ガス缶なしでも使えるガスランタン、SOTO「Hinoto」を使ってみた

■炎は無段階で調整できる

黒いリングを回して全開にしたら、ライターやマッチの炎を近づけます。ガスが出っぱなしなので、もたもたライターを探していると思わぬ大きな炎になるので注意。

火力調節は無段階で、最大にするとグローブの8〜9割くらいの高さになります。

ただ、CB缶から充填すると、寒いときは炎が小さいままの場合も。大光量が自慢のランタンというよりは、キャンドルのような雰囲気を楽しむものなので目くじらを立てずに眺めましょう。

北風が止まず肌寒い日だったため、炎は少し元気がありません。そんなときはトーチのようにタンクを握ってしばらくすれば復活します。

その点、OD缶はガスの成分が違うこともあり、肌寒い日でも安定感があります。タンクに充填して使うなら、冬はOD缶からのほうがいいのかもしれません。

ちなみに、タンクの底にはネジ山があります。「Hinoto」は吊るすことができませんが、三脚を取り付ければ高い位置で炎が揺れる篝火のようになります。狭いテーブルしかないときは三脚に取り付けてテーブルの脇に置くといいかも。

必要以上に炎が高いときがあり、よくよく見てみるとグローブが少し浮いた状態に。ちゃんとグローブを取り付けるといい感じになり、試しにグローブを取り外すと燃焼音ともに勢いよく炎が吹き出しました。

新富士バーナーに確認すると、「Hinoto」はグローブを付けたときにちょうどいい炎になるよう調整しているそうで、使用時にはグローブがちゃんと取り付けられているか確認しておくといいですね。

ちなみに、ライバルは筒の先から炎が出ていますが、「Hinoto」はコイルになっていてその先から炎が出ています。これも新富士バーナーに問い合わせたところ「原理はうまく説明できないけれど、コイルにすることで風に強い安定した炎になる」そうです。たしかに北風が強い日に使いましたが、一瞬、風で炎が消えたように見えてもすぐに復活。風が吹き続けると消えてしまうかもしれませんが、かなり風に強い印象です。

*  *  *

「Hinoto」はガスを充填するだけでも使えることがライバルとの最大の違い。燃焼時間は1〜2時間と決して長くはないけれど、ランタンが必要なのは冬キャンプで17時〜消灯21時の4時間、夏キャンプなら19時からの2時間ほど。ランタンのためにOD缶をひとつ用意するよりは手軽だし、ガスを使い切るための道具としても使えます。災害時など少しの燃料も無駄にしたくないときにも重宝しそうです。

>> SOTO

 

<取材・文/大森弘恵

大森弘恵|フリーランスのライター、編集者。記事のテーマはアウトドア、旅行、ときどき料理。Twitter

 

 

 

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