Googleの賢いスマホ「Pixel 7」と「Pixel 7 Pro」どちらを買うべき?

■持ちやすさではPixel 7が若干有利

まずは持ちやすさを比べてみました。Pixel 7のディスプレイが6.3インチなのに対して、Pixel 7 Proはひと回り大きい6.7インチを搭載しています。Pixel 7のほうが「横幅が細くて持ちやすい」と言いたいところですが、Pixel 7はベゼル(画面縁)が太めで、横幅はそこそこあります。重さも197gあり、ケースに入れると200gを超えます。決して「軽くてコンパクト」とは言えません。

▲Pixel 7はPixel 7 Proに比べるとベゼルが太く、6.3インチ画面の端末のわりには大きいと感じる

一方、Pixel 7 Proは、ベゼルが細く、フロントパネルの左右が曲面になっていることが特徴。画面の端に指先が触れて誤反応しそうに思う人もいるでしょうが、筆者が1か月ほど使った範囲では、そんなことはなく、快適に使えました。

▲Pixel 7 Proのフロントパネルはエッジにカーブが施されている

とはいえ、片手での操作性はPixel 7が有利。Pixel 7/7 Proの指紋センサーはディスプレイ内に搭載されていますが、手が小さい人は、大画面のPixel 7 Proでは片手でのロック解除がしづらいでしょう。ただし、Pixel 7/7 Proは新たにフロントカメラによる顔認証も追加されています。マスク着用時には認識されませんが、顔全体が見える状態では、さほど近づけなくてもスピーディにロックが解除されます。

▲どちらのモデルもディスプレイ内に指紋センサーを搭載。横幅が細いPixel 7のほうが片手持ちでも触れやすい

▲新たに顔認証にも対応。認証されるとレンズの円周が光る

 

■Pixel 7 Proの超解像ズームは日常的に使える

Pixelは従来からカメラの性能に定評があります。Pixel 7/7 Proも非常にきれいな画質で撮影できます。

Pixel 7は広角(50メガピクセル)+超広角(12メガピクセル)のデュアルカメラ、Pixel 7 Proは広角(50メガピクセル)+超広角(12メガピクセル)+望遠(48メガピクセル)のトリプルカメラを搭載。

メインの広角カメラのスペックは共通していますが、Pixel 7 Proの超広角カメラはオートフォーカス機能を備え、マクロ撮影にも使えるという優位性があります。また、Pixel 7 Proだけに搭載されている望遠カメラは光学5倍、デジタルズームを併用する「超解像ズーム」で最大30倍で撮影できます。

▲Pixel 7(左)はデュアルカメラ、Pixel 7 Pro(右)はトリプルカメラを搭載

デジタルズームは倍率を上げるほど画質は粗くなりますが、Pixel 7 Proでは最大の30倍ズームにしても、さほど画質は粗くなりません。スマホの画面に表示させて見る分には気にならない程度。Pixel 7でも最大8倍の超解像ズームで撮影できますが、ズームを使うことが多い人には圧倒的にPixel 7 Proがオススメ。普段、デジカメを使っている人は「もはやデジカメは要らない」と思うかもしれません。

▲Pixel 7 Proの超広角(0.5×)で撮影

▲Pixel 7 Proの広角(1×)で撮影

▲Pixel 7 Proの2倍(2×)で撮影。2倍にはワンタッチで切り替えられる

▲Pixel 7 Proの5倍(5×)で撮影。光学ズームなので精細な画質で写る

▲Pixel 7 Proの30倍(30×)で撮影。超解像ズームによって、ここまでくっきりと写る

▲Pixel 7の「夜景モード」で撮影。夜景はどちらの機種でもきれいに撮れる

なお、Pixel 7/7 Proはどちらも、主要被写体にピントを合わせて背景をぼかして動画を撮影できる「シネマティックぼかし」も楽しめます。

▲「シネマティックぼかし」は、Pixel 7/7 Proどちらにも対応

「フォト」の編集機能も進化しています。前モデルのPixel 6/6 Proでは、写り込んだ不要な人や物を消せる「消しゴムマジック」という機能が注目されましたが、Pixel 7/7 Proには、さらに、ピンボケの写真を補正する「ボケ補正」という新機能が追加されました。「Googleフォト」に保存した全ての写真が対象なので、ピントが甘い古い写真を明瞭な画質に甦らせることも可能。筆者も実際に試してみましたが、予想以上の仕上がりに驚くこと請け合いです。

▲前モデルから引き続き、意図せず写り込んだ人や物を消せる「消しゴムマジック」を搭載。不要な物が自動で認識されるが、なぞって指定することもできる

▲ピントが合わなかった失敗写真がここまで鮮明な写真に補正された

 

【次ページ】電池の持ちは大幅に改善

この記事のタイトルとURLをコピーする

関連するキーワード