完成したティラノサウルスとトリケラトプスでポージングを考える【達人のプラモ術<恐竜骨格模型>】

■キットに関して

前回製作したティラノサウルスと同じく、“化石”という太古の記憶から“生”を想像するをテーマに、骨格標本の組み立てを疑似体験しながら、躍動感あるポージングのトリケラトプスを完成させていきます。

完成すると全長約23cmになるキットの組み立ては頭部→胴体→前脚→後脚の順番でサクサクと進められます。接着剤使わないスナップキットですが、今回も完成後のポージングを変更するため、各パーツを接着固定しています。

切断面が目立たないゲートや、パーツの接合面がほとんど表に出ない分割でありながら、組み立てやすさが最大限考慮されているところに、バンダイの本気を感じさせてくれます。前回のティラノサウルスと同様で、プラモ製作の経験が少ない人でも2時間もあれば完成させることができるでしょう。

ちなみに、発掘されているトリケラトプスの化石は2種類に分類されており、古い地層から産出した『トリケラトプス・ホリドゥス』と、同じ白亜紀でも新しい地層から産出した『トリケラトプス・プロルスス』が存在していて、今回のキットでは古い『トリケラトプス・ホリドゥス』を元にキット化しているそうです。いや~マニアックですなぁ。

▲パーツは4枚のランナーで構成されており、頭部や胴体、脚がそれぞれまとめられているので、とても組みやすい。これに専用の展示ベースが付属。組み立て説明図、そして『現在古生物恐竜論』が付属する

▲特徴的なフリルを持つ頭部を製作

▲フリルは疲労骨折によるひび割れや血管が通っていた痕まで繊細にモールドされており、デンタルバッテリーと呼ばれる不規則に並び400~800本ほどあるという細かい歯の集まりも精密に再現されている

▲パーツの合わせ目は極力目立たないように工夫されている

▲肋骨は背骨に16パーツを組み合わせて再現。取り付け位置を間違えないようにそれぞれのパーツの目立たない位置に番号が刻印されている

▲ティラノサウルスでは固定だった頭部はボールジョイントで背骨とつながる

▲ある程度だが首を動かせる

 

■やってしまいました…

前脚を組む際に、組み立て説明図に“ここはカットしたらイカンよ”と注意喚起されているにもかかわらず、胴体との差し込み部分をカットしてしまいました。

ちゃんと説明書は読まないとイカンです(反省)。そのままでは前脚の取り付けができず、接着のみでは強度が保持できないので、胴体側に0.7ミリの金属線を埋め込んで、前脚をしっかり保持できるように補修しました。いやいや、ちゃんと説明書は読まないとイカンですよ(反省)。

ちなみに本キットは、パーツを不用意にランナーから切り離してしまうと取り付け位置が分からなくなりやすいので要注意なのですが、似た形状のパーツを組み合わせていく肋骨は見えない部分に刻印があり、取り付け位置を間違えないよう配慮されています。バンダイありがとう!

▲前脚を胴体に取り付ける凸部分をカットしてしまった

▲組み立て説明書でも切らないように注意されている

▲補修工作として胴体側の前脚の取り付け部位にピンバイスで穴を開けて金属線を埋め込み、前足の取り付け基部を補強

▲本来やらなくて良い工作…

▲組み上げた後脚

▲組み上げた頭部、胴体、脚を合体させれば

▲トリケラトプスが完成!

▲前回製作したティラノサウルスと比較すると、やや小ぶりではあるが低く身構えた体と3本の角が迫力満点だ

 

【次ページ】どのような対決シーンを再現するか

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