[Gear Maniax #030] 拡張性抜群!米軍仕様だけど普段使いできるボディバッグ

幅40センチ強、通常であれば高さは30センチほどあるバッグが多いかと思いますが、こちらは20センチ強にとどまっています。奥行き、マチ方向は7~8センチといったところです。

NITECOREが出すだけあって、そのあたりのバッグとは一味違います。最大の特徴はHypalon素材のMALLEシステム。従来のナイロンウェビングと異なり、軽量なのが最大の特徴。米軍の軍装品にもちらほらとみられるようになってきた最新の仕様です。

Hypalon(ハイパロン)はデュポン社が開発した高強度なゴム素材の商品名。ゴムボートなどに使われる素材ですので、伸びにくく、引き裂きや突き刺しに強いのが特徴です。デュポン社は現在、生産の難しさからハイパロンの生産をやめていますが、外部の会社が生産を引き継ぎ、商品名ではなくCMSという素材名で引き続き生産されています。

この拡張性! このバッグの特徴である“MOLLEシステム”は、親バッグのMALLEベースに対し、子バッグを簡単に装着できるシステムです。画像の場合、親は黒いNEB10、子はKarrimor SFのコマンダー パネル ミディアムとなっています。米軍の採用規格ですのでこれに対応したアイテムも多く、各種のバッグ類のほか、写真にもあるグローチューブ+H2Tグローチューブホルダー、THYRM セルヴォールト防水ケースなど、さまざまなアイテムを外側に追加できます。

外側に追加できるということは、必要に応じての脱着や交換が簡単で、内容量を圧迫しないということ。好みや必要なものに合わせてシステマチックに持ち物を収納できます。

フロントコンパートメントは左右で分離しています。内部はメッシュポケットつき。内部は16×16×2センチ。スマートフォンや二つ折りなどのコンパクトな財布、ハンドタオルなどを収納するのに良いサイズです。財布やハンドタオルはカバンの中で行方不明になりやすいアイテムなので、こういった隔離されたポケットに入れておくのが良いかと思われます。

メインコンパートメントはガバッと開くダブルファスナー仕様。ファスナーがサイドまで回り込んでいないタイプですが、個人的にはこちらの方が安定感があり良いかと思います。内部にはゴムのテンションバンドが縫い付けてあり、ツールやケースなどをスマートに収納できます。一般的なサイズの携帯電話を刺しておく程度の幅はあります(写真はiPhone SE)。かなりしっかりしたテンションバンドなので、レザーマンツールやフラッシュライトなどの重めのツールの携行でも問題はなさそうです。

深さは21センチ。マチがあるので多少融通はききますが、長財布を縦に収納するのはやや厳しい…。A5ノートがギリギリ、A5手帳だとオーバー気味です。入らないことはない…という感じ。ただ、これに見合うポーチ類、バイブルサイズの手帳、ミニサイズのタブレットなどは程よいサイズ感で収納できます。どちらかというと、コンパクトなアイテムを好むユーザーにフィットしそうなサイズ感です。底面には水抜き穴があります。アウトドアユーザーには必要なものかとは思いますが、多くのシティユーザーにとってはそれほどありがたみはないかな。

背面はメッシュポケット。初期状態では腰で締めるベルトが収納されています。使用しないのであれば外してしまっても良いかとは思います。使用するとバッグが大きくぶれることがありません。自転車に乗るとき、ちょっとしたトレッキングに使用するときなどは役立ちそうです。写真の矢印4箇所は、ショルダーベルトを装着するナイロンループを示しています。付け替えることでボディバッグ的な装着ができる、ということですね。

すぐに気づくはずなので問題ないかとは思いますが、ポケットの角の部分は意図的に抜かれています。ここからウェストベルトを出し入れするのですが、慣れないうちはこのポケットに小さなアイテムを入れないようご注意ください。

ショルダーベルトは樹脂のフックをナイロンのループに通します。軋みやカチャカチャ音を立てない仕様となっています。このバッグがそういったシビアな使途を想定しているとは思いませんが、多くの人にとっても良いのではないでしょうか。

ベルトの片方にはやはりMOLLEシステムを搭載したパッドが。このパッド部分はスライドしません。この部分には私もライトやポーチ、ホルスター類を引っ掛けることが多いので、純正でスペースが確保されているのは好印象です。

紹介する方もいい加減お腹いっぱいではありますが(笑)、これが最後。バッグ本体、サイド部分のMOLLEシステムです。ここは旧来のナイロンベルトのMOLLEになっています。わずか2列しかありませんが、こうやってちょっとしたアイテムを装着するには十分です。

フラッシュライトのナイトコア、というと、ミリタリースペックと他社の追随を許さない多機能性が特徴かと思いますが、そのブランドイメージに見合うバッグという感じです。前作「NUP10」は、ごく最小限の貴重品を入れるバッグという感じでしたが、この「NEB10」は通勤などにも活用できる多機能バッグのサイズになったかと思います。個人的な日用品、財布、スマートフォン、バイブル手帳、いくつかのポーチ数個を放り込んでも、それなりに余裕があります。A4書類を持ち歩く方にはお勧めできませんが、もう少し軽装な方であればお勧めできるユーティリティバッグです。(アカリセンター価格:5379円)

>> 連載[Gear Maniax]

 


[関連記事]
ミステリーランチの人気バックパックに15個限定モデルが登場

これならタウンユースもOK!カメラバッグだから防水性もバッチリ!

カッターでも切れない4つの防犯機能を備えたバックパック


(文・写真/アカリセンター・HATTA)

通販サイト・アカリセンターで懐中電灯の専門販売員をしておりますHATTAと申します。世界中の懐中電灯やギア物をお客様に紹介しております。ブログも絶賛更新中!
>> アカリセンター

トップページヘ

この記事のタイトルとURLをコピーする