京都の新名所!?話題の世界初“お座敷スターバックス”へ行ってきた

二寧坂の南端にある石段を下りて少し歩くと、道の左側に木造階建ての日本家屋があります。ここが、スターバックス コーヒー 京都二寧坂ヤサカ茶屋店。スタバのロゴは小さな看板と玄関の暖簾に描かれているだけで、知らずに通りかかったらここがスタバだと気づかないかもしれません。

この建物、もともとは明治末年ごろに建てられた和風邸宅で、昭和に入ってからは「たて山」という名前で貸席として営業。建物の主屋と大塀は伝統的建造物として保存の指定対象になっています。

そして今回、外観・内観ともに可能な限り元の姿を保ちながら、スターバックスとして新たに生まれ変わりました。街灯に火がともる夕暮れどきに二寧坂に佇むしっとりと風情のある姿は、まさに京都ならではのスタバです。

玄関には、世界でここにしかないスターバックスのロゴ入り暖簾が。和服姿のお客さんがくぐり抜ける光景が実に絵になります。訪れたとき、暖簾の真ん中がめくり上げられていたのがちょっぴり残念でしたが、これは人がスムーズに通り抜けしやすいようにというお店の心遣いでしょう。

▲この建物を所有しているのは、京都人にはおなじみの三つ葉のマークのタクシー、ヤサカタクシーを運行する京都の彌榮やさか自動車。軒上には歴史を感じさせる「ヤサカ」のロゴが

■階光と陰翳、庭、バーカウンター。どこを撮っても絵になる

そして、いざ店内へ。暖簾をくぐり、中へ入るとまずはカウンターが。バリスタさんによれば、京都二寧坂ヤサカ茶屋店だけの商品はとくにないものの、やはり抹茶を使ったメニューが人気とのことで、抹茶ティーラテを購入。

建物の形状を生かし、長い通路は「通り庭」を歩くような感覚が味わえます。そしてこの通路は「京都・東山花灯路」に見立て、照明はダウンライトを使用し、レジやバーカウンターは「行燈」をイメージしているとのこと。そして、美しく手入れされた前庭と中庭を眺めつつ廊下を奥へと進むと、一気に視界が開け、奥庭が目の前に広がるバーカウンターが姿を現します。

▲入口横のカウンター。家屋の暗さとカウンターの光の対比が美しい

▲前庭には蹲つくばい。茶室に入る前に手を清める手水鉢が

▲カウンターから、京都・東山花灯路に見立てたという廊下をのぞむ

▲廊下の途中にある中庭。ここがスタバだとは思えない

▲行燈に見立てたバーカウンター。目の前に奥庭が広がる

▲奥庭をのぞむ壁にはサイレンが微笑む

■ラテ片手にお座敷でまったり。二寧坂を見下ろすテーブル席も

階段で2階に上がると、いよいよスターバックス コーヒー 京都二寧坂ヤサカ茶屋店のハイライト、畳のお座敷が……。ラテを片手にまったりお座敷でくつろげるスタバは世界中でここだけ。その光景はなかなかの非日常感があり、外国人観光客も写真を撮りあったりして楽しんでいます。

お座敷は、窓に面した開放感のある奥の座敷と、通路に面した四畳半の座敷、テーブル席の横にある小上がりの座敷の3カ所で、なかでも特に人気だったのが窓に面した和室。しばらく空くのを待ってみましたが、空くと瞬殺で誰かが座ってしまい結局座れずじまいでした…。

▲2階奥の座敷。全部で3つあるお座敷のなかで一番人気。下駄箱に靴を脱いで上がる

▲2階テーブル席横にある小上がりの座敷。なごめます

さらに、2階にはお座敷のほかにテーブル席やソファ席もあり、こちらもゆっくりくつろげます。とくにオススメなのが、テーブル席エリアの一番奥にある、窓に面した席。二寧坂の美しい街並みと行きかう人々を見下ろすことができ、他のお客さんが横を通り抜けることもなく、落ち着いた時間を過ごせます。

▲2階のいちばん奥、窓に面したテーブル席。眺め◎でまったりくつろげる

▲帰り際、2階のごみ箱前で見える景色がコレ。最後まで絵になる

最後に、混雑ぶりについて。筆者がスターバックス コーヒー 京都二寧坂ヤサカ茶屋店を最初に訪れたのは、オープン翌日の7/1土曜日の夕方ですが、店内は満席で入場制限がかかっていました。ただ、この店は、店の前に並んで席があくのを待つのは周辺環境への配慮から禁止されています。

ということでその日はすぐ諦めて引き揚げ、翌7/2日曜日の朝9時ごろに再度訪れてみたらすんなり入店できたという次第。

まだオープンからあまり日が経っておらず、かつ平日・休日関係なく外国人観光客も多く訪れているため、なかなか混雑状況は読みにくいですが、順当に考えると平日の朝になるべく早めに行くのが吉。開店は8時。この夏休み、京都に出かける方はぜひ立ち寄ってみてください。

>> スターバックス コーヒー「京都二寧坂ヤサカ茶屋店」

 


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(取材・文/Satoshi Ota)

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