久しぶりにオピネルを見たらハンドルが木じゃなかった。特化の3モデルがアウトドアファンに刺さりすぎる

■-40℃から80℃まで。いちばん潰しが効く「horizon No.08」

かく言う私が使っているのは、定番のステンレススチール「No.08」(2640円)です。買った当時は2000円台前半で、キャンプ場で野菜を刻むくらいならペティナイフの代わりになる。刃渡り約8cmという大げさになりすぎないサイズ感が絶妙でした。

「horizon No.08」はその刃渡りを受け継いだモデル。手の中の感覚は変えずに、ハンドルだけを水に強い樹脂へ置き換えた一本ということになります。あの使い勝手のまま濡れても平気になるのなら正直かなり気になります。

ロック機構はブランドの代名詞である“ビロブロック”。刃を出したあとに根元のリングを回して固定する、あの機構です。作業の途中で刃が畳まれる怖さがないのは、慣れた人ほどありがたいところではないでしょうか。

耐えられる温度は-40℃から80℃まで。氷点下でハンドルが割れる心配がなく、夏の車内に置きっぱなしにしても歪まないということですね。重さは約63gで、ハンドル長は約109mm。カラーはオレンジとカーキ、それにブラックの3色で、ブラックだけは刃にPVDコーティングを施していて7480円になります。

■ロープを切って、結び目をほどく。海の上の「Ocean No.09」

3本のなかでユニークなのが「Ocean No.09」。刃渡り9cmで、根元側がギザギザの半波刃になっています。濡れたロープは普通の刃だと滑って逃げますが、波刃なら食い込ませて引き切れる。

おもしろいのは刃以外の部分。ハンドルにはマーリンスパイク(ロープの結び目をほどいたり編んだりする、先の尖った金具)が内蔵されていて、固く締まった結び目を力ずくでこじ開けられます。加えてシャックルキー(ヨットの金具を回すための工具)まで備わっています。

重さは約80gで、ハンドル長は約121mm。カラーはブルー、レッド、イエロー。どれも甲板や水面で目立つ色です。

木のハンドルが使うほどに色を深めていく、あの感じが好きな人には樹脂のボディは味気なく映るかもしれません。ですが、樹脂といっても味気ないわけではなくて「néo7 ALPINE」はグリップにコルクを合わせていますし、「horizon No.08」にはブレードまで黒く沈めたモデルがある。特化している「Ocean No.09」はそれだけで気になってしまいます。素材が変わってもアウトドアマンの心を鷲掴みにしてくるあたりは、やっぱりオピネルです。

>> OPINEL

<文/山口健壱>

 

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