北海道・美々川&千歳川でカヌーと焚き火料理を満喫!2泊3日10万円旅

【10万円で行けるところ、できること】

晴れて海外旅行や、国内旅行が解禁され、勢いが増す旅行ニーズ! 気づけば海外線の増便に、国内も全国旅行支援の延長と国内外の旅行への後押しが目白押し。「今年は久しぶりに旅に出ちゃう!?」なんて考え中の人も多いはず。

とはいえやっぱり気になるのが旅にかかる費用。サーチャージに円安、繁盛期にローシーズン、気にするべき部分もあるけれど、予算内でしっかり楽しみたいもの。ということで、今回は旅の達人に予算10万円でとことん楽しめる、有意義な旅のプランを聞いてみました。

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「パタゴニアは本当に風が強くて今までのなかで一番大変な旅だったかも。砂が舞って食事ができなくて、穴を見つけてそこで休んだり。それに、アマゾンではマラリア対策は万全だと思いきや蚊に一晩で140ヵ所も刺されまくって、ホント自然の脅威には叶いません」と笑って話してくれたのは漆彫刻家のチャーミー坂井さん。カヌーチーム・転覆隊の一員として約30年以上に渡り活動、世界を川側から眺めてきた旅の達人です。

今まで旅したエリアは?と聞くと「アラスカにニュージーランド、南アフリカ、アルゼンチンにウガンダ…」と次々と国やエリアの名前が出てくるほど。まさにアドベンチャーという言い方が相応しい旅先ばかりですが現地までのフライトは「マイレージや、早期割引などを活用してフルサービスキャリアをリーズナブルに使っています」と財布の紐は固い様子。

「それに宿泊場所もタダの河原でキャンプが基本。もちろん海外では現地のガイドもしっかり付けているのでご安心を。キャンプ場を使うときもご好意で無料にしていただいたり、人の優しさを感じています。ただし最終日は疲労困憊なので、安宿に泊まることにしているんです」とのこと。そもそも宿泊場所が皆無の旅先もばかりで、キャンプが前提でもあるようです。

そんなワイルドな旅をチームでし続ける同氏が今回10万円旅として紹介してくれたのは北海道が舞台の国内旅。新千歳空港近の美々川と千歳川を楽しむカヌープラン「転覆隊美々川&千歳川バトル」(転覆隊は川旅を“バトル”と呼びます)。空港から車で10〜20分と好立地な上、初心者にも優しいコースから上級者まで楽しめるオールマイティさが魅力の2泊3日の日程です。

10万円の内訳は会費3万円にレンタカー代が割り勘で1万2000円、フライト代が3万円(土曜出発・月曜着)ほど。最終日のホテル代8000円に空港の銭湯1800円で雑費や空港までの交通費も入れても余るほど。機材は自前、1・2泊はフリーでキャンプでの節約が効いているよう。

その中でも目立ったのが会費に含まれる食事代4万円(6名分)。「“旅と冒険、焚き火料理の三位一体”が転覆隊のバトル。なので食事だけは贅沢に。食事班は、最高の食材が手に入る市場・専門店を事前にリサーチし、その土地の名物を仕入れるんです」。旅前にはメニュー決めのオンライン会議も実施するほど。この熱量はどこから!?と聞いたところ、実は坂井さん、チーム創設から料理番を務めており、腕前もプロレベル。さらに“焚き火料理”の書籍も手がけるほど! ちなみに「食事の量は人数で割ってミニマムに管理」と細かな部分で引き締めます。

“締める部分はきっちり、使うべき場所は贅沢に”、それが転覆隊流。最後にこれから旅に出る人にメッセージをもらいました。「旅は期待せずとりあえず現地に行ってしまえば、必ずビックリさせられるもの。そこが面白く、まさに“未知との遭遇”! 皆さんも自分らしい旅をぜひ楽しんで!」

漆彫刻家 チャーミー坂井
転覆隊創設以来、部長兼料理長を兼任。昨年料理長の座を後輩に譲り、現在はサポート中心に。世界中が“バトル(川旅)”のフィールド。7月8日より「坂井二朗 個展」を京都「新・古美術 横山」にて開催。
URL:http://jirosakai.jp/ja/

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