【デジカメ最新情報】小さいのによく写る!買うべきコンデジ4選

紹介するのは「キヤノン PowerShot G7 X Mark II」「富士フイルム X70」「パナソニック LUMIX DMC-TX1」「ソニー DSC-RX1RM2」の4機種(ニコン「DLシリーズ」はコチラで紹介)。

紹介順は、大手カメラ量販店の価格をリサーチし(2016年2月26日現在)、お手頃なものから並べてみました。現在の高級コンデジは「センサーサイズ」と「レンズ」が基本の選択基準ともいえるので、最初にスペックを書き出しています。

【センサーサイズ】
このクラスでは「1.0型(13.2×8.8mm)」「APS-C(23.6×15.6mm)」「フルサイズ(36.0×24.0mm)」の3タイプがあります(メーカーにより多少の違いあり)。
「1型」は従来のコンデジ(1/2.3〜1/1.7型)より大きなサイズ、「APS-C」は主にデジタル一眼レフの入門機〜中級機種のサイズ、「フルサイズ」は最上位機種に使われているサイズです。

【レンズ】
レンズは「ズーム」のある・なし、そして「明るさの数値(F値)」をチェックしましょう。F値は「小さいほど明るい」レンズです。

なお「ズームレンズ」より、ズームのない「単焦点レンズ」のほうが、設計上高性能なレンズを作りやすいと言われています。

一般的に、センサーサイズが大きいほど、また明るいレンズであるほど、画質がよくなり、背景ボケも大きくなるので、いわゆる「いい写真」を撮りやすいと言えます。(ただし値段はそれに比例して高くなるのが悩みどころ)

と、基本をおさらいしたうえで、まず1台目は……。

キヤノン PowerShot G7 X Mark II

PowerShot_G7_X_Mark_II・実勢価格:8万4000円前後
・センサーサイズ:1.0型
・ズーム:8.8-36.8mm[約24-100mm(35mm判換算)]
・レンズの明るさ:F1.8-2.8

魅力は、今回ピックアップした中でいちばん明るく(F1.8)、広角24mmから望遠100mmまでカバーするズームレンズ。望遠での撮影はAFが遅いとストレスですが、Mark llになり改善され、AFスピードは気になりませんでした。

DSC_0118 のコピー
ズームは、レンズ周りのリングで操作。前機種まではカチカチ回して数値を選ぶタイプでしたが、動画撮影時にカチカチという音が入ってしまうのを解消するため、無音&無段階ズームに切り替えられるレバーが登場。

g7x mk2

レンズ脇に新設されたレバー。クリック感あるズーム操作、無段階のスムーズなズーム操作の切り替え可能


g7x mk2
■特徴まとめ

  • サイズ感は、普通のコンデジと変わらない
  • 小型化を重視してファインダーは非搭載(外付けもナシ)
  • フラッシュ内臓、チルト式モニター、タッチ操作可能

コンパクトサイズやタッチ式の操作感で、初心者でも使いやすいフレンドリーな1台と言えます。

 


富士フイルム X70

x70・実勢価格:9万5000円前後
・センサーサイズ:APS-C
・ズーム:単焦点18.5mm[約28mm(35mm判換算)]
・レンズの明るさ:F2.8

富士フイルムからも登場した注目のコンパクトカメラです。あえてズームがない単焦点レンズと一眼レフに使われる大型センサーを採用。

面白いのは、単焦点レンズでありながら、ズームレンズのように画角を変えられるところ。通常の28mm相当に加えて、35mm相当、50mm相当で撮り分けられる「デジタルコンバーター」機能があります。
実はデジタル画像を拡大して周囲をトリミングしているだけなのですが、そもそもセンサーが大きいので、拡大しても画質の美しさは十分。

x70

操作はレンズのリングを回すだけ

x70 50mm

50mm相当

x70 35mm

35mm相当

x70 28mm

28mm相当

 

手に持ってみると、やや重みを感じる約340g。ボディが軽すぎると手ぶれしやすいので、あえて重みを残しているとのこと。
x70

 

ダイヤル類はアルミニウム削り出し。細いフォントと相まって、洗練された上質感のある仕上がりです。

x70

ストラップをつけるためのパーツはレトロさだけでなく、機能面でも採用された形。例えば木の枝にストラップをかけてセルフタイマーで撮影するとき、カメラが傾かないバランスが考慮されているのだとか。

■特徴まとめ

  • クラシックで重みのある金属製ボディ
  • 28mm単焦点レンズは35mm、50mm相当に拡大しても十分なクオリティ
  • APS-Cサイズ大型センサー

ファインダーは別売で外付け、28mm専用です(ワイドコンバーター装着時21mmにも対応)。ツウ好みに感じますがフラッシュ内蔵、モニターはチルト式でタッチパネルと使いやすい面も。写真を趣味とする人がストレスなく使える1台ではないでしょうか。


 

 

パナソニック LUMIX DMC-TX1

 

TX1・予想実勢価格:9万5000円前後(2016年3月上旬発売予定)
・センサーサイズ:1.0型
・ズーム:9.1-91mm[約25-250mm(35mm判換算)]
・レンズの明るさ:F2.8-5.9

250mm相当まで遠くのものをグッと大きく写せるズームレンズが特徴。ですが、なにをおいても注目は「フォーカスセレクト」機能。下の作例を見ていただければ分かるように、撮影した後にピント位置が変えられます。まるでマジック!

 

tx1

フォーカスセレクトはオン、オフ切り替えてから撮影開始

tx1

撮影後の再生画面で、ピントを合わせたい位置(奥の人物)に指で触れるとピントが合います

tx1

続いて手前の人物に指で触れると、ピント位置が変わります!

ヒミツは秒間30コマ連写する「4Kフォト」。1回のシャッター時にフォーカス位置を自動で変化させながら連写していくのだそう。「4Kフォト」の連写機能は、スポーツや子ども、動物、乗り物、花火の撮影にも大活躍。決定的瞬間を逃がしません。

■特徴まとめ

  • 広角25mm〜望遠250mmまでカバー
  • 手のひらサイズの小型ボディにファインダー内蔵
  • 4Kフォトで撮影後にピント位置が選べる

フラッシュは内臓、モニターは固定式でタッチ機能あり。4K動画も撮影できるので、日常やレジャーで写真も動画も気軽に楽しみたい人向きです。4Kテレビで写真や動画をみんなで鑑賞できますね。


 

 

ソニー   DSC-RX1RM2

DSC-RX1RM
・実勢価格:46万円前後
・センサーサイズ:フルサイズ
・ズーム:単焦点35mm
・レンズの明るさ:F2


「モンスター級のコンデジ」。そう呼ばれているのが、最後に紹介するこちら。
センサーがフルサイズ(35mm)のデジカメといえば、一眼レフというのが当たり前です。そこに昨年、突如出現したコンデジ並みボディの「RX1」シリーズ。それだけでも驚かずにはいらなかったのに、最新モデルの「RX1RM2」は、同社のフルサイズのデジタル一眼に匹敵するほど性能が進化。値段も別格なのも納得です。

描写も当然素晴らしく、「狙ったところにピントが合い、前後が大きくボケる」プロっぽい画が、いとも簡単に撮影できてしまいます。

 

 

rx1r

 

上部に跳び出すポップアップ式電子ビューファインダーを内蔵し(写真上左肩)、別売の光学ファインダー(中央)もつけられるのもマニアック。内蔵フラッシュまで備え、モニターはチルト式でタッチ機能なし、という仕様です。

 

rx1r

 

重量は、今回のなかでは一番重い約507g。ですが普通のフルサイズ機に比べれば比較にならない軽さではないでしょうか。極限まで荷物を減らしたいけれど、クオリティの高い写真が撮りたい山岳写真家の方などに重宝されているそうです。

■特徴まとめ

  • フルサイズセンサーでコンデジの枠を超えた画質
  • 小型ボディに電子ビューファインダー、フラッシュ内蔵
  • シャープで立体感ある写りのカール・ツァイス35mmレンズ

「大きな一眼レフを買ったけど、結局レンズ交換していない」という方にもオススメです。このほうが持ち出す機会が増える分、いい写真が撮れるのではないでしょうか。予算が許す方は、選択肢として検討したいですね。


 

さて、気になるカメラは見つかりましたでしょうか?
こだわりたいポイントは人によって違うと思いますが、実物の手触りやホールド感、自分の手や指にしっくりくるかどうかも重要です。ぜひ一度、実物を手にしてください。

CP+2016」(2月25日〜28日)では、こちらで紹介した全機種がお試し可能です。

(文/&GP編集部)

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