【体験】ランドクルーザー70の走破性はウソじゃなかった!

MEGA WEB内で手続きを済ませ、案内に従ってオフロード同乗エリアへ。公式には“ライドワン特設コース”と呼ばれています。そこへの道のりがまるで秘密基地への通路を思わせ、それだけでもワクワクが収まりません。意図したものではないのでしょうが、アトラクションの前振りのような格好です。

エリアにたどり着くと、パイロットを待つモビルスーツのように本格オフロード4WDが並んでいました。取材時には「トヨタランドクルーザー70バン」や日本では販売されたことのない「トヨタ4ランナー」がそこに……。どちらもレアモデル。思わずゴクリと唾を飲む。

 

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ランクル70の助手席によじのぼり、シッカリとシートベルトを締めました。ブルンッとエンジンがかかります。ドライバーは特別に訓練されたオフロード走行のスペシャリストとでもいうべき存在。ここは無心になってステアリングと命を託す。いや、命までは必要ありません、前言撤回。リラックスして乗って大丈夫です。

さて、発進!と思いきや、ドライバーはマニュアルトランスミッション横にあるトランスファーレバーをガコッ、ガコッと切り替えました。ランクル70はそのままでも走破性が高い。「うわぁ、ヒドく荒れた道だな!」程度なら2WDのままでソコソコ、いや思った以上によく走るのです。

 

landcruiser70

 

トランスファーレバーとは後輪だけに送っていた回転を前輪にも送れるようギアを切り替えるもので、ランクル70のそれはローレンジとハイレンジを切り替えられる副変速器付きです。一般走行時にはハイレンジ、悪路ではローレンジと使い分けられるようになっています。

ザックリといえば、自転車のフロントディレーラーを想像するとわかりやすいですね。リアディレーラーが5段変速でも、フロントディラーが2段あると実質10段変速になります。

運転席のオフロードスペシャリストは、このトランスファーレバーを操作したわけです。

“ガコッ”(2WDから4WDへ)。

さらに、“ガコッ”(ハイレンジからローレンジへ)。

2度のガコッは本気の証なのです。いよいよ発進!

 


 

1.まずはスロープへ!
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まずはスロープへ進入。通称、犬ション台とも呼ばれるもので(理由はなんとなく想像してください)、片輪を載せてゆっくりと通過。ランクル70にとっては小手調べ、ストレッチ、肩慣らし、そんな感じ。運転席にいても何の不安感もありません。楽々クリア!

 

2.サスが効いてる!2列スロープ

LANDCRUISER70

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次に、さきほどのスロープが2つ並んでいます。ただし左右ズラして設置してあるので、右前輪がピークに達したとき、同時に左後輪もピークに達するようになっています。実はこれ、オフロード4WDの走破性をみる上で、とてもシビアな状況。見た目以上に過酷というか、サスペンションが路面の凸凹に対してしっかりと伸び縮みできるかが試されるのです。

ランクル70はゆっくりと、着実に、苦もなくクリア。ここで大切なのは「ゆっくり」とクリアできたこと。スピードが出ていないということは慣性の勢いで通過できたのではなく、しっかりと路面にタイヤを押し付けてトラクションを得て走破していることになります。ランクル70のポテンシャルの片鱗に触れた気がしました。

 

3.ゼンゼン平気!約40度のキャンバー

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そしてキャンバーと呼ばれる斜めの斜面。約40度とのことですが、助手席に座っていると、外から見ている以上にナナメってます。ひっくり返っちゃうんじゃないかと思うくらいナナメ。でも、ランクル70は余裕〜。背が高くて腰高なイメージがあるものの、斜面に対しても安定感がありますね。

 

5.路面の凹凸も滑らかに

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さきほどはスロープを使いましたが、今度のステージは路面が凸凹に掘られています。人工セクションではあるものの、より自然の荒野に近いかもしれません。ここで感心させられたのは、凸凹に合わせてサスペンションが盛大に伸び縮みしてタイヤが上下しているのですが、その上下動の大きさのわりには、ボディが上下に揺られていないこと。

外から見るより、室内は平和なのです。つまり、荒野を何時間かけて走ってもランクル70なら疲れが少ないのですね。実は、世界中でランドクルーザーが大人気である理由のひとつがコレです。

 

6.クルマのシーソーでドンッ!

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シーソーです。クルマのシーソーです。ちょっと想像しがたいですよね。スルスルと登っていくと助手席から見るフロントウインドウの向こうは空のみ。ある地点でシーソーが動き出します。グラ〜と大地(シーソー)が動きだす感覚があって、ダーンッというショックとともに目の前の景色が空から地面に早変わり。

ちょっとショックが大き目だったのは、ドライバーからのサービス。単にドラテクを誇示するのであれば、ごくゆっくりとシーソーが動き出し、スムーズに着地します。アトラクションとしてはショック大き目が得した気分になります。

 

7.ドロのプールを走破

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そして泥のプールへ。乗用車では絶対に進入しない領域ですが、ランクル70レベルになると舗装路の水たまりに入るのと大差ありません。涼しい顔してクリアしてくれるサマに、ほんと惚れ惚れいたします。

 

8.下り坂&登り坂でもこすりません

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landcruiser70

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急な下り坂からの上り、そして下り。フロントバンパーがつっかかったりしそうですが、ランクル70はクリアランスが大きくて、ここもゆとりをもってクリア。実に頼もしいです。エンジンもトルクフルで、力強いですね。

そして感動のゴール。いやぁ、大都会の真ん中で、オフロード走行体験、そして世界のあらゆる大陸で信頼を集めている、ランドクルーザーシリーズのずば抜けたオフロード性能を体感することができるなんて! 実に贅沢なイベントです。

MEGA WEBではちょうど8月22〜30日に「オフロード同乗試乗」を実施中です。今回はFJクルーザーとプラドに同乗できるようです。お時間あれば、というより、お時間つくって体感されること、オススメします!

(文/ブンタ)

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