「聴く」令和時代の耳のごちそう“アナログサウンド”【2026 ANALOG Collection】

「アナログ」という流行語が示すのは、ずばり「レコード」だ。そこにカセットテープ人気も加わって、オーディオ界はさながら「アナログ祭」の様相。カセットデッキ、ターンテーブルからレコードも手掛けるティアックにアナログサウンドの魅力を聞く。

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<音楽を「聴く」ならアナログが新鮮!>

現在進行形でカセットデッキとターンテーブルを手掛け、とりわけテープレコーダーにおいては、オープンリール全盛期からプロアマに名器を届けてきたティアック。このアナログ&テープサウンドの名門は、現在のアナログブームをどのように見ているのだろうか?

「かつてアナログを体験したシニア世代が“懐かしい音”“扱い慣れた音”として回帰しているのに加え、デジタルネイティブな若年世代や、日本のシティポップを愛好するような海外の音楽マニアたちがレコードやカセットに接近しているようです。実際ティアックではここ数年、カセットデッキ、ターンテーブルとも売上が右肩上がりです」とティアックの相馬さん。

なるほど「対デジタル」と考えれば判りやすい。つまりハイレゾ追求という命題を抱えるデジタルに対し、固有の温かみやローファイな質感をもつアナログは、新規・回帰を問わずユーザーにとって新鮮でエモいのだ。

レコードにはジャケットを飾るアート性があるし、テープには録音という“ならでは”の機能がある。

わけてもテープの場合、「マイ・ベスト・セレクション」を編集するのみならず、敢えて録音レベルを少し高めに設定してテープコンプ(音域の圧縮。音のカタマリ感を演出)をかけることで、サウンドそのものを変えるといったディープな楽しみもある。

それはちょうど、レコード再生でカートリッジやフォノイコを交換する、スタビライザーやケーブルを吟味することに似ている。そう、好みのサウンドは自分で手掛けるというわけだ。

いずれにしろアナログは試みが結果に現れやすいことや、機器を扱う作法がある(ちょっと面倒くさい)点で、趣味人を没頭させやすい。

高解像で見通しが良く、音楽の奥行すら感じさせるハイレゾ&デジタルに比較すれば、ヒスノイズやトレースノイズを避けられず、再生周波数もナロー…。オーディオ機器進化論から言えば完全に前時代の遺物であるアナログだが、その不完全さやゆらぎ、歪みこそが音楽に温もりや質感を与えると考える人も少なくない。

レコード1枚、カセット1本でやっとアルバム1作品分なんて今時とんでもない非効率でしかないが、敢えて取り組むアナログオーディオは、令和時代の音楽ラヴァーにとって新たにもたらされた“耳のごちそう”なのである。

ティアック
プレミアムオーディオ事業部
相馬正幸さん
デジタル、アナログを問わず製品広報を担当。趣味はレコード盤の箱買いで、シティポップ、中でも山下達郎が大好きな58歳。

 

 

■敢えてカセットを使うなら“録る”を楽しむべし。録音レベルを調整するメカ感が堪らない!

テープメディアは録音ができる…。同じアナログでもレコードが「聴く専用」パッケージメディアであるのに対し、この点がテープメディア最大の特長と言える。

今回紹介するティアック「W-1200」はいずれのデッキでも録音/再生が可能で操作も容易、テープ編集入門にはもってこいだ。録音にあたって注意すべきは録音レベル。

再生音源の最大音圧で録音レベルを調整するのだが、RECダイヤルで調整するその作業自体が堪らないアナログフィーリングなのだ! 音楽の躍動を視覚的に伝えるレベルメーターがレッドゾーンに掛かる程度が教科書的ベストとされているが、敢えてオーバー気味にしてサウンドの変化を味わうなど自由に楽しもう!

■テープデッキとターンテーブルの二刀流がティアックの強み!

“アナログ二刀流”のティアックのターンテーブルと言えば「TN-400BT-X」(7万1280円)が売れ筋。BT機能内蔵でスピーカーやヘッドフォンに直接接続でき天然木仕上げボディはインテリアにもマッチ。

■ブラックはティアックONLINE STORE限定!

ダブルデッキ「W-1200」(7万1500円)の通常製品はシルバーだがティアックオンラインストアでのみ黒が買えちゃう!

■君はオープンリールを知っているか?

6.35mm幅のテープを最大毎秒38cmのスピードで録音再生するアナログ最高音質がオープンリールデッキだ。現在ではデッキの製造はほぼなく、テープも一部輸入品でしか新品を手に入れることはできないが、長くレコード制作の現場でマスターテープの役割を担ってきたオープンリールのサウンドは現在でも鮮烈!

■カセットのサウンドはホロ苦い思い出と共に

ノーマル、ハイポジ、メタル。TDK、マクセル、ソニーと好みが分かれたカセットテープ。6×10cmの記録媒体にはホロ苦い思い出にひもづく音楽が記録されているのだ。

■こんな変わり種も!

CD→カセット録音に加えてマイク入力ミキシングやカセット音源のMP3化も可能なコンビネーションデッキ。「AD-850-SE」(8万2500円)。

■レコードなら新品も豊富!

ティアックではハイブランド「エソテリック」からのレコードリリースも活発だ。アナログ黄金期の海外レーベル作品をリマスタリングし、デッカ、EMI、フィリップス、グラモフォンといったレーベルの音を活かしながら名演奏を鮮やかに甦らせている。

近作はジョン・バルビローリ(指揮)/ウィーンフィルによる「ブラームス 交響曲第2番」(アナログ盤:6600円)。カーゾン(p)/ブリテン(指揮)/イギリス室内管弦楽団による「モーツァルト P協奏曲第20番、27番他」(アナログ2枚組:1万1000円)など。

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