知っておきたいニオイのメカニズムと5つの対策法【男のニオイ対策】

■「臭い=嫌い」は本能。だからニオイケアが大事

身だしなみの中でもニオイケアは、1、2を争う重要項目です。なぜなら目に見えないもののほうが、かえって生理的に嫌われるから。目に見えないため自分で気付けず、デリケートな問題なので他人が指摘できないんです。そもそも人間は、太古の昔からニオイを判断材料にして生きてきました。例えば、食べ物が腐っていないかなど、ニオイは生命に関わるもの。だから不快なニオイに対する拒絶反応は大きく、臭いものは避けるべきものと認識する。「臭い=嫌い」は人間の本能に基づくものなので、ニオイケアは本当に大事なんです。

 

■ニオイの大きな原因は「汗」と「皮脂」

ニオイの原因は、大きく分けると「汗」と「皮脂」のふたつです。まず汗は、エクリン腺とアポクリン腺から出るものがあります。前者は体温調節に使われる汗腺で全身にあり、ここから出た汗は最初は無臭ですが、そのまま放置すると肌の常在菌に分解されてニオイが発生します。少し酸っぱいニオイで、これがいわゆる汗臭です。

後者は、脇の下や陰部などにある汗腺で、出た瞬間からややニオイがあります。タンパク質やアンモニアを含んでおり、ニオイが強く色もついています。

皮脂も肌の常在菌に分解されるとニオイが発生します。一番有名なのが加齢臭で、背中などの体幹部分に出やすいんです。耳の後ろばかり指摘されますが、それはちゃんと洗えていない人が多く、皮脂汚れが溜まりやすいことが原因。あと、加齢臭が出てくる年齢になる前、働き盛りの男性に多いのが「ミドル脂臭」と呼ばれるニオイです。男性ホルモンが活発だと皮脂が多く出るので、男性はこれらの皮脂由来のニオイが発生するのです。

 

■第3のニオイの原因「疲労」にも要注意

また、最近注目されている第3のニオイのもとが「疲労」。代謝に関わるニオイで、特に肝臓が疲れていると疲労臭が出ると言われています。汗は基本的に血液から作られるので、血液がクサイとニオイが強くなりやすい。疲労を始め、不規則な生活やストレスが原因で内臓機能が低下することで発生するニオイなので、働いている男性に多いとされています。この疲労臭に対応する製品が登場するなど、近年ますます注目度が高まっているんです。

 

■効果的な5つのニオイ対策法を伝授!

1. 汗は止めずこまめに拭く

汗を放置するとニオイが発生するので、こまめに拭き取ることが大事。勘違いしている人が多いのですが、全身の汗を止めるのは体温調節ができなくなるので危険です。しかし、脇や足裏など汗腺が多い部位のみを制汗するのは、ニオイ対策としてはとても効果があります。

2. 皮脂の落としすぎはNG

皮脂はニオイのもとになるから、しっかり洗い落とせばいいと思われるかもしれませんが、皮脂は肌を守る大事なバリア。そのため皮脂を落としすぎると、乾燥を防ぐために皮脂が多く分泌されてアブラっぽくなるんです。ただし、表面の皮脂が古くなると酸化してニオイが出るので、それは洗って落としましょう。

3. 皮脂のニオイには保湿が効く

ニオイの原因である余分な皮脂は、きちんと保湿すると必要以上には出ません。だから頭も顔も体も、洗った後は必ず保湿。1日2回は化粧水や乳液、ボディクリームなどで保湿しましょう。頭はシャンプー後に、頭皮の保湿ができるコンディショナーを使えばOK。皮脂によるニオイの対策は、実は洗い落とすことよりも保湿が重要なんです。

4. 日焼け止めを毎日つける

必ずやってほしいのが日焼け止めです。紫外線にあたると体の中に活性酸素が増え、代謝が落ちたり免疫力が落ちてしまいます。そうすると肌の乾燥が進み、皮脂も出やすくなるんです。また、日焼けすると老化が進んでしまいます。老化の原因の9割が紫外線など光によるものと言われているので、夏だけではなく365日、日焼け止めはマストです。

5. 腸内環境を整える

腸内バランスが体の免疫に関わっているので、食物繊維を摂取するなど食生活を見直すことも有効。腸内環境を整えて免疫力を上げることもニオイ対策に繋がります。

 

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取材・文/津田昌宏

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