【続報】新ロータリーエンジン搭載のスポーツカー、マツダ「RX-VISION」は2020年に市販か!?

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近年、新発想を採り入れたクリーンディーゼルエンジン“SKYACTIV-D(スカイアクティブ・ディー)”や、人々を惹きつけるエモーショナルなデザインテーマ“魂動(こどう)-Soul of Motion”が、国内外で高く評価されているマツダ。

しかし、同社のラインナップには、このところ“とあるピース”が欠けていました。それは、マツダの代名詞=強力なロータリーエンジンを流麗なフォルムに内包した、本格的なスポーツカー。

そんな現状にフラストレーションを抱いていたのは、マツダファンやクルマ好きだけではなかったようです。その証拠に、同社のデザイン部門を率いる執行役員・前田育男氏いわく「どうしても手掛けてみたかった!」というスポーツクーペは、やはりマツダの歴代高性能モデルと同様、ロータリーエンジンの搭載を前提としたものでした!

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レシプロエンジンと呼ばれる一般的なエンジンは、爆発によってピストンが往復運動することで動力を獲得しますが、ロータリーエンジンは爆発により三角形のローターが回転して動力を生む、独特の構造を持っています。

一見、非常に効率が良さそうなロータリーエンジンですが、実用化に成功したのは、世界中でマツダだけです。多くの技術的課題を乗り越えて、マツダは1967年に世界初のロータリーエンジン搭載車「コスモスポーツ」を市販。その後、幾度となく困難に直面しながら、パワー、燃費、耐久性などの向上に取り組んできました。

そして、1991年にはル・マン24時間耐久レースで、ロータリーエンジン搭載マシンとして初の、そして日本勢唯一の総合優勝を果たすなど、輝かしい実績を残したほか、市販車としても数々の高性能モデルに搭載。ロータリーエンジンはマツダを象徴する存在となりました。

現在、ロータリーエンジンの生産はストップ中ですが、研究や開発を継続しているとアナウンスしてきたマツダ。新しいロータリーエンジンには、今やマツダの基幹技術となった“SKYACTIV”の名が冠せられていますが、そこには「常識を打破する志と最新技術をもって課題解決に取り組む」という、マツダの意思が込められているといいます。

開発が進むSKYACTIV-Rはきっと、従来のロータリーエンジンより排気量を拡大。高性能スポーツカーということで、パワーも350馬力オーバーを視野に入れていることでしょう。また、電動技術をプラスすることで、課題とされてきた燃費も克服。パワフルかつクリーンな、新世代ロータリーエンジンの姿を見せてくれるはず…と、早くも期待が高まります!

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コンパクトなロータリーエンジンの特性を活かし、フロントノーズの高さをかなり低く抑えたRX-VISIONは、エンジン以外のパフォーマンス面においても、マツダの頂点に君臨するフラッグシップになりそうです。

駆動方式はもちろん、スポーツカーのお約束ともいうべきFR(フロントエンジン・リアドライブ)を採用。SKYACTIV-Rを前輪の車軸より後方に搭載したフロントミドシップ・レイアウトとなるのは決定的で、コレは「RX-7」や「RX-8」といった、歴代の高性能モデルに通じるもの。ワインディングロードを軽快に駆け抜けていく姿が、今から目に浮かびます。

スタイリングについては、デザインテーマである“魂動”に基づき「マツダが考える最も美しいFRスポーツカーの造形に挑戦したもの」。従来のマツダのスポーツカーにはない、欧州の高性能スポーツカーを思わせるスマートかつ流麗なルックスに、正直いって私、一瞬で恋に落ちました!

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最後に気になるのは、正式デビューまでのステップ。マツダによると「RX-VISIONは“いつか”実現したい夢を表現したモデル」としてその時期を明言していません。ですが&GPでは、ズバリ、マツダのロータリーエンジンが誕生50周年を迎える2017年にリアリティの高いプロトタイプを公開。そして、マツダ100周年を迎える2020年に市販、と大胆予想しちゃいます。

SKYACTIV-R、そしてRX-VISIONを、街中やワインディングで楽しめるようになるその日まで、&GPは全力で応援していきます。あー、早くステアリングを握りたい〜。
(文/&GP編集部)

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