高画質化が進むスタンダードな前方録画モデル3選【ドラレコ完全攻略⑤】

■高画質に加え「安全運転支援機能」など付加機能が充実

テストした3モデルの中で、使い勝手の面で優れていたのはケンウッド「DRV-830」だ。本体サイズは大ぶりだが、それだけに背面ディスプレイが3インチと大きく、操作ボタンの位置がわかりやすい。そのため、記録映像や設定メニューが抜群に見やすくなっている。ボタンは大きく間隔が空いているので、操作ミスが起きにくいのもポイントだ。

セルスター「CS-31F」はタッチパネルを搭載しているため、直感的な操作が可能で、機械が苦手な人でも手軽に扱える。モニターサイズは2.4インチと特別大きいわけではないが、表示する項目を絞っているので使い勝手がいい。また音声で操作をサポートしてくれる点もポイントが高い。付加機能として、カーナビ用バックカメラを接続して2カメラ仕様へのシステム拡張ができるのもうれしいところだ。

操作性で気になったのはコムテック「HDR852G」。操作ボタンが底面にあるため、取り付け位置によっては下からのぞき込む必要がある。慣れるまでは少し戸惑うかもしれない。ただし、メニューはわかりやすく読み取りやすくなっている。

 

【機能&操作性】

1. microSDカードの「ダブルスロット」搭載で長時間録画可能

ケンウッド
「DRV-830」(実勢価格:2万円前後/税別)

充実のラインアップを誇るケンウッドの最上級機。フルHD画質の約1.8倍の解像度となるWQHD画質での記録を実現している。microSDXCカード対応のカードスロットをふたつ搭載していて、ふたつのカードをリレーしての長時間録画が可能となっている。モニターも大型で見やすい3インチだ。

【SPEC DATE】
●液晶サイズ:3.0インチ
●microSD:16GB付属
●フレームレート:27/9/3fps
●画角(前):水平132度、垂直70度、対角144度
●駐車時記録:オプション
●GPS:有
●画像補正:HDR

▼WQHDのほかに画質選択ができ長時間録画もOK

▲最高はWQHD画質だが任意に画質の選択を行える。画質を下げることで、容量の少ないmicroSDカードでも長時間録画が可能になる

▲画像認識による「運転支援機能」を搭載。発進遅れや前方車両への近づきすぎ、車線逸脱などを画面表示と音で知らせる。感度も優れている

▲右側面に3つのキー、底面にふたつのキーを装備。いずれもサイズが大きい上に間隔が広く、押し間違いを防いでくれるレイアウトなので、抜群に使いやすい

 

2. 既存のバックカメラを接続して後方を録画可能

セルスター
「CS-31F」(実勢価格:2万8000円前後/税別)

STARVIS技術を投入した「SONY Exmor R CMOSセンサー」を搭載しているので、昼間はもちろん夜間も美しく鮮明な映像を記録する。カーナビなどで取り付けた既存のバックカメラを接続すれば、車両前後の状況を同時に録画できる。

【SPEC DATE】
●液晶サイズ:2.4インチ
●microSD:16GB付属
●フレームレート:30fps
●画角(前):水平115.8度、垂直60.2度、対角141.8度
●駐車時記録:オプション
●GPS:有
●画像補正:HDR

▼前車発車/車間距離保持/車線逸脱の警告を行う

▲「運転支援機能」を搭載。発進遅れや前方車両への近づきすぎ、車線逸脱などを知らせる。また、内蔵GPSデータによるGPS警告機能も備える

▲2.4インチのタッチパネルディスプレイを搭載。直感的な操作ができ、誰でも簡単に扱える。画像はメインメニューで、ここから各種操作を開始する

▲カーナビと接続している既存のバックカメラを分配すれば、車両前後の状況を同時に録画できる2カメラドライブレコーダーとして使える

 

3. フルHDの約1.8倍!高精細WQHDを採用

コムテック
「HDR852G」(実勢価格:2万1000円前後/税別)

コムテックのシングルカメラモデルとしては最新かつ最上級機となる。フルHD画質の約1.8倍も高精細なWQHD画質による録画機能を備え、対角約166度の超広角レンズも採用。同社製レーダー探知機との連携機能も搭載している。

【SPEC DATE】
●液晶サイズ:2.7インチ
●microSD:16GB付属
●フレームレート:29.1fps
●画角(前):水平114.6度、垂直81度(HDR時は72度)、対角166度(同147度)
●駐車時記録:オプション
●GPS:有
●画像補正:WDR/HDR

▼操作ボタンは小さいが文字が大きく見やすい

 ▲「GPS警報機能」を備えており、逆走や事故ポイント、ヒヤリハット地点、速度監視路線などを知らせてくれる。これらのデータは更新も可能だ

▲5種類の「安全運転支援機能」を搭載し、車速アラームなども備える。メニューの文字が大きく、選択した項目が黄色で示されるなど見やすい

▲本体の底面部分に操作キーがずらりと並ぶレイアウト。操作ボタンのサイズが小さく、下からのぞき込まないと文字が読み取れないので、慣れが必要かもしれない

【次ページ】動画性能を検証

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