大幅進化した糖質制限向け炊飯器で炊いたごはん、本当においしい?

■水タンクがなくなりやや省スペース化に成功

今回、本体を見てまず気付いたのがそのサイズ感。以前のモデルに比べると、奥行きが56mm、高さが28mmコンパクトになっています。一般的な5.5合炊きの炊飯器に比べればもちろん大きいのですが、カラーがホワイトになったことで、台所でも主張しすぎないような印象を受けました。

▲本体サイズは幅277×奥行き344×高さ302mmで、重さは6.7kg。カラーはホワイトのみ

▲2リットルのペットボトルと並べるとこんな感じ。まだ大きいが許容範囲ではある

デザインも以前より少しオシャレになった気がします。天面の操作パネルはタッチセンサー式で、いたってシンプル。フラットなので掃除もしやすそうです。

▲ボタンは「スタート/取り消し」「低糖質炊飯」「通常炊飯」「保温」「炊飯ボタン予約タイマー」と、時間を変更するのに使う「+」「−」のみ

本モデルでは、「低糖質炊飯」と「通常炊飯」の2つのモードを搭載しています。普通の炊飯をするためにこの炊飯器を買う人は少ないと思いますが、いざとなれば普通のごはんも炊けるという安心感は、低糖質デビューする人にとっていいかもしれません。

ちなみに、低糖質モードでは1〜2合、通常炊飯モードでは1〜4合の炊飯が可能です。低糖質モードで炊く場合は、食事のたびに炊くほうが良さそうです。

 

■糖質が溶けた煮汁を除去して糖質カット

「糖質カット炊飯器 匠」は、内釜と外釜に分かれた二重構造の釜を使います。低糖質モードで炊飯する際は、内釜に米、外釜に水を入れて炊飯器にセットします。

▲内釜をセットする前に、炊飯容量に合わせた水を外釜に注ぐ。内釜を入れてからでは水量のラインが見えない

あとは、電源プラグをコンセントに挿し、「低糖質炊飯」ボタンをタッチしてモードを選びます。モードは1〜3まであり、1は「糖質削減効果:最大/炊飯後のごはん:柔らかめ」、2は「糖質削減効果:中/炊飯後のごはん:普通」、3は「糖質削減効果:最小/炊飯後のごはん:硬め」となっています。

▲まずは「1」で炊いてみる。モードを選び終えたら、「スタート/取り消し」ボタンを押して炊飯開始

炊飯時間は約40〜50分。炊飯が終了すると、「ピーピーピー」という電子音が3回鳴ります。表示が「0:00」になれば保温開始。最大24時間保温可能です。

低糖質炊飯モードの「1」で炊いたごはんの炊き上がりは、かなり水分が多そうです。一瞬、炊き方を間違えたかと思ったのですが、これで正解。

▲糖質を含んだ煮汁を米が吸わないように、内釜が自動で上がっている

▲外釜を見ると、煮汁がたっぷり下に残っていた

以前のモデルでは糖質を含んだ煮汁がタンクに溜まる仕様でしたが、「糖質カット炊飯器 匠」では内釜が自動で上がることで、米と煮汁を分けているようです。

肝心のごはんを熱々の状態で食べてみると、おかゆと普通炊きのごはんの中間くらいの柔らかさです。何も知らずに食べると驚いてしまうかもしれません…。モード1の「柔らかめ」は、想像以上の柔らかさです。

▲以前のモデルではここまで柔らかくなかったが、今回はかなりの柔らかさ。ひとことでいえば、べちゃっとしている

通常のごはんに比べれば糖質は35%ほど低いのですが、この柔らかさは食べる人を選ぶかもしれません。ごはんの味わい自体はあっさりしていて、おかゆと思って食べればアリ。柔らかいほうが胃への負担も軽そうですし、お腹には優しいはずです。

しかし、普通の白ごはんを期待していた筆者にとっては、「ううむ…」となってしまいました。モード1で炊いたごはんを日常的に食べられるかどうかは、ごはんの味よりも柔らかさを受け入れられるかどうかが分かれ道になりそうです。
 

【次ページ】糖質削減効果を最小にすれば満足の仕上がりになるのか?

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