空への憧れを体現。プロも唸る本格パイロットウオッチをシチズンで見つけた

「あ、飛行機だ」と、言葉にしないまでも、空をゆうゆうと泳いでいる飛行機を見つけるといつだって心が踊る。初めて飛行機に乗ったときの、飛び立つ前の緊張感や大地を離れたときの高揚感、そして雲を見下ろす優越感…あれはまさに非日常的な体験だった。

海外旅行が解禁しつつある今、高まる“空”への憧れ。しかし、楽しみ半分・怖さ半分。パスポートは大丈夫か、持ち物は大丈夫かとすっかり鈍ってしまった感覚も、軸というべきものがひとつあると安心する。そこで登場するのが腕時計だ。

どこへ行くにしても、時間感覚を掴むことは最優先事項のひとつ。もちろん、何でも良いというワケではなく、せっかく旅を共にする相棒なだけに慎重に選びたいところ。求めればキリがないが、そんな相棒選びに終止符を打つ腕時計が、CITIZEN「PROMASTER(プロマスター)」だ。

■世界を飛び回るタフな男に似合う“プロマスター”がある

シチズンは創業以降、軽くて堅い「スーパーチタニウム」や、僅かな太陽光でも発電するエコ・ドライブといった革新的な技術を世に生み出してきた。1989年に誕生した「プロマスター」は、そんなシチズンがこれまで築いてきた技術を結集させ、過酷な環境下において高い信頼性を誇るプロのためのブランド。

「陸・海・空」の各分野で要求される機能性と実用性を備えているわけだが、もちろん今回フォーカスするのは“空”。いわゆるパイロットウオッチだ。そこで、シチズンの技術が惜しみなく注ぎ込まれた選りすぐりの3本をピックアップ。ぜひ、旅の相棒選びの参考にしてほしい。

■モデル1:見た目・機能ともに満点。まさに空を制する1本

▲「AT8195-85L」(14万3000円)、ケースサイズ44.3mm、厚み12.1mm、103g、光発電10か月(パワーセーブ作動時)、スーパーチタニウムケース&ブレス、20気圧防水

先述の通り、プロマスターはシチズンの高い技術力の結晶ともいうべきブランド。当然、動力はエコ・ドライブ、時計を覆う素材には「スーパーチタニウム」を採用しているが、もちろんそれだけではない。「AT8195-85L」をはじめ、3本とも“ダイレクトフライト機能”を搭載している点が本格パイロットウオッチたる所以だ。

“ダイレクトフライト機能” は、りゅうずを一段引いて回転させ、秒針を都市名に合わせると自動で時刻とカレンダーの表示を更新。世界中のどこにいても、正確な時刻を読み取ってくれるという頼りになる機能だ。至ってシンプルな作業ではあるが、旅の始まりと終わりを告げる大切な儀式になるかもしれない。

さらに、「AT8195-85L」は3つのサブダイヤルが航空計器を連想させ、さながらコクピットのような造形に仕上がっている。ブルーとブラックのシックな組み合わせも奏功し、長く愛せること間違いなしの1本だ。

■モデル2:ミリ感溢れるオリーブグリーンのダイヤルに心惹かれる

▲「CB0206-86X」(11万円)、ケースサイズ44.3mm、厚み12mm、103g、光発電2年(パワーセーブ作動時)、スーパーチタニウムケース&ブレス、20気圧防水

持続時間が“光発電2年”という驚異的なタフさを誇りつつも、基本的な性能は「AT8195-85L」ほぼ同じ。サブダイヤルを排してスッキリとさせつつ、オリーブグリーンをダイヤル全体にあしらうことで一気にミリタリーな佇まいへと昇華。パイロットウオッチの出自を考えると、ミリタリーカラーとの相性の良さはいうまでもなし。さらに、針とインデックスに施されたくすんだイエローの夜光がヴィンテージ感をプラスしている点も見逃せない。

なお、ケースやブレスに使われる「スーパーチタニウム」には、表面硬化技術・デュラテクトを施すことで傷にめっぽう強いのが特徴。常に身につけておきたいモノだけに、信頼できる機能が備わっているのは実にありがたい。

ちなみに、「CB0206-86X」と「AT8195-85L」に関しては、ベゼル部分にビジュアルシグナルコードが刻印されている。ビジュアルシグナルコードとは地上から航空機に対して送る緊急信号のこと。パイロットウオッチならではの遊び心あるデザインだが、万が一のときは焦らず確認しよう。

■モデル3:“大きく重い”は信頼感に直結。タフで男らしい1本はこちら

▲「CB5001-57E」(7万1500円)、ケースサイズ45.9mm、厚み13.7mm、191g、光発電3年(パワーセーブ作動時)、ステンレスケース(一部めっき)&ブレス、20気圧防水

3本中、最も存在感のある1本が「CB5001-57E」だ。大きめサイズで視認性も高く、腕時計としての信頼感はほかの2モデルに負けず劣らず。

そして、特筆すべきは持続時間だ。光発電で約3年という驚異のスタミナ性能を誇っている。こまめな充電が必要とされるスマートウオッチとはまさに対象的なアイテムといえるだろう。誤差も10万年に1秒といわれている原子時計の標準電波を受信するので、精度に関しても問題はなし。

ダイレクトフライト機能や、航空計算尺といったパイロットウオッチならではの多彩な機能はそのままに、7万1500円というこなれた価格帯なのも実にありがたいポイントだ。

■航空写真家兼パイロット「チャーリィ古庄」氏が語る“プロマスター”の魅力とは

▲チャーリィ古庄:旅客機専門の航空写真家。100を超える国や地域を訪れ、空港に至っては500ヶ所以上訪れている。世界で最も多くの航空会社に搭乗したとして、「ギネス世界記録」を保持。なお、自身も飛行機とヘリコプターのパイロット資格を有しており、操縦もこなしている

プロ仕様の腕時計ならば、その道のプロの声を聞かずにはいられない。ということで、ここからはシチズン「プロマスター」のパイロットウオッチを使いこなす“チャーリィ古庄”氏にフォーカス。航空写真家として日々世界を飛び回るチャーリィ氏に、「AT8195-85L」の魅力を余すことなく語っていただいた。

なお、シチズンの公式サイト内において、インタビューコンテンツ「Enjoy PRO!」が公開中。気になる人はこちらも合わせてチェックを。

■「やはり視認性が第一。デジタルより断然アナログ派ですね」

Q 普段時計を選ぶときに重要視しているポイントは何ですか?

チャーリィ 視認性を第一に考えているので、デジタルよりアナログを選んでいることが多いです。実際に飛行機を操縦するとき、左手は操縦桿を、右手は時計を付けた状態でスロットルを握ります。視線の動きだけで時刻がパッと確認できるようにしてまして、そういう意味でもやはり視認性は重要なポイントなんです。

あとは仕事柄、色々な国に行って撮影しますから、電波時計で現地の時刻に合わせられるのは便利だと思います。

■「アナログ計器が好きな私にとってはかなりの萌えポイント(笑)」

Q 「AT8195-85L」の第一印象について教えてください。

チャーリィ 3つのサブダイヤルのうち、12時の方向にある積算計がアナログコクピットの計器のデザインを踏襲しているのが良いですね。アナログ計器が好きな私にとってはかなりの萌えポイントです(笑)

あと、ヘリコプターはガラス面が多く、夜間だと街の明かりを反射しやすいんですが、この外装は光を反射しづらくて時間も良く見えます。

さらには、メタルバンドが翼の断面をイメージしていると聞いたときは、細かい部分までこだわっているなぁという印象でした。

■「世界標準時(UTC)が表示されるのは非常に便利ですね」

Q 「AT8195-85L」の魅力的な機能はどのようなところでしょうか?

チャーリィ 世界都市コードが書かれていることや、ダイレクトフライト機能も便利ですが、何より世界標準時(UTC)が表示されることですね。なぜなら、飛行前にフライトプランを計画するときは、UTCで申告する必要があるからです。また、撮影の際に傍受する空港の航空無線もUTCを基準にしていますから、非常に便利な機能だと思います。

あとは馴染みのある航空計算尺(フライトコンピューター)があるところ。個人的に面白いなと思ったのは、地上から航空機に送られる緊急信号 「ビジュアルシグナルコード」がベゼルのところに刻印されているところですね。こういう遊び心に思わずニヤッとしてしまいます。

■「オンとオフ、垣根なく、いつまでも使える相棒になると思います」

Q 「AT8195-85L」は日常のどんなシチュエーションで活躍しそうですか?

チャーリィ 実際に自分でフライトするときや撮影のときはもちろんですが、ブルーとブラックでまとめられたシックなカラーなので、ジャケットを着用するシーンにも合わせてみようと思います。

オンからオフ、そしてカジュアルからフォーマルまで、さまざまシーンで使える相棒になると思います。

*  *  *

世界を飛び回る航空写真家、チャーリィ古庄氏も唸る実力を持つプロマスターのパイロットウオッチ。航空機を自ら操縦する機会はほとんどないまでも、旅や仕事、そして日常と、シーン問わず活躍できるのは間違いなさそうだ。

高まる空への思い。そして希望ともいうべき1本を携えて、今日もまた空を見上げる。

>> シチズン プロマスター「パイロットウオッチ」

<取材・文/若澤 創(&GP)>

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