世界初の五大陸最高峰登頂者・植村直己氏を支えたセイコープロスペックスの現代版が登場!

冒険家・植村直己氏の名前を知らない日本人はほとんどいないのではないでしょうか。1966年にモンブラン(ヨーロッパ)とキリマンジャロ(アフリカ)、翌1967年にはアコンカグア(南米)の登頂を達成。1970年に日本人登山家として初めてアジア大陸最高峰のエベレスト登頂を実現し、さらにその3ヵ月後にはマッキンリー(北アメリカ、現・デナリ)に登頂、世界初の五大陸最高峰登頂者として歴史に名を残した、偉大な冒険家のひとりです。

この偉業を達成したのちは、北極圏での12,000kmもの犬ぞり単独行や北極点への到達を成功、さらには南極大陸横断など数々の伝説的な冒険に挑戦。1984年に厳寒のマッキンリーに挑み、登頂成功後に消息を絶ちますが、その勇気と信念、誠実であたたかな人柄は40年近い時を経てなお世界中の人の心を魅了し惹きつけています。

そんな植村氏が活躍していたのと同じころ、セイコーでは国産時計としては初めてとなる本格ダイバーズウオッチの開発・製造に挑んでいました。1965年には150m防水を備えた国産初のダイバーズウオッチを発表。次いで、1968年には世界最高水準となるメカニカルハイビート搭載の300m防水ダイバーズを発表しました。精度と耐久性に優れたこの名品は1970年には植村氏のエベレスト登頂に携行され、その堅牢性が証明されたといわれています。

さらに同じく1970年には、大幅に機能を向上させたダイバーズウオッチとして「1970 メカニカルダイバーズ」が登場。このモデルは誤操作防止機構を搭載したりゅうずや巨大なりゅうずガード、自発光塗料を塗布したインデックスと時分針などは、頑丈さと視認性を求めるユーザーを想定して作られたもの。前述の北極圏での犬ぞり単独行(1974年~76年)にも携行され、過酷な環境における高い信頼性が実証されたことでも知られています。

今回の特別モデルは、この1970年モデルをモチーフとしてデザインされたもの。ふくよかなフォルムが特徴的なケースはオリジナルの形状を踏襲するものですが、表面にはセイコー独自の表面硬化技術・ダイヤシールドが施され、スレや小傷から保護しながら美しい輝きをキープできるようになっています。短く太くデザインされたインデックスもオリジナルに倣うものですが、暗所での視認性を確保する蓄光塗料には、環境と人に安全な素材であるルミブライトが塗布されてます。

なによりも印象的なのは、ダイヤル全面にエッチング加工で描かれたモンブランの神々しい姿。これは植村氏が1966年に初の登頂を達成した際、彼がその眼で見たであろう眺望をダイヤルに映すべく、同ルートからのアングルを忠実に再現したものです。立体的に表現された山並みと稜線、また山肌と空には型打ち加工が施され、大自然の神秘と壮麗な美しさを表現。山嶺を包み込む青い影から着想を得て、りゅうずと回転ベゼル外周にはブルーの彩りをさりげなくオン。200mの防水性能を実現するスクリューバックには、偉大な冒険家に敬意を示すものとして、001~500/500のシリアルナンバーと共に「The Naomi Uemura Limited Edition」の文字が刻印されます。

さらに専用ボックスは、植村直己氏が残した「When one dream is realized, other dreams will follow.(ひとつの実現が、さらに夢を呼ぶ)」との言葉をモンブランのシルエットとともに添えた特別仕様。夢に向かってあらたなスタートを切る人、挑戦する人への餞(はなむけ)としても喜ばれそう。発売は5月12日予定となっています。

>> セイコー「<セイコー プロスペックス>1970 メカニカルダイバーズ 現代デザイン 植村直己 限定モデル」

<文/&GP>

 

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