機能美を体現するG-SHOCKの最新マテリアル【G-SHOCK最新モデルの魅力】

■タフネスとデザイン性を両立

タフネスを追求し続けてきたG-SHOCKの歩みには、新たな素材の探求も欠かせなかった。初代モデルはウレタン樹脂と中空構造を採用し、1996年に登場した「MR-G」は、フルメタルケースで耐衝撃構造を実現。そして2019年には、第3の素材カーボンを用いた新たな耐衝撃構造が完成し、チタンを採用したスクエアモデルもリリースされた。

そんな歩みの新たな成果とも言えるのが、ダイバーズライン「フロッグマン」に新採用されたカーボンモノコックケースだ。この新ケースにより高強度と軽量化を実現すると同時に、フルアナログ表示にも挑戦。実はこの変更が「デザインの難易度を高めた」と、商品企画を担当した牛山和人さんは振り返る。

「フロッグマンは手首にボタンが干渉しないよう左右非対称のデザインを採用していますが、単純にデジタル版と同じケースでアナログにすると違和感を覚えるデザインになります。そのためデザイナーがデザイン案を何度も作り、議論や微調整を重ねて、現在のベストなデザインにたどり着いたのです」

洗練された外観を追求するだけでなく、アナログ表示での視認性や操作性も課題となった。

「通常のダイバーズウオッチは、潜水時間の表示に回転ベゼルを使いますが、耐衝撃性を高めるため、針で表現することにしました。そのため時針分針、インダイヤル針、それぞれにデュアルコイルモーターを搭載したモジュールを新たに開発。これによってスピーディーな運針を実現できたのです」

プロ仕様ともいえるハイスペックモデルには、カッコよさに加えて、機能的なデザインも求められる。新生フロッグマンには、そのエッセンスが凝縮しているのだ。

 

■カーボン×アナログ文字板で切り拓くフロッグマンの新境地

「G-SHOCK GWF-A1000-1AJF」(9万9000円)

ISO規格200m潜水用防水性能を備えた本格ダイバーズライン、フロッグマンでは初のアナログ文字板を採用。2種の時刻表示やダイビング時間計測表示もすべてアナログで表現。 Bluetoothに対応し、スマホアプリとの連携機能も加わった。ケースサイズ 56.7×53.3mm。2020年夏発売予定

▲大型の蓄光時分針を採用するなど、潜水中の視認性を確保

▲ガラスを圧入したメタルリングをビスで固定するなど、防水性を多角的に高めている

▲バンドには、フィット感がよく、防汚性や耐加水分解性にも優れたフッ素エラストマー素材を採用

▲裏蓋にはアナログ針を抱えたカエルのキャラクターを刻印している

▲Bluetoothとスマホ連携機能に対応したことで、専用アプリを用いたさまざまな計測や表示が可能に。潜水場所や日時、本数などのタイムライン表示、世界の主要ダイビングスポットを確認できる

 

▼機密性と小型化を両立するカーボンモノコックケース

高強度で吸水性の低いカーボン繊維強化樹脂を用いて、裏蓋とケースを一体化。水の侵入を防ぐ3種類のガスケットなどと合わせて、200m潜水用防水に対応する高度な防水性を実現すると同時に、小型軽量化にも貢献している。

 

■Material Variation

▼メタル×ウレタンバンドで精悍な雰囲気に

「G-SHOCK GST-B300-1AJF」(4万4000円)

カーボンコアガード構造を採用するG-STEELの新作。フロントボタンなど随所に無骨なデザインを採用しつつ、デジタル表示で機能性も追求。ケースサイズ:51×50 mm、20気圧防水。

▼ラギッドなメタルタイプをカーボンで軽量化

「G-SHOCK GST-B300E-5AJR」(6万3800円)

カーボンコアガード構造を採用するG-STEELのオールメタルモデル。交換用のソフトウレタンバンドとクロスバンドが付属する。ケースサイズ 51×50mm。20気圧防水。

 

>> 特集】G-SHOCK最新モデルの魅力

※2020年5月6日発売「GoodsPress」6.7月合併号掲載記事をもとに構成しています

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取材・文/高橋智 写真/江藤義典

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