
まずはプロフィールの入力から。ここで分かるのですが、必ず入力しなければならないのは誕生年だけです。名前も住所もいりません。個人情報といえるものは、これぐらいです。
寺尾氏は「ここ(生年)だけは大事なところなので、入れていただく必要があります」と言います。なぜなら、AIが聞き手の年齢も加味したうえで最適な情報を類推するため。たしかに同じ趣味嗜好の人でも、年齢によって体験してきたことは異なります。そういう意味でも生まれた年の情報はパーソナライズには欠かせないであろうことは理解できます。
一方、天気情報のためのエリア登録は、必ずしも居住している市区町村である必要はありません。次の旅行の行き先でもいいし、職場の所在地でもいい。ここで登録したエリアについては、天気だけでなくローカル情報(注目のお店など)も流れてきます。

さらに、興味や関心があるカテゴリーを選び、キーワードを最大10個登録(自由に作れます)。最後にパーソナリティを選んだら設定完了です。パーソナリティはもちろんAI。今後、増やしていく予定だといいます。またここで設定した内容は、あとから変更も可能です。
寺尾氏は毎朝、「The Clock」のアラームで目覚めたら、そのまま「The Clock」を手にキッチンに向かい、「Good Morning Radio」を流しながらコーヒーメーカーをセットしていると話していました。
こちらは残念ながら「The Clock」がないのでスマホになりますが、朝のコーヒールーティーンに合わせてスマホで「Good Morning Radio」を流してみました。

まず感じたのが、天気情報がありがたかったということ。都道府県単位ではなく市区町村単位で気温や雨予報などを教えてくれるのは、通常のラジオ番組ではありえません。
10月30日(金)のニュースでは、ANAのエア・ドゥやソラシドエアの子会社化、新型MacBook Pro、秋の園遊会のニュースが流れました。興味のあるカテゴリーにはテクノロジー、キーワードにはガジェットや航空券を入れています。そもそも、この3つのニュースが、パーソナライズによって選ばれたものとそうではないものが一緒になっているのかははわかりませんが(おそらくどちらもあると思われる)、普通にニュースとして流れているな、という感覚で聴いていました。
そして最後は、金曜日なので1分での映画紹介。長さは計約8分。
本当に人が喋っているようなのですが、中にはやはり日本語として気になる部分もありました。ここは今後のアップデートに期待ですね。
そして聴取後に感じたのは、「ラジオのニュース番組」と「自分で選んで閲覧するネットニュース」の中間的なモノだなということです。広い層に向けたラジオ番組の“受動的コンテンツ”と同じ感覚で聴いているのに、中身は自分で選んで見にいくネットニュースの“能動的コンテンツ”もある。この受動と能動のどちらでもないというところに、不思議な心地良さがありました。

SNSが全盛の昨今、流れてくる情報のほとんどが自分の興味関心がある内容ばかりになっています。とはいえ、もちろん追いきれない情報もあります。そういった好きだけど知らなかった情報をラジオやPodcast感覚で得られつつ、いま起こっている一般ニュースも入ってくる。そして音声コンテンツなので、何かをしながらでもいいという点もラジオらしい利点です。
現在はβ版なのでブラッシュアップする余地はまだまだあります。また基本的に1日1番組なので、何時に聴いてもパーソナライズされたコンテンツは同じ内容が流れます。
とはいえ、朝の10分、朝食を作りながら、コーヒーを飲みながら、自分だけのラジオ番組を楽しむというルーティーンは案外悪くない体験でした。

この「Good Morning Radio」、「The Clock」ユーザーは11月2日から利用可能になります。また「The Clock」を持っていない人向けにアプリで利用できるβ版の体験者を1000名募集中(応募は11月3日23:59まで、応募者多数の場合は抽選)です。
AIを使ったコンテンツが続々登場している中、バルミューダがAIを利用して作ったのは人の手も入った「AIラジオ」。そんなところに、これまでになかった体験をもたらす“家電”を数々手掛けるメーカーらしさを感じます。今後の進化に注目です。
>> バルミューダ
<取材・文/円道秀和(GoodsPress Web)>
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