ケルティのミルスペックなソロテントは軽くて設営もスピーディーでした

■メイドインアメリカでMILスペックのタフテント

収納サイズは約28×12.7×H38cm、総重量2.95kg。ゆったりしたロールトップ型の収納袋に入っているので、ほかの道具にあわせて多少曲げることもでき、バックパックへの収納もしやすくなっています。

入っているのはペグ、ポール、インナーテントとフライシートと、至極普通のラインナップ。でも、このシンプルな構成がスピード設営の源。

インナーテントを地面に広げます。フロアは長方形でドアパネルも両面に付いているのでどちらを前にしても大丈夫。

伸ばしたフレームをテント四隅のグロメットに取り付け、フックで引っかけていきます。フレームは端っこがちょっとふくらんでいて、抜けづらいのがいいですね。

フックはタイトめで、嫌なぐらつきが抑えられています。70Dのメッシュは広く、つなぎ目はなし。フロア部分は70Dリップストップナイロン。ファスナーはメッシュとナイロンという異素材をまたいでいますが、シワなどもなくきれいに仕上がっています。

フライシートをかけて、裏側にある面テープでポールと接続。さらに四隅をバックルでインナーテントと接続していきます。

最後に7か所、ペグで地面に固定して完成です。ちなみにペグはイーストンのアルミ中空ペグ、フレームもイーストン社製のものです。ペグはブラックにコヨーテカラーのコードが付いていて、これも雰囲気があります。

インナーテントは大きなメッシュで囲まれていますが、フライシートは70Dリップストップナイロンで1万2000mm耐水コーティング済みと雨対策は万全。さらに難燃性基準であるCPAI-84に適合していてかなりしっかり目の印象。スカートが付いていないので真冬は厳しそうですが、秋の冷え込みには対応できました。サイズは213×81×H106cm。

フルクローズにするとこんな感じです。ポールがあればパネルを跳ね上げてもいいですね。マルチカム柄なので後ろの木々や地面となじんでしまいます。広大なキャンプ場でサイトから離れるときは迷子にならないかドキドキ。

ちなみに、ソロ用ですがフライシートの後ろ側にもファスナーが1本付いています。風向きが変わったときの出入りに使えそう。

81×213cmなのでひとり分の荷物を入れてちょうどいい感じ。高さも一番高いところで90cm以上あり、座ったときの圧迫感はありません。フックでしっかり張っているので、上部空間もまずまず広め。インナーの大型メッシュ+フライシート上部にベンチレーターを搭載しているので蒸れを軽減してくれます。

ドアパネルはファスナーと面テープで開閉します。このあたりも普通のことなんですが、面テープがコヨーテカラーでなんだかMOLLEっぽくってニヤニヤしちゃいます。

前室は長靴を置いても十分な高さ・広さがあります。とはいえイスを入れられるほどではありません。ちなみにフロアの下にもうひとつバックルが伸びていますが、これはミリタリーコットへのアタッチメント。試しに手持ちのコットに装着したところ、コットの幅が狭く、かっこ悪くなってしまいました。

インナーテント両側にある出入り口は、どちら側にもタブがふたつ付いています。これって地味に便利な仕様です。

*  *  *

「ワン・パーソン・フィールド・テント」は、超軽量というわけではありませんが、タフさと必要十分な軽さを兼ね備えていました。タクティカル系は快適さが犠牲になるイメージですが、真冬でも無い限り大きなガマンは不要でしょう。細かなパーツにいたるまですべてアメリカ生産という心意気も見事。

ケルティのタクティカルライン、本国では2人用や4〜6人用のアメリカ生産テントも販売されているそうですが、今回日本にやってきたのはソロ用のみ。ほかのサイズも気になります。

>> KELTY

<取材・文/大森弘恵

大森弘恵|フリーランスのライター、編集者。記事のテーマはアウトドア、旅行、ときどき料理。Twitter

 

 

 

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