密かに注目!? あえて今、オシャレに感じる少し古めのセダン6選

■アルファ ロメオ アルファ156

長年、コアなファンを魅了してきたアルファ ロメオの2Lセダン。1998年にデビューした156は、一部のマニアが好む存在だったアルファ ロメオを一躍メジャーな存在に押し上げた立役者です。その理由のひとつが、オートマチックトランスミッションのQシステムと、2ペダルMTのセレスピードの存在でした。

もちろん、アクが強くて艶めかしいデザインに多くの人が魅了されたのは言うまでもありません。デビューから20年経った今、熟成した雰囲気になった156は、再びイタリア車専門店の店頭でよく見かけるようになりました。

オススメはワルテル・デ・シルヴァがデザインした前期型。これだと車両価格50万円前後でも買えますが、できるなら状態のいいMTを狙うのがいいでしょう。スポーツ仕様のGTAも人気です。

 

■ボルボ240

絶対的な安全性と北欧メーカーならではの上質なインテリアが人気のボルボ。1990年代までのボルボは、無骨な雰囲気のデザインが人気でした。そしてワゴンモデルのエステートは、日本車にはない高い積載性とファッション性が支持され、写真家やスタイリストなどファッション業界の人が選んでいたことでも知られています。

一方でセダンモデルも隠れた人気モデルでした。奥様のセカンドカーだったり、年配の方が大切に乗ったりしていました。

現行型とは大きく異なるネオクラシックなボルボは専門店もあります。セダンは流通量が少ないですが、車両価格100万円前後で見つかります。

 

■サーブ900

1980年代には日本でも人気のあったサーブ。当時はファッション雑誌でも頻繁に取り上げられていたのを覚えている人もいるのでは。旗艦モデルだった900はハッチバック、クーペ、セダン、カブリオをラインナップ。そして、’93年には2代目(写真)へとフルモデルチェンジしました。この2代目、厳密には5ドアハッチバックなのですが、サイズ的にセダンのようにゆったりと乗ることができます。

現在、サーブ900の流通量は極めて少なく、初代、2代目ともに探すのはかなり困難。たまーに中古車情報サイトにポッと掲載されることがあるので、こまめにチェックしてみてください。初代、2代目ともに街でも滅多に見かけないので、優越感をもって乗れるはず。

 

■シトロエンC6

上の3台と比べるとやや新しく、2006年に日本デビューしたC6。XMの後継となるモデルで、フランスではシラク大統領やサルコジ大統領の公用車として使用されていたことでも知られています。

名車として歴史に名を残すDSを彷彿させるデザインは、さすがシトロエンと呼べるもので、その乗り味を含め日本でも高く評価され、2006-2007日本カー・オブ・ザ・イヤー「インポート・カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞しています。

しかし販売は振るわず、2012年に日本での発売を終了。その後、人気が高まり現在でも車両価格200万円前後、状態のいいものだと300万円以上するものも珍しくありません。他のモデルに比べると割高ですが、エレガントな大柄のセダンにゆったり乗る優越感は他の何物にも代えられません。

 

■トヨタ プログレ

セダンに限らず、日本には長く、高級車=大型というヒエラルキーが存在しました。それはトヨタや日産などの車種ラインナップが多いメーカーほど色濃く表れていました(免許を取ってスターレットからクルマ生活が始まり、いつかはクラウンという流れ)。1998年、そんなヒエラルキーを壊すためにトヨタ自らが送り込んだモデルがプログレでした。

5ナンバーボディながら2780mmというロングホイールベースにより室内は広々。インテリアには高級素材が惜しみなく使われています。とくにウォールナットパッケージは、各所に本木目が奢られ、ウインカーとワイパーレバーはウォールナットのムク材削り出し。シートはファブリック、本革ともに柔らかい触感を追求したものになります。

2007年に生産終了となった後、「やっぱりプログレってよかったよね」という声を多く聞きました。そして最近、またしてもプログレはいいという声が耳に入ってきます。しかも今回はデザイナーをはじめとするクリエイティブ職種の人からの声が多いように感じます。個性的な外観が生産終了から10年の時を経て、時代にマッチしてきたのかもしれません。中古車はまだ全国で50台以上流通しています。

 

■マツダ ユーノス500

1992年、ユーノスブランドから発売されたユーノス500。5ナンバーサイズに1.8Lと2Lのエンジンを搭載という、数値だけみるとオーソドックスなコンパクトセダンですが、このエンジンはV型6気筒(後に1.8Lに直4を追加)。1.8L V6は、世界最小のV6でした。

そしてユーノス500は何よりも流麗でセクシーなプロポーションが魅力。立体的で肉厚なデザインが当たり前になった現在でも、ここまで美しいスタイルはなかなかお目にかかりません。

現在、ユーノス500は中古車でも滅多に見つけることができません。しかも生産終了から20年以上経ち、販売台数も多くなかったことから部品探しも困難。それでも乗りたいという人は、じっくり探してみてください。

 


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(文/高橋 満<ブリッジマン>)

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