカの音ってイヤホン越しに耳に入ってきているんです。それらを消すことによって、音楽の低音や細かい部分まで聴こえるようになるんです。

▲アクティブノイズキャンセリング機能だけでなく、アウトドアモード(外音取り込み機能)も搭載しているのがうれしい! 連続再生時間はANCオンで約4.5時間、オフで約6時間。ケースで最大5回分充電できる

円道 あーたしかに。今日、電車で来たんですが、音楽に集中できたというか、ちゃんと聴けたという感覚ありますね。

 

■歌モノとの相性がバッチリの音質!

円道 ちなみに音質はどうでしたか?

折原 音質はとても素直というかスタンダードですよね。

円道 そう! どこかが突出しているみたいな部分がなくて、すごく安心して音楽に浸れる感じ。

折原 すごくキツイ音とか、高域がシャリシャリするとか、音が籠もるみたいなイヤホンもあるんですが、そういうモデルって万人にはオススメしづらい。でもこのモデルは尖った音もせず、低音の厚みは出ていていいなと思いました。

円道 どんなジャンルの音楽でもいけそうな気がしますよね。

折原 そうですね。日本人が一番聴いているジャンルってJ-POPだと思うんですが、あとはバンドとかロックとか、とにかく歌モノが好き。それらのジャンルを聴く時に、ボーカルが籠もりもせず潰れもせず、クリアに聴こえている。日本人の聴く音楽ジャンルにきちんと合わせているのかなって感じました。

円道 いわゆる中域のボーカルがちゃんと聴けるってことですよね。

折原 そう。高域や低域が変に出たり引っ込んだりもしていない。とてもよくバランスが取れていると思います。

円道 それと使っていて思ったんですが、これ、操作性すごく良くないですか?

▲操作はタッチ式。2回タップで再生/一時停止。右イヤホン3回タップで音声アシスタント起動。左イヤホン3回タップで低遅延モード。右イヤホン約1.5秒タッチで曲送り。左イヤホン約1.5秒タッチでANCオン→左イヤホン約1.5秒でアウトドアモード。

折原 使いやすいですよね。イヤホンのタッチパネルって、実は挙動がおかしいモデルがたくさんあるんですが、それがない。タッチパネルの反応は良すぎるとむしろ使いづらくて、もちろん反応が悪いのも論外。きちんとクオリティコントロールしたのかなと思いました。

▲イヤーセンサーが付いているので、耳から外すと自動的に音楽が一時停止になり、再度装着すると音楽が再生される

円道 今は外出時にはマスク着用が基本になっています。マスクに有線イヤホンは本当に相性が悪い。だからこそ完全ワイヤレスイヤホンが重宝するんですが、でもあの機能も欲しい、この機能も欲しいとなると、価格はバーンと上がってしまう。好きな音楽をちゃんと堪能できるアクティブノイズキャンセリング機能が付いていて4999円となると「いやもうこれで十分だわ」、というか「こういうのがいいんだよ」って感じる人は多いんじゃないかなと思います。

▲イヤーピースは3サイズ付属

*  *  *

通勤通学時に毎日イヤホンで音楽を聴いているという人は多いと思います。むしろないと落ち着かないなんてこともあったり。そして当然ながら、ちょっとでも安く、でもできるだけ機能性のあるイヤホンが欲しい。GEOの「GRFD-SWE500HT01」は、そんな人にぴったりの“こんな完全ワイヤレスイヤホンが欲しかった”を満たしてくれるモデルでした。

▲ケースはワイヤレス充電に対応。スマホが給電できるモデルなら、出先で充電切れた!なんて時にも手軽に充電が可能だ。もちろん自宅でもワイヤレス充電器に載せるだけでOK

なにせこの価格でアクティブノイズキャンセリングまで付いてますからね。いやホント、ちょうどいいかも。GEOのお店でも購入できる(※)し、もちろんオンラインストアでも購入できますよ(しかも送料無料!)。

※取り扱い店舗はこちらで確認できます

>> GEO「GRFD-SWE500HT01」

 

<取材・文/円道秀和(&GP) 写真/田口陽介>

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