【ポロ ブルーモーション試乗】往年のVW車を想起させるコンパクトカー好き必見の1台

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ポロ ブルーモーションのボディカラーは、涼やかなピュアホワイトのみ。フロントバンパーとリアバンパーにはアンダースポイラーが付けられ、サイドスカートも装備されます。スポーティですね!

フロントグリルも2本の横桟から1本の太いバーに変更されていて、男らしい。バイキセノンタイプのヘッドライトをL字型に飾るLEDランプの列が華やかです。

ドアを開ければ、ザックリとした風合いの専用ファブリックシートが迎えてくれます。ブルーのアクセントカラーが用いられるのは、同社のブルーモーションモデルの“お約束”ですね。やや硬めで、しっかり体を支えてくれるシートです。オプションでシートヒーターも装着できますよ(純正ナビとのセットで24万1000円)。

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革巻きのステアリングホイールを握って走り始めれば「あ、なんだか懐かしい…」。

昨今のフォルクスワーゲンは、上級ブランドであるアウディの影響もあってか、インテリアも走りもずいぶん“上等”になりました。

でも、ひと昔前のフォルクスワーゲンって、内装はぶっきらぼうなほど質素で、走行中には勇ましいエンジン音がけっこう車内に入ってくる。それがかえって、活き活きとしたドライブを感じさせてよかったんですよね。「質実剛健をクルマで表現するとフォルクスワーゲンになるんだな」と勝手に解釈していました。

3気筒エンジンを積むポロ ブルーモーションのドライブフィールには、ちょっとそんな、昔のフォルクスワーゲンの良さがあります。

フォルクスワーゲン「up!」の3気筒エンジンにターボを加えた1リッターTSIユニットは、精緻なコントロールが可能な直噴インジェクションが与えられ、回転はスムーズ。わずか1500回転で1.2リッター4気筒ターボと同じ、最大トルク16.3kg-mを発生します。出足はなかなか力強い。

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一方で、滑らかながら3気筒ならではのビートが残っていて、それが4気筒モデルとは違ったキャラクターをブルーモーションに与えています。回転を上げていくとダイレクトにエンジン音が高まって、運転者は結構楽しいんです。

7速DSGに不満はありませんが、30台限定とかでかまわないので(!?)、次回は3ペダル式MTの3気筒ポロも輸入して欲しいものです(無理ですかね!?)。

燃費向上のデバイスとして“Start/Stopシステム”と名付けられたアイドリングストップと、“ブレーキエネルギー回生システム”が搭載されています。個人的にあまり好きではないので、前者の機能はオフにして運転してしまいました。さらに、元気に走り過ぎたせいもあって、今回の実燃費は「カタログ燃費の半分ほど」でした…。

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小ぶりなボディを活かし、狭い道でも躊躇せずドンドン行けるポロ ブルーモーション。フォルクスワーゲンに対しての世間からの逆風は強い昨今ですが、コレはコンパクトカー好きなら絶対に見逃せない1台。おまけに限定車なので、気になるなら早めが肝心です。

<SPECIFICATIONS>

☆ブルーモーション
ボディサイズ:L3995×W1685×H1460mm
車重:1100kg
駆動方式:FF
エンジン:999cc 直列3気筒DOHC12バルブターボ
トランスミッション:7速AT(デュアルクラッチ式)
エンジン最高出力:95馬力/5000〜5500回転
エンジン最大トルク:16.3kg-m/1500〜3500回転
価格:269万9000円

(文&写真:ダン・アオキ)

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