祝・軽自動車のカー・オブ・ザ・イヤー受賞!! 2022年“気になった”軽自動車5選

1. 打倒N-VAN! 商用車ベースで遊びに便利な機能と空間を盛り込んだ秘密基地「スズキ スペーシアベース」

2022年8月にスペーシアシリーズの第4弾モデルとして登場したスペーシアベース。名前からもわかる通り、『遊びに便利な秘密基地』をコンセプトに開発されたモデルです。最大の特徴は前席から後ろの空間を最大限確保するために軽貨物車にしていることです。これは軽キャンピングカーのベース車にも選ばれるホンダ N-VANのプラススタイルファンや、4ナンバー車になったダイハツ アトレーと同じ考え方です。

逆に最大のライバルであるN-VANと大きく違うのは、運転席はもちろん助手席にも乗用モデルと同等のシートが奢られていること。上級グレードは両席シートヒーターも備わるなど、単にスペースを広げるだけでなく移動中の快適性にも配慮されています。

リアシートは商用車につけられるものなので、正直ここに大人が座ってドライブするのは難しいでしょう。その代わりリアシートの背もたれを倒して標準装備のマルチボードを丈夫にセットするとテーブルと椅子になったり、リアシートを倒してマルチボードを下段に設定することで車中泊できるスペースが出現したりするなど、リアシートとマルチボードを活用することで車内をさまざまな形で楽しむことができます。

スペーシアのリアクォーターガラス部分はパネルで埋められ、その裏側には便利な収納を装備。他にも天井や助手席座面下などに遊び道具を入れられる収納が設けられています。

釣り、ソロキャンプなどを楽しみたい人、夫婦で共通の趣味を楽しみたい人で手頃な価格帯のクルマを探している人にぜひ注目してほしいモデルです。

 

2. 人気のアウトドアテイストを盛り込んだ軽ハイトワゴン「ダイハツ タントファンクロス」

2022年10月、4代目タントのマイナーチェンジに合わせて追加されたのが、アウトドアテイストを盛り込んだタントファンクロス。スズキがスペーシアにクロスオーバースタイルのスペーシアギアを追加したのが2018年12月ですから、4年の時を経てついにダイハツとスズキがガチンコバトルを繰り広げることになりました。

スペーシアギアが丸目のヘッドライトで優しいイメージを残したのに対し、タントファンクロスは四角をベースにした複眼のヘッドライトを採用。自然の中でのイメージがかなり異なるので、どちらが人気になるかは非常に興味深いところ。

インテリアはリアシートの背もたれ裏側に防水シート加工を施すことで、汚れた釣り道具やキャンプ道具も気兼ねなく積めます。もちろんミラクルオープンドアを始めとするタントの便利な機能はそのまま使えます。

ボディカラーは流行のサンドベージュやカーキ、くすんだ水色などアウトドアテイストのものを多数用意。アウトドアっぽいクルマが欲しいけれど、今流行っているアウトドアカスタムした旧車はハードルが高いという人も、これなら満足できるはず!

 

3. 中身が大きく進化したユルキャラ軽ワゴン「ダイハツ ムーヴキャンバス」

軽ハイトワゴンが定番の選択肢になって以降、1年間に売れる軽自動車の4割以上がスライドドア車になりました。スライドドアが当たり前になると、軽ハイトワゴンや軽1BOX以外に乗っている人からも「スライドドアが欲しい」という声が出てくるものです。そんな中で登場したのが2016年6月にデビューしたダイハツ ムーヴキャンバスでした。

初代ムーヴキャンバスはモデル末期まで販売台数が落ち込まずに売れ続けたヒットモデルに。理由はスライドドアの利便性と軽ワゴンの使い勝手を合わせた部分にありますが、ヴィンテージ感ある可愛らしいデザインも支持された大きな理由のひとつでしょう。その愛らしさから女性をターゲットにしたクルマに感じますが、地方にクルマで出かけると男性が一人でムーヴキャンバスを運転している光景をよく見かけたのも印象的でした。

2022年7月に登場した2代目は、見事なまでのキープコンセプトのデザインに。もちろん細部をよく見るとデザインは変わっているのですが、普通の人がパッと見ただけでは同じクルマに見えるはず。初代がすでに完成されたデザインで最後まで人気があったので、2代目もイメージを変える必要はないという判断であることは言うまでもありません。2トーン(ストライプス)とモノトーン(セオリー)が用意されたことも初代と共通する部分です。

一方、フルモデルチェンジにより中身は大きく進化しました。ダイハツの新しい設計思想であるDNGAに基づく新プラットフォームの採用で車両重量は約50kg軽量化。初代はNAエンジンのみでしたが新型はターボもラインナップに加わり、安全装備も最新のスマートアシストが搭載されています。男性でもゆるい雰囲気でクルマを楽しみたい人はおさえておきたい一台です!

 

4. 洗練されたイメージをまとった大人のN-ONE「ホンダ N-ONEスタイルプラスアーバン」

ホンダ N-BOXのデビュー10周年を機に展開がスタートしたホンダの軽自動車であるNシリーズ共通の新ブランド「N STYLE+(エヌスタイルプラス)」。第一弾となるN-BOXカスタムスタイルプラスブラックに続き、2022年8月に登場したのがN-ONEスタイルプラスアーバンです。

もともとN-ONE自体が軽自動車にプレミアム感と心地よさを追求したモデルですが、スタイルプラスアーバンはさらに洗練された都会的なエッセンスを取り入れた特別仕様車として登場しました。

フロントグリルやサイドモールはクロームメッキやブラックで引き締まった雰囲気を演出し、インテリアはウッド調のインパネとタン&チャコールのシートで統一感を出しています。ボディカラーは5色用意されていて、中でもイメージカラーのガーデングリーンメタリックがクルマのコンセプトとぴったりハマっていると感じました。

小さなクルマをオシャレに乗りこなしたい人に注目して欲しいモデルです。

【次ページ】大人の「N-ONE」、スペシャルな「コペン」も

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