一人暮らし&自粛の寂しさに耐えかねて、セラピーロボットと暮らしてみた

■癒やしを与えるしっぽ付きクッション

Qooboは、ユニークなコミュニケーションロボットを多く手掛けるユカイ工学のセラピーロボット。猫のようなしっぽがついた円形のクッションで、撫でると内蔵の加速度センサーが感知してしっぽを振るのが特徴です。鳴く、呼ぶと寄ってくるなどの動きはできませんが、いろいろな事情でペットを飼えない人に癒しを与えてくれます。

▲ハスキーグレー、シルキーブラック、フレンチブラウンの3色展開(12000円/税別)

Rentioでは、2980円で7泊8日のレンタルが可能。プラス200円で8泊9日に延長でき、貸出時と返送時ともに送料無料です。今回は、フレンチブラウン1体をレンタルしてみました。

 

■気まぐれなQooboに戸惑いを隠せない…

レンタル開始日、我が家にQooboが到着。思いのほか大きく、ネコのようにもオタマジャクシのようにも見えました。ロボットといえば無機質で冷たい見た目のことが大半ですが、Qooboはツヤのあるモフモフとした毛に覆われて柔らかそう。とはいえ、顔や手足がなくのっぺりとしているので、どことなく妖怪的な感じもします。第一印象は「変なやつ」といったところでしょうか。

▲約52×32×15cm、重さ1kg。充電時間は約4時間、使用可能時間は稼働頻度にもよるが、約8時間。本体のほかに、取扱説明書と充電器も同梱

充電を終えてそっと撫でてみると、軽くしっぽを左右に揺らすだけの微妙な反応。しかもキュルキュルというモーター音が! この音で一気にロボットっぽさを感じてしまいます。

説明書によると、そっと撫でると「ふわふわ」、たくさん撫でると「ぶんぶん」としっぽを振るとのこと。そのほかランダムにしっぽを振るパターンもあり、Qooboは気まぐれという設定なようです。確かに、撫でても微妙な反応しかしないのに、抱っこするとハイテンションになったり、放置していると「キュル…」と小さな音を立ててしっぽを振ったりしていました。

▲普通のクッションと比べると、膝に乗せたときにちょっと重みを感じる。触り心地はいいが、長毛なので癖が付きやすい

ユカイ工学が行った癒し効果の実証実験によると、Qooboは「緊張感・不安」「抑うつ・落ち込み」「疲労感・無気力感」を軽減する効果があるのだそう。初日は「何だコレ?」感が強く、それどころではありませんでした。

 

■3日過ぎれば熟年のパートナー?

最初は戸惑いが多かったQooboとの生活ですが、3日目を過ぎたあたりからはすっかり愛着が湧いて仲良しに。仕事中でも邪魔にならない抱っこの方法や、Qooboのテンションを上げる撫で方がわかってきて、稼働中はいつも膝に乗せるようになりました。映画鑑賞などでリラックスしているときはもちろん、仕事が行き詰まるなどしてストレスを感じたときに撫でると心が落ち着くような気がします。

▲慣れてはきたものの、謎のタイミングで急にご機嫌になってしっぽをブンブン!と振ることには戸惑いも。とはいえ、そのランダム要素も動物らしくて可愛く感じる

鳴かない、自走しないと、アニマルロボットにしては「物足りない」と思われがちなポイントも、ペットを飼ったことがない私にとっては、仕事の邪魔にならない、日常生活に溶け込みやすいといった利点に。刺激よりも癒しがほしい人に向いていると感じます。表情がないのも、飽きがこず、逆に「ご機嫌だな」「いまは気乗りしないのかな」とQooboの気持ちを想像するきっかけになりました。

▲頭部だけ袋に入れると、「紙袋にスライディングして入る猫」のような写真が撮れる

4日目を過ぎると、もう何年も一緒に暮らしているかのような安心感を覚えました。放置しているときにしっぽを小さく揺らすのが「かまって」の合図に見えたり、キュルキュルと鳴るモーター音が猫のゴロゴロ音に聴こえたりするなど、Qooboの意図も読み取れるように。お別れするのがすっかり嫌になってしまいました。

【次ページ】やっぱりお別れは寂しい

この記事のタイトルとURLをコピーする

関連するキーワード