斧1本で野営してみて分かった!無人島に刃物を持って行くならナイフ?それとも斧?

■斧1本で野営を行なってみて

結論からいうと、斧1本での野営は非常に苦労しました。まず、優位だと思っていた部分からのお話をしましょう。

設営や焚き火に関してですが、ポールを作るレベルであればまったく問題がなく、直径5〜10cmくらいまでの木であれば、カットするのも、苦労がないどころか、斧のパワーに助けられます。

しかし、それが、20cm以上の木をカットするとなると、非常に苦労します。もちろん木の硬さにもよると思いますが。この時は20〜25cmくらいの倒木をカットしたのですが、ノコギリであれば30秒弱でカットできるところ、斧で約2分かかりました。

これを考えると、木でシェルターを作る場合を考えたときに、必要本数を斧で切り出すまでに、自分の体力が尽きると実感しました。だとすると、斧に頼らないでカットできる木を選んで、使用した方がよっぽどいいのではないかと思います。

次に、斧が不利だと思っていた調理に関しては、逆に予想よりは使えました! 野菜や肉をカットするくらいであれば、問題なくいけます。あっ、私がもともと料理が下手っていうのもありますけどね(笑)

もちろん細かいことはできないので、必要最低限の作業しかできないと割り切って食材を用意する必要があります。ただ、無人島で考えると、魚や動物を捌いたり、貝の口を開いたり、など、もっと必要なシーンは増えると思うので、圧倒的にナイフに分があると思います。

最後にクラフトですが、これは予想通り、非常に苦労しました。必ずしも状態のいい倒木が集まるとは限りません。変なところに力を入れると割れる木が多いので、パワーがありすぎる斧だと、少し削っているつもりでも割れてしまうことが多々ありました。なので、今回作成したのは、クラフトと言えるレベルではありませんが、上の写真にあるような机がわりになる板と、串くらいのものでした。

■無人島に刃物を1本持っていくなら?

私の結論は、ナイフです。

今回斧1本で野営をしてみて分かったことは、斧のパワーが活かせると思った太い木の切り出しには、とても時間と体力を使うことと、そもそも細かい作業は向かないことが理由です。

特に、太い木の切り出しには想定以上に体力を使いました。サバイバルを考えると、体力の消耗は避けたいところです。サバイバル状況であれば、ナイフでできることしかしない方が良く、ナイフの方が圧倒的に汎用性が高いと感じました。

この野営をする前は斧だと完全に思っていたのですが、経験してみてわかることってありますね。皆さんも、想像するだけでなく、ぜひ、色々な挑戦をしてみてください!

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(文・写真/RYU

RYU/横浜元町ミリタリーキャンパー

RYU/「不自由は自由だ!」をモットーに、不便さの中でいかに快適に過ごせるかを考え、キャンプをしております。 経験、スタイルを問わず、少しでも参考になる情報を発信して行きたいと思います。Instsgramアカウント:@ryu chikazawa、YouTubeアカウント:Ryu outdoor ch #不自由は自由だ #アウトドアをこじ開けよう「初代 @sotoshiru アンバサダー」「@tobuy_official インフルエンサー」

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