結局のところ、無骨系ソロキャンプでも小型ポータブル電源は必須でした!

正直に言います。キャンプに電源なんて邪道だと思ってました。

モノメディアでアウトドア担当なんてものを長年やっているので、アタマが凝り固まっていたのかもしれません。

「自然の中に行くのに、電源なんていらないでしょ」って。

でも、ここ1~2年でキャンプスタイルは大きく変化。仕事で一緒になるベテランキャンパーのお歴々も、気付けばみんなポータブル電源を持っている。マジか!

「だってないと困るでしょ? 便利だよ~」

みんな口を揃えてそう言います。そういえば、キャンプ場で見かける筋金入りのソロキャンパーさんたちも、ポータブル電源を使ってる人が多い気が…。

そこでようやく重い腰を上げ、昨年導入したのがBLUETTIの「EB55」。最近評判の高いブランドで、当時のラインナップの中では最小モデル。小さいけれど高出力で大容量。

いざキャンプに持っていったわけですが、まぁ使うのなんのって。バッテリーの残量を気にせずスマホをはじめデジタルデバイスを使えるってこんなにイイんですね。すいません、自分が間違ってました。

そのBLUETTIからブランド史上最小最軽量モデル「EB3A」が出るとの情報が。「EB55」もたしかにいいんですが、ソロにはちょっとオーバースペックかなと思っていたので、即座に「貸してください!」と連絡。さっそく1泊2日のキャンプに持っていってみました。

 

■お気に入りのギアと並べてもイイ感じ!

実物の「EB3A」は想像以上に小さい。このサイズ感が、なんとも絶妙。

▲幅255×奥行き180×高さ183mm、重さ4.6kg

いつもキャンプ道具を入れている「スタッキングトランクカーゴ50L」にキレイに収まります。もちろん他の道具もしっかり入る。ソロキャンプだから荷物も少ないし、積み込みはあっという間に終了。いざ出発!

▲空の青さが気持ちいい!

ちょっと心配だった天気も上々。冬の晴れた日ってキャンプにぴったりなんですよね。最近は冬キャンプをやる人が増えたけど、それでも夏よりはキャンプ場は空いてるし、のんびりするには最高。

▲今回は林間キャンプ場で野営っぽい雰囲気を目指します!

東京から約2時間。途中食料を買い出ししてキャンプ場に到着! まずは今回の基地作りから。

▲なにはなくともまずはテントを設営

キャンプスタイルは最近どんどん無骨な方向に行っていて、今回は雰囲気とコスパの高さからバンドックの定番「ソロティピー1 TC」をセレクト。いかにも“幕”って感じと、ポールを二又化すると中が結構広いこと、さらに前を跳ね上げるとタープを張らなくてもいい点がお気に入り。それにティピーテントは設営がラクなのもいい。

ベースとなるテントをたてたら、あとはお気に入りのギアを並べていきます。

▲コックピットのようなレイアウトに

チェアを出して、焚き火台を組み立てて、スタンドと棚を置いて、そこにさまざまなギアを並べて、最後に棚の上にポータブル電源「EB3A」を置いて完成!

▲お気に入りのギアたちと並べても違和感ない「EB3A」。イイ感じ!

実は最近、動画を撮るようになりまして。YouTubeでよく見ているキャンプ動画に触発されました。まだ編集とか試行錯誤中だから、恥ずかしくて誰にも言ってないし、YouTubeのチャンネルも作ってないけど、近日中にはなんとかできればいいなって思ってます、はい。

▲小さいながらも豊富な端子を備える「EB3A」。USB-A×2、USB-C×1、ACコンセント×2、DC出力×2、シガレットライター×1、LEDライトなど

そこで役立つのがポータブル電源です。今回は二度目の撮影ですが、前回のキャンプ時に、撮っては動かし撮っては動かしみたいなことが案外面倒だったんです。だったらずーっと撮りっぱなしにすればいいんじゃない?と思い付いたんです。

そうなると問題は電源です。いちいちGoProを開けてバッテリーを交換するのってめんどくさいし、予備バッテリーも用意しなきゃいけない。そこで思いついたのが、ポータブル電源につなげっぱなしにすること。

これなら、バッテリー残量を気にしなくてもいいし、microSDカードを大容量のものにしておけば長時間撮影が可能です。

ちなみにこの「EB3A」、容量は268.8Whで、バッテリーには安全性の高いリン酸鉄リチウムイオンが使われています。モバイルバッテリーでよく見かけるmAhに換算すると約7万2650mAh(※)。iPhone 13なら約22回分、最新のiPad Air 4なら約9.5回分、フル充電ができます。これだけあれば十分。

※電圧3.7Vで計算

▲BLUETTIにはソーラーパネルもラインナップ。いざという時は助かる!

なので、今回は「EB3A」とGoProをつなぎっぱなしにして、いろいろ撮影していこうかなと思います。

 

■やっぱりキャンプでポータブル電源は必要だと思った理由

設営が終わってのんびりしていたら、すぐにほの暗くなってきました。冬の林間サイトなので、暗くなるのが早い。厚着をしていてもさすがに寒くなってきたので、火を熾します。

▲キャンプの醍醐味は焚き火でしょ! これをやりに来ているようなもんです

薪のはぜる音と炎のゆらぎ、ずーっと見ていても飽きない。やっぱり焚き火はいい。

実は「キャンプにポータブル電源ってどうなの」と思っていたのには理由があります。

普通に考えると、冬は寒いから電気毛布とか電気ヒーターに使うためってことだよね、と思っていたんです。でも、そもそも冬キャンプする人ってほとんどが、良いダウンシュラフを持ってます。自分もそう。それがあれば十分暖かく眠れる。だったら必要ないじゃないって。

▲焚き火の横にGoProを置いて撮影

でも、いくら無骨なキャンプでも、スマホなどの通信機器は持っていきます。写真も撮れば、夜、テントでシュラフにくるまりながらYouTubeを見ることだってある。それに今回のように動画も撮る。となるとカメラの充電もしたい。

そう考えると、モバイルバッテリーよりは断然容量が大きくて、しかもいざとなったらコンセントが使える。やっぱりポータブル電源って必要かもと思ったんです。

▲天面ではワイヤレス充電ができます。だからスマホの定位置に

これは災害時にも当てはまります。例えば家にいて停電になったときは、やっぱり情報を得たい。そのためには通信機器が使えることが最重要。停電が何日も続いたり、家族全員分のスマホを充電したりなんて考えると、ポータブル電源があると本当に助かる。「EB3A」ぐらいのサイズなら、リビングに置いておいても邪魔にならないし、持ち歩くことだって苦じゃない。

もし避難所に行くことになった場合も、避難所のコンセントの数は知れてるだろうし、きっと奪い合いになる。そんな時に小型のポータブル電源なら持っていきやすいし、電源が確保できる。

ちなみに「EB3A」の定格出力は600W。さすがに電気ケトルなどの熱源系は厳しいですが、電気毛布を短時間なら使えます。

▲もちろん動画撮影中(笑)

おっ、そうこうしているうちにステーキが焼き上がりました。うん、いい感じ。

肉をつまみ、焚き火を眺めながら、ゆっくりお酒を楽しむ。これもまたキャンプの醍醐味。

▲「EB3A」は枕元に。寝ている間にスマホもGoProもiPadも充電

そして焚き火の後始末をしたら、あとはダウンシュラフに入ってぬくぬくしながら今日撮った動画をチェックしたり、新しいギア探しをしたり(笑)で夜は更けていく…。

 

■撤収もラクラク完了!この身軽さがソロキャンプの魅力

▲朝の儀式

キャンプの朝はいつも挽きたてのドリップコーヒー。以前はホットサンドを作ったりしてたけど、家でも朝はそんなに食べないからコーヒーで十分。それよりはお腹を減らしといて、帰り道にあるラーメン屋に寄っていく方がいいかもしれないと思ったときから、このスタイルになりました。この自由さもソロキャンプならでは。

▲片手でラクラク持ち運べる

今日は早めに撤収。ひとり分の荷物だから、あっという間に完了です。それにしても「EB3A」のサイズ感はホントにいい。キャンプギアのひとつみたいな感覚かも。

ぐっすり眠れたし、リフレッシュもできた。それに動画もいっぱい撮れた。今回は小型ポータブル電源を試してみたけど、このぐらいがソロキャンプにはいいのかも。もちろんファミリーキャンプやグループキャンプでも、1泊程度ならみんなの充電基地として使えるだろうし。それに3万4980円と価格が手頃なのもうれしい(ちなみに3月の予約販売価格はここからさらに20%オフの2万7984円とのこと!)。ひとつぐらいポータブル電源を持っていたほうがいいかな、なんて考えている人にはちょうどいいスペックかも。

*  *  *

後日談。

帰宅後に家でも1週間ほど使っていたんですが、なんとこれ、UPS(無停電電源装置)も付いているということを知りました。このサイズでUPSも付いているなんて、かなりのハイスペックじゃないですか。サイズ、機能、価格…、どれをとっても満足できる内容でした。

>> BLUETTI「EB3A」

 

<文/円道秀和(&GP) 写真/田口陽介 モデル/宇田川雄一>

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