シチズン時計の100年技術はハンパなくオーバースペック!【ニッポン発の傑作モノ】

■常に先見の明を持っていたシチズンの革新的ウォッチ

1924(大正13)年
シチズン懐中時計第1号

▲当時は輸入品の懐中時計が主流だったが、国産への強い思いから独自に設計。東京市長だった後藤新平によって「CITIZEN」と命名された

 

1975(昭和50)年
世界初年差±3秒以内の高精度クオーツ

▲独自のクオーツムーブメントによって、年差±3秒以内の高精度を実現。外装やバンドは18金無垢仕様で、発売時の価格は450万円だった

 

1976(昭和51)年
世界初のアナログ光発電式腕時計

▲文字盤に単結晶シリコン太陽電池8枚をセッティングした太陽電池充電式ウォッチを発売。いち早く定期的な電池交換不要の時計開発に取り組んだ

 

1993(平成5)年
世界初多局受信型電波時計

▲ヨーロッパ、英国、日本の多局電波受信に対応した初めてのモデル。アンテナを文字盤上に配置している大胆でユニークなデザインも注目された

 

2011(平成23)年
世界初サテライトシステム搭載

▲光発電で人工衛星からの時刻情報の受信を、世界で初めて対応。世界中で素早く時刻修正できるのが特徴で、電波時計の新時代を切り拓いた

 

2016(平成28)年
世界最薄光発電エコ・ドライブ腕時計

▲光発電技術“エコ・ドライブ”を極限までスリムに再構築。ケース厚はたったの2.98mm。ムーブメントに至ってはわずか1mmの厚さを実現した

 

2018(平成30)年
世界初年差±1.0秒ムーブメント(プロトタイプ)

▲アナログ式光発電時計としては世界最高となる年差±1.0秒の超高精度を実現。電波受信などによる時刻修正なしで、自律的に正確な時を刻む。参考出品

■挑戦を止めないシチズン

シチズン時計は、1918年創業の尚工舎時計研究所を前身とし、今年で創業100周年を迎えた。その足跡は、まさに腕時計の技術革新の歴史と重なるものだ。'52年にカレンダー付きモデルを国内で初めて発売し、腕時計の実用性を高めると、60年代以降は電子技術などを積極的に採用。

'66年には電池を動力源とした国産初の電子腕時計を発売した。70年代に入ると高精度クオーツモデルや、世界で初めてのアナログ式太陽電池時計で、その技術力を世に知らしめていく。90年代にさらなる精度を求めて着手した電波時計は、2000年代に衛星電波受信へと進化。時代を先取りする商品展開の動きも見せてきた。

▲東京・西東京市の本社内に開設された「シチズンミュージアム」には、これまでの歴史を彩る名作モデルが多数展示。独自技術の説明や沿革と合わせて、100年の歩みがまとめられている。一般には非公開

そんな歴史を象徴するのが100周年モデル。企画担当の御園昭二さんは全体のコンセプトを「常に前進する姿勢を象徴するもの」と話す。第1弾は新しい100年に向けた「はじまりの時」を表現した。第2弾は「光が時に変わる瞬間」をテーマに、世界で展開していく。

「呼吸のように光を吸収して時を吐き出すイメージを、ブラックとゴールドの組み合わせで表現しました。デザインだけでなく、独自の表面処理技術や素材による他にはない質感にも注目して欲しいです」

機能面でも“光発電エコ・ドライブ”や最新のGPS衛星電波ムーブメントといった独自技術を惜しみなく投入する。伝統、技術、デザイン…そのすべてが凝縮した記念モデル。そこからは挑戦を止めないシチズンの確たる意志が感じ取れるだろう。

 

シチズン時計営業統括本部
シチズンブランド企画営業部商品企画課
課長御園昭二さん

 

 

【次ページ】最新テクノロジーと100週年記念モデル第2弾

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