ルンバの技術を活かしたプログラミングロボット「Root」は何ができる?

■「Root」のディテールをチェック!

▲上部には光センサーやタッチセンサー、LEDセンサーなどを搭載しており、マーカーを装着できるようになっている

▲下部には段差センサーやカラーセンサー、イレイサーなどを搭載する

iRobot Codingアプリを使って直接Rootを動かすだけでなく、アプリ上でのコードのシミュレーションもできるので、グループに1台、もしくは教室に1台といった状況でもスムーズにプログラム作成や確認ができる。

作成したプログラムはクラウド上にアップロードやダウンロードが可能なので、自宅に持ち帰ってプログラミングを続行したり、友達同士や世界中でプログラムを共有したりすることも可能だ。

▲iRobot Codingアプリの画面

米アイロボットのコリン・アングルCEOはRootのオンライン発表会で「プログラミングを学ぶのは英語を学ぶことと同じくらい重要です」と語った。

▲オンライン発表会に登場した米アイロボットのコリン・アングルCEO

「現在はプログラミング言語を流暢に話せる人材が求められています。プログラミングができる人材の需要に応える供給が不足しているのが現状で、プログラミングは子供の明るい将来を約束するスキルだと思っています。

こういった増加するニーズを満たすために我々はRootを開発し、活動を拡大してきました。今後は子供たちのプログラミングに対する興味をかき立てていきたいし、プログラミングを学ぶ楽しさを知ってもらいたい」(コリン・アングルCEO)

アイロボットジャパン 新規事業開発室 執行役員の山田毅氏はプログラミングロボット市場に参入する背景について「世界中でプログラミング教育が注目されている」と語る。

▲アイロボットジャパン 新規事業開発室 執行役員の山田毅氏

「プログラミング教育は課題に対してものごとを要素分解してパターン的に認識し課題を解決していく『思考力』を養うことができます。現在は労働力のうち0.5%しかプログラミングができないため将来性が高く、プログラミング教育を受けた学生は非常に貴重な人材になる。また、かつては英語が国際競争力を高めるためのスキルだったが、今後はプログラミングもそのスキルになります」(山田氏)

日本では2020年から小学校教育にプログラミング教育が採用されているが、「教師も親も学んだことがないから教え方が分からないこと、実際の生活とつながりがなくて習ってからすぐに使えるものではないため、興味がなかなか向かないという課題がある」と山田氏は続ける。

こうしたことから、プログラミングとロボット、さらにルンバの要素を掛け合わせてできたのが「Root」と「iRobot Coding」だという。

ルンバのような動きを自らプログラミング可能

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