2018上半期 注目製品ホンネレビュー[Androidスマートフォン編]

■ふたつのアプリを素早く起動できるので応用力は無限大!

OPPO
「R11s」(6万1000円前後)

世界的に高いシェアを誇る「OPPO」の日本上陸第1弾モデル。SIMフリーモデルでECサイトなどで購入可能。デュアルカメラを搭載し、写真の画質にこだわる1台だ。

●画面:6.01インチ(2160×1080)
●カメラ:2000万画素+1600万画素(背面)/2000万画素(前面)
●メモリ:内蔵64GB /microSDスロット(最大256GB)
●バッテリー:3205mAh サイズ:W75.5×H155.1×D7.1mm
●重量:153g

Androidには、ひとつの画面をふたつに分割してアプリを表示可能な “マルチウィンドウ” 機能が備わっている。例えば、地図とブラウザを同時に起動して、情報検索をしながら散策するといった使い方が可能。「R11s」は、18:9という縦長ディスプレイを採用しているため、表示領域が広く、この機能に適している。

また、通常の起動手順は煩雑だが、「R11s」では、「設定」アプリの「分割画面」から「3本指で上にスワイプして分割画面…」を有効にしておけば、3本指でスワイプするだけで画面を分割できるようになるので使いやすい。

▼背景をボカす時はバストアップ写真と全身写真を選べる

2000万画素/F値1.7の標準カメラと1600万画素/F値1.7の望遠カメラを、背面に搭載するのも特徴。例えばカメラアプリで「ポートレート」モードを選ぶと、ふたつのカメラを使って得た距離情報を用いて、背景に疑似的なボカし加工を施せる。

一般的なスマホでは、ボカし加工機能は望遠レンズのみが対応しているが、同機では標準レンズでも同様に使えるのがポイントだ。また、被写体に寄ったバストアップ写真だけでなく、全身を映したやや広角な構図でもポートレート写真を残せる。なお、標準カメラは暗所でも明るく撮影できるので◎。

▲光学2倍の望遠レンズを備える。カメラアプリのUI上ではデジタルズームと合わせてシームレスに10倍までズーム可能。遠くの被写体にも強い

▲“設定”アプリで“画面OFF時のジェスチャー ”を有効にすると、スリープ画面をなぞるだけで、カメラや懐中電灯などを起動できる

■広角レンズなら普段の景色もひと味違う作品に

LGエレクトロニクス
「V30+ L-01K」(実勢価格:4万9000円前後(NTTドコモ新規契約の場合))

NTTドコモで購入できる約6インチ仕様のハイエンド機。標準カメラと広角カメラを切り替えて撮影できる。 Googleが提供するVRプラットフォーム“Daydream” にも対応。

●画面:6インチ(2880×1440)
●カメラ:約1650万画素+広角1310万画素(背面)/約510万画素(前面)
●メモリ:内蔵128GB
●バッテリー:3060mAh サイズ:W75×H152×D7.4(最厚部7.7)mm
● 重量:158g

一般的なスマホのデュアルカメラでは、標準+望遠カメラという構成が多く、この場合に標準レンズが「広角」と表現されることもある。しかし、「V30+」では、広角(1310万画素)+標準カメラ(1650万画素)の構成。カメラを切り替えることで、画角の広い撮影が可能。

魚眼レンズとまではいかないが、普段見ている景色を少し違った雰囲気で切り取れる。例えば高層ビル群を見上げるようなカットは、広角レンズが得意とする表現だ。ちなみに動画もマニュアルモードなら広角レンズを使用して撮影できる。

▼“マニュアルで撮ってみたい!”をサポートする機能も充実

カメラ機能をウリにするスマホには、マニュアル撮影モードを搭載することが多い。「V30+」もそうした機種のひとつだが、ほかと異なるのはカメラ初心者でも使いやすいマニュアル撮影用のプリセットが用意されていること。機能名は “Graphy” といい、マニュアルモードを起動した状態で選択可能だ。

ホワイトバランスやISO、シャッタースピードのメタデータが、シーンごとに用意されていて、例えば “夕日ならこれを参考にしましょう” と当てはめる。ユーザーはそこから微調整を施せば、上手く撮影できるというわけだ。

▲最大24bit/192kHzの音質で録音できる“HDオーディオレコーダ ー”を用意。BGM付きで録音できる“スタジオモード”が面白い

▲“ポップアウト”撮影モードでも、2眼を生かせる。例えば、枠の内側と外側で、異なるフィルターやエフェクトを掛けて撮影可能だ

■ちょっとくらいの水濡れや衝撃じゃ壊れないのが安心

シャープ
「Android One S3」(4万9250円(Y! mobile新規契約の場合)

Y! mobileに加え、ソフトバンクでも購入可能なシャープ製端末。 最新のAndroid OSを搭載する。ディスプレイが省電力性に優れるほか、高い耐久性をも備えるが魅力だ。

●画面:5インチ(1920×1080)
●カメラ:約1310万画素(背面)/500万画素(前面)
●メモリ:内蔵32GB /microSDXC スロット(最大256GB)
●バッテリー:2700mAh サイズ:約W71×H144×D8.5mm(突起部のぞく)
●重量:143g

IPX5/8・IP6X相当の防水・防塵性能を備え、水中や砂浜に落としても壊れにくい。例えば、お風呂で音楽を聴いたり、YouTubeなどを視聴したりする人に最適だ。また、水が付いた手でも、ディスプレイが扱いやすく、誤動作しにくいことも◎。ただし、シャンプーや石鹸、お湯は防水性能のサポート外なので、その点には注意が必要だ。“MIL規格”準拠の耐衝撃性能も備え、万が一の落下時にも破損しづらくなっている。

▲ディスプレイは5.0インチでフルHD仕様。高い省電力性の高いIGZOディスプレイなので、美しい画面表示とともに、スタミナ面も両立する

▲インカメラは、Android標準の顔認識機能に対応。利用する際には顔を向けるだけ。指紋認証は非搭載だが、ロック解除時に手間取る心配はない

 

■補正するorしないを調整し好みのままにセルフィーが撮れる

ファーウェイ
「HUAWEI nova 2」(実勢価格:1万6200円前後 (auにてアップグレードプログラムEX加入の場合))

UQ mobileやauで取り扱うエントリーモデル。背面にはデュアルカメラを搭載し、インカメラは2000万画素仕様。1万円台でありながら、撮影機能も十分に楽しめる。

●画面:約5インチ(1920×1080)
●カメラ:約1200万画素+約800万画素(背面)/約2000万画素(前面)
●メモリ:内蔵64GB/microSDXCスロット(最大128GB)
●バッテリー:2950mAh サイズ:約W69×H142×D6.9(最厚部7.6)mm
●重量:143g

1万円台半ばという低価格でありがなら、2000万画素のインカメラを搭載。自撮りをサポートする“パーフェクトセルフィー”機能を備え、使用する際には好みの補正具合をカスタマイズしておくとよい。

▲(左)補正をかけた写真(右)補正をかけなかった写真

例えば、「目を少しだけ大きくして、アゴを細く見せたい」とか「あまり派手な加工は施したくないが、少し伸びてきたヒゲくらいは補正したい」といったニーズにも設定次第で対応。多様な自撮りにマッチするのが美点だ。

▲1200万画素のメインカメラと200万画素のサブカメラで、ポートレート撮影が可能。撮影後にフォーカスを調整できる機能を備えるのも便利だ

▲厚さ6.9mmという携帯しやすいスリムボディや、シンプルなデザインも魅力だ。同梱のクリアケースを装着しても、スリムさがキープされる点も◎

 

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■トリプルカメラでカメラ機能が進化

ファーウェイ
「HUAWEI P20 Pro」(10万3680円(NTTドコモ一括価格))

NTTドコモが販売する端末。超ワイドなフルビ ューディスプレイを採用。Leicaブランドのカラーレンズ、モノクロレンズ、ズームレンズを備えるトリプルカメラを備え、AIシーン認識にも対応。おサイフケータイも使える。

■ステレオサウンドで臨場感ある音を満喫

Galaxy
「Galaxy S9+」(11万1456円(NTTドコモ一括価格))

縦横比が18.5:9のディスプレイを搭載するキャリアモデル。新たにステレオサウンドに対応した。背面にはデュアルカメラを搭載し、背景をボカして撮れるほか、周囲の明るさに合わせて自動で絞りを切り替える機能も便利。

■風景撮りに強い広角120度仕様

ASUS
「ZenFone 5」(実勢価格:5万7000円前後)

2018年に発表されたSIMフリーモデルの注目機。デュアルカメラ仕様で画角120度の広角撮影が可能だ。カメラ機能などにAIを応用しているほか、画面上部にはノッチがあるのも特徴。廉価機種の「5Q」もラインナップする。

 

本記事の内容はGoodsPress7月号34-35ページに掲載されています

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(文/井上 晃<ゴーズ> 写真/田中一矢)

いのうえあきら/ライター

いのうえあきら/ライター

スマートフォン関連の記事を中心に、スマートウォッチ、ウエアラブルデバイス、ロボットなど、多岐にわたる記事を雑誌やWebメディアへ寄稿。雑誌・ムックの編集にも携わる。モットーは「実際に触った・見た人だけが分かる情報を伝える」こと。編集プロダクション「ゴーズ」所属。

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