【ボルボ D4試乗】最新クリーンディーゼル、わずか6000円(!)の燃料代で鹿児島〜東京間を走破

『&GP』チームは、鹿児島空港からスタート。途中、広島での1泊を挟んで、一路、ゴールとなる東京・芝公園を目指しました。

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われわれが担当した(厳密にはジャンケンで負けて)のは、V60 D4で最もスポーティな仕様「V60 D4 Rデザイン」。競合メディアが担当した車両の中には「S60 D4 SE」がありました。実はこれ、V60 D4 Rデザインに比べて車重が60kgも軽く、燃料消費率は20.9km/Lと、V60 Rデザインのそれ(20.2km/L)よりもさらに優秀だったんです。

Rデザイン仕様はスポーツグレードだけあって、ミシュランのスポーツタイヤ「パイロットスポーツ3」を履いています。ドライ路面でもウエット路面でもハイレベルのグリップを追求したものであり、昨今流行りの、転がり抵抗の低いエコタイヤにカテゴライズされるものではありません。

そしてタイヤサイズは、SE仕様の215/50R17に対し、堂々たる235/40R18。幅広にして大径18インチホイールを装着! しかも、走りがよりパワフルになる純正チューニングプログラムの“ポールスターパフォーマンスパッケージ”もインストール済み…。負け犬の遠吠えとはよくいったものですが、今回ばかりは1330kmの彼方から吠えさせていただきます。

「スタート前から勝負あり!」

いやもう、焼酎かっくらって、そのまま鹿児島空港から羽田空港へとんぼ返りしてやろうかという勢いでしたが、ナンダカンダいってもこの企画は面白そう。素晴らしい企画を捻り出してくれたボルボ・カー・ジャパンに敬意を表し、イベントにそのまま乗っかることにしました。

そうです。『&GP』チームは決して勝負を捨てたわけではなかったのです。背水の陣を敷くわれわれは、以下の4点を徹底することにしました。

1)とにかく急加速・急減速は避ける
2)どんなに暑くてもエアコンはOFFに
3)“全車速追従機能付ACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)”を多用する
4)もしくは“エコ・コースト機能”を活用する

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急加減速やエアコンの件については、いまさら説明は不要でしょう。そして、一定の間隔を保って前走車を追従するACCの利用は、クルマが無駄なペダル操作を避けてくれるので省燃費を期待できるほか、空気抵抗を抑えることも少しだけ期待できます。

またエコ・コースト機能は、65~140km/hの範囲でアクセルから足を離すと、エンジンとトランスミッションが切り離され、クルマが惰性で走行=コースティングするものです。走行抵抗をなくし、燃料消費を抑えられるのです。

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クルマの差を忍耐のドライビングテクニックで埋め、まさかの下克上を狙おうと己を奮い立たせた『&GP』チームは、本当によく頑張ったと思います。ラグビーW杯で南アフリカに立ち向かった日本代表と同じ気構えで、実走行距離1336kmを給油することなく走り切ったのです。

燃料タンクは満タンで67L。給油量は約57.6L。実燃費はJC08モードのそれを軽く超える23.2km/L(車載の燃費計では24.9km/L!!)をマークしたのです! いやぁすごいですね。仮に軽油が1リッター当たり100円だとすると、鹿児島〜東京間の燃料コストはなんと約6000円です!

 ■後席で仕事に勤しめる高い快適性に驚き!

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