【ベンツGLC試乗】売れる要素てんこ盛り!走・攻・守そろうオールラウンダー

最初に輸入されるGLCは、2リッター直4ターボ(211馬力/35.7kg-m)に贅沢な9速ATを組み合わせた4WDモデル。

追って2016年度中に、バッテリーだけでも走行可能なPHV(プラグインハイブリッド)、そして来年には、クリーンディーゼル搭載モデルが導入される予定です。

今回発売された2リッターターボ搭載のGLCは、内外の仕様の違いで3つのグレードに分かれます。

ベーシックな「GLC250 4マチック」(628万円)。“AMGスタイリングパッケージ”などで内外をスポーティに装い、スポーツサスペンションや19インチホイールが与えられた「GLC250 4マチック スポーツ」(678万円)。そして、その本革仕様版(745万円)です。

同じエンジンを搭載する4ドアセダン「C250 スポーツ」のプライスタグが657万円ですから、SUVボディの押し出しの強さを考えると、GLCの価格設定はなかなか魅力的。

「SUVというものを我も乗ってみんとて21万円プラスする」なんて場面が、全国の販売店で見られるのではないでしょうか。

GLCの試乗会場には、立派なテントが建ち、焚き火が起こされていました。キャンプの豪華版(!?)“グランピング"を表現していたのです。

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試乗車は、オプションのボディカラー“ダイヤモンドシルバー”(8万8000円)にペイントされたGLC250 4マチック スポーツ。売れ筋のクルマですね。

GLCは、Cクラスのそれを35mm延ばした2875mmのホイールベースに、5人乗りのSUVボディを載せます。直線が勝ったアクの強いスタイリングが特徴だった、先代に当たる「GLK」と比べると、GLCのラウンドしたフォルムは、より多くの人に受け入れられやすいでしょう。

ボディサイズをCクラスのセダンと比較すると、全幅はプラス80mmの1890mm、全高は215mmも高い1645mmですが、意外なことに、全長は55mm短い4660mmなのです。

ラフロードを行くSUVとしてGLCを見た場合、前後輪から外の部分を短くした方が、急坂の登り下りがしやすくなります。その方が、ノーズやテールがひっかかりにくくなりますからね。一方、GLCの主戦場(!?)たる都市部でも、やはり全長を抑えた方が取り回しは楽です。

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運転席に座ると、室内は“まんま”Cクラス。ダッシュボード中央上部には、8.4インチのディスプレイが置かれ、左手を下ろすと、センターコンソールにはタッチパッドを備えた“コマンドコントローラー”があります。

左手…? そう、前身のGLKは左ハンドルのみの設定でしたが、新しいGLCは待望の右ハンドル仕様になったのです。それだけでも、ユーザーを呼び込む間口がググッと広がります。

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GLCはもともと視界がいい上に、シートの高さをボンネットが多少見えるところまで上げてやると、車両感覚をグッとつかみやすくなります。今までCクラスセダンに乗っていた人も、一度GLCに試乗したら「思いのほか運転しやすい」と感じるのではないでしょうか。

 ■2リッターターボエンジンは過不足ないチカラを発揮

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