【実験】狭い?広い?軽ワゴンにどれくらい荷物が積めるのか?

編集長、ピンチです。荷物が全部積めません!

今回レンタルしたのはN-BOX。ホンダのお家芸であるセンタータンクレイアウトがもたらす低床パッケージが自慢の軽自動車。積載力も抜群です!

ただこのレンタカーは2015年2月に行われたマイナーチェンジ後の最新モデルではなく、2013年12月に一部改良が施された前期型でした。

 

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持っていく荷物を全部外に出してみると……。

 

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妻「ねえ、本当にこれが全部積めるわけ? 3人乗るんだよ」
私「大丈夫、なんかなるさ……」
妻「適当なこと言って……走行中に荷物が崩れたら後ろに座っている子どもはどうするのよ」
私自身も一抹の不安を感じつつ、手を止めていても前に進めないので荷物を積み始めます。

 

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妻「ちょっと、どうするのよ!!!!!! 荷物、全然積みきれないじゃない!!!!」
私「う~~ん……おかしいなあ。もうちょっと工夫すればなんとなるかもしれないよ」
妻「ならないわよ!! すでに足もとにも荷物が浸食してるじゃん!!! まだ外にもあるし」

私「このビニールに入っているでっかい鍋って必要? あと、なんで圧力鍋なんか持っていくのさ」
妻「あなた、今回のキャンプに何人参加するかわかってるの? 11人よ。しかもバスケ部で毎食丼ぶり3杯のご飯をペロッと平らげる中学3年生がいるの!!!」
私「う~ん、圧力鍋がないと米を炊くのが追いつかないな……」
妻「だいたい、男たちはビールばかり飲んで何も仕事しないじゃない。本当は電子レンジを持っていきたいのに我慢しているんだから!!!! さっき一緒に行く子からLINEが来たのよ。『中3の子がどれだけ食べるか分からないから、肉2kgにキャベツ5玉持っていく』だってよ。1食分の食材よ。なんなのよ!!!!!!!!!」

………もはや完全に手がつけられません。仕方なくN-BOXは荷物専用車にし、妻と子どもは自分のクルマで向かうことにしました。

 

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家族3人、クルマ2台の旅……。今回の反省を踏まえ、軽スーパーハイトワゴンでキャンプに行く場合の荷物の選び方と計画の立て方を考察してみようと思います。


軽を侮るなかれ。実はいろいろな荷物が積めるんです!

3人家族、軽スーパーハイトワゴンでキャンプに行く。冒頭でも触れましたが、これは無茶な計画ではありません。

 

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上の写真は2015年4月に代々木公園で行われた『アウトドアデイジャパン』でコールマンが展示していた「ウインズライトシリーズ」とロースタイルテーブルやチェアなど。これらはすぐ横に展示されていたスズキ「ハスラー」に、後席を倒さず積めるとのこと。

 

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ダイハツは「ウェイク」に、後席を倒さず家族4人分の荷物を積めることを実演していました。ここでポイントになるのがアウトドアグッズ選びであることは言うまでもありません。

現在はアウトドアメーカー各社からコンパクトに収納出来て家族で十分楽しめるキャンプ道具がたくさん発売されています。小さいクルマでキャンプを楽しみたい、家に大きな道具をしまう場所がないという人で、この秋に道具を揃えてキャンプを楽しみたいと考えているなら、“コンパクトな道具を揃えることは必要”ですが、あきらめる必要はありません。

荷物が多くなる場合、軽スーパーハイトワゴンを選んだ上で後席の片方を格納し荷室を広げます。下の状態ですね。

 

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N-BOXの後席片側を倒し、どのくらい荷物が積めるか試してみました。それがこちらです。

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大型ドームテント、大型スクリーンタープ、ヘキサタープ、テントインナーマット大、1人用インフレータブルマット×2、小型コット、スリーピングバッグ×3、チェア×4、マイクロチェア、テーブル大、テーブル小、ローテーブル×2、キッチンテーブル、2バーナー、バーベキューコンロ、焚火台、ランタンなどを収納したケース、カセットガスやジャグなどを収納したボックス、バケツ、ボストンバッグ、リュック

どうです! 軽自動車だって後席をひとつ倒すだけでこれだけの荷物を積むことができるのです。もちろん後方視界は確保している状態ですよ。我ながら大したものだと感心しましたね。

ただちょっと強引に積んでしまったかもしれないので、荷崩れ防止を考えると後席に人が座る足もとに置けるものは、移動したほうがいいかもしれないです。

後席スライド機能はマスト!

積めなかったのは鍋やキッチンツールなど。とくに家庭で使っている鍋は大きく形状的にもデッドスペースが出てしまいます。

ただ、今回のクルマはマイナーチェンジ前のN-BOX。じつは他の軽スーパーハイトワゴンとこのN-BOXには決定的な違いがあります。それは後席に前後スライド機構がついていないこと。タントは240mm、スペーシアは170mmスライドでき、N-BOXも2015年2月のマイナーチェンジで190mmスライドできる後席がオプション設定されました。

 

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上の写真は前期型N-BOXの後席裏。リクライニングも2段階しかできないため、荷室スペースに余裕がありません。後期型はこのあたりが大幅に改良されています。軽スーパーハイトワゴンの積載力を活かしたい場合、後席前後スライド機構がないと話にならないことをあらためて実感。いろいろな荷物を積むことを想定してこのタイプを選ぼうと考えている人は、後席スライドの有無に注目してください。

そんなわけで、無事に4泊のキャンプを楽しむことができました。長期滞在で人数が多いこともあり、私が今回持っていった荷物はかなり量がありました。しかしコンパクトな道具を活用し、家族3人で1~2泊するなら、軽スーパーハイトワゴンでも余裕を持って荷物を積めます。また、最近は設備が整ったキャンプ場も増えています。積みきれないものは思い切ってレンタルするのもひとつの方法ですよ。

小さなクルマに乗っているからとアウトドアを満喫できるキャンプを諦めるのではなく、まずは思い切ってやってみる。ビギナーのみなさんも最高に気持ちいい秋キャンプを楽しんでみてください。

(文・写真/高橋 満<BRIDGE MAN>)

 

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