種、苗からコーヒー豆へ!「トアルコ トラジャ」ができるまで<コーヒー農園訪問記・中編>

■ヨンマルで雲海を見に行く!

トラジャに着いた翌日は、夜も明けない朝4時にホテルを出発。トラジャでの移動は懐かしのランクル40系! アジアや中米などで見かけたことはあるのですが、やっぱり世界のランクル、古いモデルでもいまだにファンがいるんですね。このクルマは、トラジャの40系ファングループが出してくれたそう。ロクマルでもナナマルでもなくヨンマルですからね。朝からテンション上がりまくり。乗り心地は…まぁご想像におまかせします(笑)。

▲かなりのラフロードですが、意外としっかりした道

ヨンマル数台に分乗し、向かうはパダマラン農園にある見晴台。山の中腹に広がるパダマラン農園の最も高い場所へと向かいます。

1時間ほど右へ左へぐわんぐわん揺れつつ到着した見晴台には、トラジャ地方の伝統的な建物「トンコナン」がありました。そして空が白み始めて見えてきたのは“雲海”!

一面に広がる雲の海! さまざまな気象条件がそろわないと見られない雲海ですが、ここはかなりの確率で見られるとか。それにしても幻想的。まさに雲の上にいるよう。

▲かなり手を入れているヨンマル

幻想的な雲海を眺めたあとは、トンコナンの下で朝食をとり、いよいよパダマラン農園ツアーのスタートです。

 

■種から苗、そしてコーヒーチェリーへ

トアルコ・ジャヤ社の自社農園であるパダマラン農園。トラジャの中心都市であるランテパオから東南東に10kmほど行ったところにあります。

ここでは、コーヒーの栽培から精選まで、あらゆることが行われています。だから、コーヒー生産のすべてを見られます。

では順を追って見ていきましょう。

▲農園長のイサックさんが苗の作り方を実演。「苗を作る時に重要なのはセレクションです」

▲整然と並ぶ苗。8カ月から3年で生産樹になる

▲収穫期になると実は熟して赤くなります。通称“コーヒーチェリー”と呼ばれ、トラジャでの収穫期は7~9月です

▲世界中のコーヒーの生産地では収穫期に臨時で人を雇います。パダマラン農園でもこの時期には数百人を雇用しているそう

▲濃い赤に色づいたコーヒーチェリー。ちゃんと赤く熟したものだけ摘まなければいけないので、人の目は欠かせません

▲摘んだチェリーから、また青さが残っているものや傷んでいるものを取り除きます。このような細かい作業は品質を保つために重要なんです

▲そして計量し記録

▲みんないい笑顔!

▲お昼はみんなお弁当。トラジャは米が主食なので、どのお弁当にもしっかりご飯が詰め込まれています。日本のお弁当に近いかも

パダマラン農園の面積はなんと530ha。馴染み深い東京ドーム換算にしてみると、約113個分の広さになります。そこで約35万本のコーヒーの木が栽培されているとか。

収穫用の木以外にも、国際的なコーヒーの研究機関と連携してさまざまな調査を行っているエリアもあります。そして精選施設も備えています。

コーヒーチェリーは、精選工程を経ることで生豆になります。多くはこの生豆の状態で産地から輸送されます。パダマラン農園は、栽培から精選までを一環して行える施設です。

【次ページ】丁寧に精選していく

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