商用車である「軽トラ・軽バン」。中古車購入時にチェックすべきポイントとは

軽トラックや軽バンを手に入れようと思った時、新車を買うか、条件に合う中古車を探すか、ふたつの方法があります。

購入予算を抑えたい場合は必然的に中古車を選ぶことになりますが、GoodsPress Web読者は乗用車の中古車を買ったことはあっても、商用車の中古車を買ったことがある人はほとんどいないはず。

乗用車とは異なる使われ方をしてきた商用車の中古車は、店頭でどんな部分をチェックしたらいいかわからないもの。

そこで、バン・トラック専門店でこれまでに多くの軽トラ・軽バンを販売してきたサンハナ自動車(埼玉県)の椎名隆全社長と営業の椎名乾元さんに、軽トラ・軽バンの中古車事情と中古車のチェックポイントについて話を伺いました。

<サンハナ自動車>
新車・中古車のバン・トラックの販売に加え、冷凍車やキャンピングカー、移動販売車の製造販売を行っている。
住:埼玉県越谷市宮本町5-243
https://www.sanhana.jp/

 

■軽トラ・軽バンは中古車よりも新車がおすすめ。その理由は?

軽トラ・軽バンの中古車事情を伺いたい。椎名隆全社長(以下、隆全さん)に質問すると、少し困惑したような表情を浮かべました。

「もちろん弊社では軽トラ・軽バンの中古車も扱っています。でもお客様が高年式の中古車をお探しの場合、新車や届出済み未使用車をおすすめすることが多いんですよ」(隆全さん)

商用車である軽トラ・軽バンはコスト重視で選ぶ人も多いため、新車のエントリーグレードはかなり低価格に設定されています。

たとえばダイハツの軽トラ、ハイゼットトラックと軽バンであるハイゼットカーゴの新車価格帯は次のとおりです。

■ハイゼットトラック(標準車):109万4500円〜151万8000円
■ハイゼットジャンボ:125万9500円〜162万8000円
■ハイゼットカーゴ:115万5000円〜179万3000円
■ハイゼットデッキバン:143万円〜188万1000円

軽トラで約110万円から、軽バンが約116万円からという新車価格になっている一方、軽トラ・軽バンの中古車はニーズが高いため、需要と供給のバランスから値落ちしづらいという事情があります。

中古車サイトで3年落ち(2023年式)のハイゼットトラック(標準車)のエントリーグレードであるスタンダードを見てみると、キャンピングカーや冷凍車などに架装されたものを除く価格帯は総額74.8万円〜133万円。走行1万km前後の中古車が車両本体価格100万円前後で販売されています。

この状況は軽バンも同様。中古車事情をお客さんに話すと、だとしたらメーカー保証もついている新車や届出済み未使用車にしようという流れになることが多いのだと言います。

それでもやっぱり費用を抑えるために中古車を探したいという場合は、ある程度年式を落とし、走行距離も妥協したほうがいいでしょう。

ハイゼットトラック(標準車)のスタンダードで10年落ちとなる2016年式だと、走行8万〜10万km程度のものが支払総額60万円前後から見つかるようになります。ハイゼットカーゴは2016年式だと先代モデルになり、エントリーグレードであるスペシャルの中古車相場が総額50万〜90万円。低価格帯で修復歴がないものだと走行距離は6万〜8万km程度のものが多くなります。

▲サンハナは特装の軽冷凍車を扱う数少ないお店のひとつ

低年式車でも総額50万円前後することが多い軽トラ・軽バン。一方で中古車サイトを見ると驚くほど安い価格で販売されているものもあります。隆全さんは低価格の商用車を選ぶ際はリスクをしっかり把握したうえで検討することが大切だと言います。

「低価格の中古車がすべて悪いとは言うつもりはありませんが、新車や高年式の中古車に比べると当然リスクは高まるでしょう。購入後に修理が必要になるケースも考えられます。その際に致命的なトラブルが発生すると、せっかく購入したのにすぐ買い替えが必要になるかもしれません。その意味では、現状販売ではなく納車整備を行ったうえで保証をつけている中古車を選ぶほうが安心です。また、整備を外部に委託するのではなく工場を併設している中古車販売店のほうが信頼できると思います」(隆全さん)

仕事で軽トラ・軽バンを使う場合、もし故障してしまうと業務に支障が出てしまいます。その際、購入した店舗に整備工場があれば、修理もある程度は柔軟に対応してもらえることが多いもの。これは購入するうえで大きな安心感につながるはずです。

 

■一日中乗るなら快適装備が充実した上級グレードがおすすめ

軽トラ・軽バンを仕事用に購入する顧客は、法人が社員用にまとまった台数を購入するケースと、個人事業主・一人親方が自分用に購入するケースがあります。この違いにより選ぶグレードが異なるケースが多いと、営業の椎名乾元さん(以下、乾元さん)は言います。

▲営業を担当する椎名乾元さん

「法人の方はコストにシビアなのでエントリーグレードを選ぶケースが多いですね。個人のお客様は仕事中の快適性を重視して上級グレードを選ぶ人が多いです。エントリーグレードと上級グレードで変わってくるのは装備。特にLEDヘッドライトやパワーウインドウ、ナビ、スマートキーがついているかどうかを気にしていますね。エントリーグレードを探しに来たお客様でも、最終的に上級グレードを選ばれる方が多いです」(乾元さん)

軽トラや軽バンはさまざまな職業で使われているため、オーナーによっては荷室や荷台を業務用に架装したり、棚などを設置して自分だけの一台に仕上げているケースも多いもの。

サンハナ自動車の主力製品である冷凍車の場合、高年式車は総額250万〜320万円程度します。車両の買い替えは個人事業主(軽の冷凍車は個人事業主の需要が高いそう)にとって大きな負担。また、車内を自分が使いやすいように組み上げている軽バンも、新しいクルマに買い替えて棚や道具を移し替えるのは大変。

そのため、走行距離がかさみエンジンの調子が悪くなると、クルマを買い替えるのではなくエンジンを載せ替えるケースもあるそうです。

「載せ替えるエンジンの状態にもよりますが、リビルト品だと工賃込みで50万円前後で載せ替えることができます。中には保証付きのリビルト品ではなく、コストを抑えるために保証がつかない中古のエンジンを選ぶ方もいらっしゃいます」(乾元さん)

 

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