手のひらに収まるダンディズム。3つ折り財布は“素材”で選ぶことで大人の嗜みとなり得るか?

<味わい深い大人の嗜み「シボありレザー」>

豊かな表情で楽しませてくれるシボ感あるレザー。このこなれたムードは大人だからこそ味わえる意匠でしょう。比較的柔らかい素材感のものが多いだけに、使い始めから馴染みが良く、ちょっとした傷なども目立ちにくいため使い勝手の良さからも人気を集めています。

3. 表情豊かなシュリンクレザーをシンプルデザインで堪能

ETiAM
「シュリンク 三つ折り財布 Ver.2」(2万4200円)

2020年に誕生した東京発のバッグブランドETiAM(エティアム)は、男性でも女性でも使いやすい優雅でファッショナブルなモダンかつ質の高いレザーアイテムを手掛けています。こちらの3つ折り財布も例に漏れずで、年齢や性別での線引きを感じさせないシンプルな佇まいが大きな魅力。表面にはソフトな質感と優れた強度を併せ持つシュリンクレザーを採用しており、この特有のツヤやシボが優雅さを一層引き立てています。

サイズはコンパクトに見えますが、いわゆるミニウォレットと比較すると少し大きめに設計されていて容量はしっかりめ。外側背面にコインポケットを搭載することで、開いた際にはお札とカード類、閉じたままでも小銭を十分に収納できます。味わいのあるシュリンクレザーをこの価格帯で堪能できるのもうれしい限り。

[SPEC]
サイズH8.5×W11×D3cm
札入れ×1、スナップボタン式小銭入れ×1、カードポケット×6、フリーポケット×4

>> ETiAM

4. 1世紀以上の知恵と経験を現代的に落とし込んだ逸品

エポイ
「リツ 三つ折り財布」(4万4000円)

大正時代から続く老舗皮革袋物メーカーが2004年に立ち上げたオリジナルブランド、エポイ。100年以上にわたり培ってきた日本の職人による高い技術や美意識を、現代的に落とし込んだレザーアイテムが特徴です。今作に用いられている素材はドイツのタンナーが手掛ける世界最高峰の牛革。もっちりとした感触とふっくらとしたシボが大きな魅力です。

また、手のひらに収まるサイズ感ですが必要な容量は備えており、背面のスナップボタン式コインポケットは開口部が広がるため出し入れもスムーズ。メインの開閉はベルト式を採用しており、細やかなステッチワークやエッジのあるデザインなど微細にまで美しさを追い求めていることがわかります。男女問わず持てるジェンダーフリーなルックスなのでパートナーとお揃いで使うという選択肢もアリです。

[SPEC]
サイズH7.5×W9.5×D3cm
札入れ×1、小銭入れ×1、カードポケット×2、フリーポケット×3

>> エポイ

<デザイン性で変化をつける「フラットレザー」>

カーフをはじめとする美しいフラットな革質は定番であり王道。落ち着いたシンプルなものが多いため、個性やこだわりを感じさせたいのであればどこか異彩を放つデザイン性をポイントに置きたいものです。とは言え、派手すぎる意匠は大人にはナンセンスに映りがちなのでちょうどいい塩梅を探りましょう。

5. 普遍的なスタイルこそ経年変化で自分色に染めたい

ココマイスター
「ミネルバリスシオ・三つ折り財布」(3万9000円)

芸術作品のように五感を刺激するレザーアイテムを提案するCOCOMEISTER(ココマイスター)。ただ革を味わう、楽しむというだけでなくその革の個性を引き出したり、使用者の満足感や所有欲を掻き立てたりするラインナップは他にはない独創性があります。本モデルもベースはオーセンティックな3つ折りスタイルながらも、ヴィンテージのような風合いが大きな特徴です。

素材はイタリアの伝統製法によって作られたバケッタレザー、バダラッシカルロ社を代表するミネルバリスシオを採用。このレザーはオイルを多分に含んでおり、魅力的な経年変化を味わえます。このブランデーカラーは明るいブラウン系の色味から、なんと焦茶色にまで変化するのだとか。毎日使うものですし、使えば使うほどに自分色に染まっていく姿は愛着を持たずにはいられないはずです。

[SPEC]
サイズH9.4×W11.4×D2.6cm
札入れ×1、小銭入れ×1、カードポケット×3、フリーポケット×2

>> ココマイスター

6. ユニークな留め具デザインが別格の個性を演出

ED ROBERT JUDSON
「ALT – SWITCH TRIFOLD WALLET」(4万1800円)

2009年にスタートしたED ROBERT JUDSON(エド ロバート ジャドソン)。既存のものを掛け合わせながらも斬新さを生み出す、発想力豊かなプロダクトワークが特徴のブランドです。レザーの3つ折り財布となると特にメンズ商品だとデザインは限られてしまいがちですが、本作は非常にユニークなシロモノではないでしょうか。

その大きな要因となっているのはやはり留め具部分。電気装置のスイッチレバーを彷彿とさせる意匠を採用しており、レバーの上下にはON/OFF切り替えを模してOPN(OPEN)/CLS(CLOSE)と刻印されているという手の凝りよう。これだけでも他にはない独創性を演出してくれます。サイズ感はコンパクトですが、コインポケットはファスナー式で、カードポケットも設けているため日常使いには十分な容量を備えています。

[SPEC]
サイズH8.5×W11×D2.5cm
札入れ×1、ジップポケット×1、カードポケット×4

>> ED ROBERT JUDSON

>> 【連載】新調するなら今!大人の財布の選び方

<文/小林大甫 メイン写真/坂下丈洋>

 

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