【もうすぐ出ますよ!注目の日本車】名前も一新!!「マツダ3」は技術もデザインもすべてが新しい

■マツダの魂動デザインが第2章へと昇華

これまでマツダ3は、日本市場では「アクセラ」のネーミングで発売されてきましたが、今回のフルモデルチェンジを機に、日本でもマツダ3へと、名称が刷新される見込みです。新型の登場を皮切りに、マツダの各モデルは“第7世代”と呼ばれる新世代商品へと進化。新しい技術や新発想のデザインなどが投入されていくことから、新たなネーミングでブランド再構築の一歩を踏み出すものと思われます。

新しいマツダ3は、5ドアハッチバックと4ドアセダンをラインナップ。北米仕様のボディサイズは、ハッチバックが全長4459mm、全幅1797mm、全高1440mmで、セダンは全長4662mm、全幅1797mm、全高1445mmと発表されています。現行のアクセラと比べると、セダンの全長が約80mmも延長されているのが特徴で、ひとクラス上のクルマに迫る大きさとなっています。

エクステリアデザインは、現行のアクセラと同様、マツダのデザイン哲学である“魂動(こどう)-SOUL of MOTION”の流れを汲んだものですが、これまでにない造形により、新しさを感じさせる仕上がりとなっています。これまでのマツダ車は、ボディのサイドパネルに入るキャラクターラインで、リズミカルな動きによる生命感を表現してきましたが、新型マツダ3にはそこに、目立つラインがありません。新型マツダ3のエクステリアデザインは、ボディのサイドパネルが受けた繊細な光の動き、つまりはリフレクションによって、クルマに生命感を与えようという発想なのです。

特に、2017年の東京モーターショーでマツダブースの主役を飾ったコンセプトカー「魁(かい)CONCEPT」から継承された5ドアハッチバックのデザインは、まさに“引き算”の美学ともいうべき仕上がり。ハッチバックらしい力強さ、凝縮された美しさが実現されています。

一方のインテリアは、インパネやドアパネルなど、各部にソフトな樹脂やレザー素材が多用され、上質な仕上かりを実現しているのが特徴。パーツ類の質感自体が高いのはもちろん、樹脂やメッキパーツの色合い、操作スイッチを動かした際の感触など、見た目の印象や操作フィールがクルマ全体で統一されているほか、使用時の感触なども劇的に向上しています。

また、“骨盤を立てて座る”という、マツダが理想とする着座姿勢を実現したフロントシートは、ヒザ裏の部分にもチルト調整機構を導入するなど、ベストなドライビングポジションを得られるよう追求されています。

その結果、ロングドライブ時に疲れにくいのはもちろん、コーナーが続くワインディングロードでも姿勢が乱れにくいので、確実な運転操作をサポートしてくれそうです。

■スカイアクティブXだけはない! シャーシも足回りも新設計

新型マツダ3には、多彩なエンジンが設定されます。このうち日本仕様には、1.5リッターと2リッターのガソリンエンジン“スカイアクティブG”と、1.8リッターのディーゼルターボ“スカイアクティブD”、そして、話題の圧縮着火方式を採用する2リッターの“スカイアクティブX”という、4タイプが設定される見込みです。

中でも注目は、デビューから遅れての追加となりそうなスカイアクティブX。優れたレスポンスと力強いトルク、リニアな応答性と伸びの良さを兼備しているパワーユニットとされ、小型・高効率のハイブリッドシステム“Mハイブリッド”との相乗効果で、省燃費も実現してくる模様です。

新型マツダ3の走りを支えるもうひとつのポイントは、新世代の車両構造技術“スカイアクティブビークルアーキテクチャー”です。マツダは以前から、“人馬一体”という思想の下、走る楽しさを追い求めてきましたが、新型マツダ3ではスカイアクティブビークルアーキテクチャーの考えを、先述したシートやボディ、シャーシ、サスペンションなどに導入し、ドライバーとクルマとのさらなる一体感を追求。ドライバーの操作に対してクルマが遅れなく反応することで、これまで以上に走る歓びを実現しています。

特に、スカイアクティブビークルアーキテクチャーにおいて注目したいのは、新開発の足回り。中でも、トーションビーム式へと変更されたリアサスペンションです。トーションビーム式は、従来、コスト低減が不可避な軽自動車やコンパクトカーなどで多用されてきた機構。しかし新型マツダ3では、トーションビーム式サスペンションの構造を見直した上で、シャーシとのマッチングを高めることにより、優れた走行安定性と乗り心地を両立したといいます。この辺りの印象は、デビュー後の試乗レポートで改めてご紹介したいと思います。

もちろん最新モデルだけあって、新型マツダ3には先進の運転支援システムや安全技術が多数搭載。特に注目したいのは、新開発の“ドライバーモニタリング”機能です。運転中のドライバーの状態を赤外線カメラと赤外線でチェックし、まぶたの開き具合やまばたきの頻度、口や顔の向きなどから“居眠り”状態を、視線の方向と視線の動きから“わき見”の有無を検知し、クルマ側が危険と判断すると、警報で注意を促したり、ブレーキ警告のタイミングを早めたりしてくれる仕組み。こうしたリアルワールドに基づく安全装備の数々も、新型マツダ3の魅力のひとつといえるでしょう。

第7世代モデルの第1幕を飾る新型マツダ3には、これまでにはない発想から生まれた技術やデザイン、構造などが多数盛り込まれています、そんなマツダの意欲作がどのような評価を受けるのか、正式デビューが今から楽しみですね。

(文/&GP編集部 写真/マツダ)


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