スタンレーの縦型クッカーは熱燗とコーヒーにちょうどいい

■フタの湯切り穴がコーヒーにも使える

「キャンプクックセット0.71L」のフタは湯量を調整できる湯切り穴が付いています。

φ10×H14.5cm、重量393g。なんてことないシンプルなステンレス製クッカーです。フタはシンプルなディスク状で、ハンドルで押さえてロックします。

フタを開けると容量296mlのカップが2個入っています。割れにくい樹脂製で、なんと二重構造。

沸かしたばかりの湯を入れても熱くないし、保温性は良好。口当たりもなめらかです。内径φ8cmで各種コーヒードリッパーに対応しますが、紙の切り込み部分をカップの縁に引っ掛けるドリップパックはちょっと載せにくそうかも。

特筆すべきはフタの湯切り穴です。片側が6穴で反対側は1穴。パスタの湯切りは6穴でドバっと湯を切り、コーヒーなんかは1穴で少しずつ湯を注ぐと言った具合に使い分けられるんです。

フタのツマミを立てた状態で火にかければ、クッカーは熱くても素手でフタを取り外せるし、写真ではグローブを使いましたが、湯切りのときにはツマミを倒して素手でフタを押さえることもできる。これは便利。

 

■アメリカ生まれなのでメモリの基準はoz

アメリカ生まれのブランドですから、メモリはoz(オンス、約30ml)が基本となっています。mlでも記されていますが「300mlきっちり測る」ようなシーンには不向きです。

クッカーは4ozごとに、ozとmLで容量が刻まれています。外側から読めるようになっていて、内側からは文字が反転しています。読みづらいといえば読みづらいし、日本では5mLずつ刻みが付いているほうが扱いやすいのですが、キャンプではおおよその容量がわかればいいのでそれほど問題ではないでしょう。

クッカー本体の口はカップラーメンとほぼ同じ。カップラーメンを入れるとフタをして持ち運べないのが残念です。

縦型クッカーで最も気をつけたいのは底の広さとゴトクとの相性。

「キャンプクックセット0.71L」の底はφ8cmなのでOD缶を下に直結する登山向きの小型ストーブはまず大丈夫なんですが、写真のSOTO「ストームブレイカー」はゴトクにギリギリ引っかかっている状態でこのまま調理するのは危険。

同じストーブでもSOTO「レギュレーターストーブST-310」なら余裕。ゴトクの内径には十分注意しましょう。

 

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