名付けて“鐵隼(テツブサ)”! 「ハヤブサ」を鉄フレームにしてまでレースに参戦する理由

「ハヤブサ」でレースと聞いて、頭に疑問符が浮かぶ人も少なくないかもしれません。スズキ「ハヤブサ」はかつて“世界最速”と呼ばれたスポーツマシンですが、そもそもレース参戦を視野に開発されたモデルではなく、参加できるレースがほとんどないからです。

初期型の「GSX1300Rハヤブサ」が登場したのは1999年のこと。175PSを発揮する1300ccの4気筒エンジンを搭載し、最高時速は312km/hを実現する世界最速のマシンでした(後に自主規制により最高速は引き下げられます)。とはいえ、そのターゲットは公道。アウトバーンを高速移動するような使われ方が想定されているので、重心が低く、カウルのデザインもスーパースポーツ系のモデルとは異なる独特のヌメッとしたシルエットになっていました。

▲1999年式「GSX1300Rハヤブサ」

 

■「ハヤブサ」を鉄フレームに魔改造!

登場から20年以上を経た今でもファンの多い「ハヤブサ」ですが、排気量が1300ccあるため、選手権レースには参戦できるクラスがありません。今回取り上げるマシンが走ったのは、“日本一熱い草レース”と呼ばれるテイスト・オブ・ツクバ(T.O.T)のトップカテゴリーである「ハーキュリーズ」クラスです。草レースとはいえ、このクラスのトップタイムは全日本選手権でも上位を走れるもの。しかも、ライダーはコースレコードホルダーであるTeam KAGAYAMAの加賀山就臣(かがやま ゆきお)さんです。

昨シーズンまで全日本選手権のトップカテゴリーで活躍し、今シーズンからはYOSHIMURA SUZUKI RIDEWINチームを監督として率いている加賀山さん。実は、数年前からT.O.Tに「GSX-R1000」のエンジンを積んだ「KATANA 1000R」で参戦し、このレースを盛り上げた立役者でもあります。

▲「KATANA 1000R」

昨年秋には、この「KATANA 1000R」でコースレコードを樹立し、優勝を果たしたことから、次なるチャレンジとして選んだマシンが「ハヤブサ」でした。

【次ページ】レギュレーションは「鉄フレームであること」

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