遮蔽板付きがうれしい「FORE WINDS」の折りたたみ式カセットガスこんろ

■バーナーユニットを引き出してあっという間に展開

「FOLDING CAMP STOVE」は、普段はボトル状になって立てて収納できます。燃料となるカセットガスよりもひと回り大きな11.1×28.5×11.4cm。さっそく展開していきましょう。

ケースの一面に脚が付いているので、脚を下にして台に置きます。脚部分には二つ折りになった遮熱板が収まっているので、これも取り出しておきましょう。

本体を開くとこんな感じです。炎が出るバーナーユニットもつまみ部分も中に収納されています。

バーナーユニットをケースの外側に引き出して脚を広げます。

収納時にはよくわかりませんでしたが、バーナーユニットはつまみ部分と同じプレートでつながっているので、バーナーユニットを90度引き出すだけでつまみ部分が正しい位置にセットされますよ。

3本の脚は広げるだけでは宙に浮いているので、下にある支持脚をおろします。五徳も持ち上げてセットします。

脚は3本ですが五徳は4つ。バーナーユニットと本体をつなぐプレートにも付いているのでクッカーを確実に支えてくれますね。それに刻みがちゃんと入っているのも頼もしく感じます。

遮熱板を載せます。よく見ると遮熱板の穴は、着火のための電極と干渉しない形になっているので向きに注意しましょう。

カセットガスを装着。刻みにあわせてセットすれば、マグネットの力でカチッと確実に装着できます。このあたりはほかのカセットガスこんろと同じです。

装着するのはFORE WINDSブランドのカセットガスのほか、イワタニカセットガス、イワタニカセットガスパワーゴールドです。ケース内にあるので気づきにくいのですが、FORE WINDSブランドのカセットガスもシンプルで素敵なデザインに進化しています。

完成です。31.7×28.8×H12cmで、重量は約1.6kg。岩谷産業のカセットフーシリーズよりもコンパクトで、折りたたみ式のライバルとほぼ同サイズです。

カセットガスを入れるケース部分が平らになっています。狭いテーブルならトングや取り箸を置けそうですが、その下はカセットガスが入っているので熱い皿などを乗せるのはご法度。スキレットのハンドルにも注意したいところです。

 

■斜めに伸びる炎が優秀

カセットこんろは外炎式が主流ですが、「FOLDING CAMP STOVE」の炎の出口は少々異なります。

▲最大発熱量は2.2kW(1900kcal/h)

アウトドア用こんろに採用されている多孔式バーナーではなく、インドアとアウトドアの両方での使用を意識した製品だとわかります。

カセットこんろのスタンダードである外炎式とは少々異なり、「FOLDING CAMP STOVE」では炎が出る穴が細長く、斜めに並んでいます。斜めになることで炎が大きく、たくさん並んでいてより効率よく湯沸かしができそう。それに鍋底を中心からフチのほうまで広くカバーしてくれます。

スペック上のハイカロリーよりも実用的なバランスのよい炎を選んだと言えそうです。

▲載せられる鍋の大きさはφ24cm

キャンパー人気の高い木製天板は、缶の結露によるシミ、熱による変色に気をつけなくてはなりませんが、「FOLDING CAMP STOVE」は遮熱板が付いているので鍋底からの輻射熱を抑えて、吹きこぼれた汁や油をある程度受け止めるため、テーブルを汚す不安を軽減しています。これはライバルたちにはない特性です。

遮熱板の範囲内であれば、ミニ鉄板(溶岩プレートは除く)やスキレットを使えるのもいいですね。

五徳は4本で安定していますが、残念ながらシェラカップは落ちてしまいます。ギリギリ五徳に載るのはロッキーカップなので、ソロ用クッカーであれば問題なく載せられるでしょう。

*  *  *

ほかの火器同様、テントの中や車内など狭い場所では使用禁止ですが、安全装置付きなのでコテージや自宅での鍋料理、ベランダでのコーヒータイムなどいろいろなシーンで活躍します。耐熱シートを追加で用意しなくてもよく、手軽に扱えます。それに室内利用OKで小さく収納できるため防災アイテムとしても優秀ですね。

>> FORE WINDS「FOLDING CAMP STOVE」

 

<取材・文/大森弘恵

大森弘恵|フリーランスのライター、編集者。記事のテーマはアウトドア、旅行、ときどき料理。Twitter

 

 

 

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